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Walking Pain
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「シュー君、ヤバいなのです」
囁く声で
椿 美咲紀
は
八神 修
に身を寄せる。
「わかってる」
対する修も身の安全を求め身を縮める美咲紀に真剣な声を落とした。
「……よし、行ったな」
修の声で、首無し生徒の集団を隠れてやり過ごすことに成功したのを知り、美咲紀は安堵に息を吐くと修共々膝を伸ばし立ち上がった。
扉を閉めるのは逃走の際ロスタイムを生むと考えて開けたままにしている為、聞こえてくる足音は心臓に悪いくらいには大きく響いていた。
「これからどうするですか?」
「家庭科室にはそれらしいものは無かったな」
ふたりは脱出を試みる際、窓を割ろうとし硝子が破砕されなかったことで状況を悟り、相談と連携を密にし出口を求め校内を走り回っていた。
「逃げ切れるですかね」
「問題はそこなんだよな。見つからないように……首もないのに見つかるって言うのも変な感じだが、発見されずに済むにはどうしたらいいか」
見つからず事を進めるには分が悪すぎている。地の利があるとしても、数に圧倒されるのは時間の問題なのは明白なのである。ここまでふたりで各教室を移動できたのは奇跡に等しいかもしれない。
行く先々を阻む首無し集団は目と耳が慣れたせいか、恐怖は多少薄まってきてさえいた。
「逃げ切れるですかね」
美咲紀は繰り返す。
そんな彼女の危惧を杞憂にさせたくて修は考えを巡らすが答えを出す代わりに「大丈夫さ」と美咲紀を見詰めた。
「美咲紀がいるんだからな」
影を踏まれたときに感じた痛みを忘れられず美咲紀は修の信頼にぎこちなく笑った。笑って、これでは駄目だと自分を鼓舞する。こういう時はきちんと返すべき言葉があるのだから。
そう、とびっきりの笑顔で、
「任せて」と修の心に返す。
廊下側の蛍光灯の明滅に焦らされるように袋小路に入りかける思考に落ち着けと言葉をかけ付近の警戒に気を配る修に、美咲紀は小さく唸った。
「少女は人形の首を探してるのは確か、よね」
理由も判らず他人に好きにされるのは美咲紀は好きではない。こうなった原因を探り打開策を探そうと思考停止しないように考えを口にした。
「ああ」
修が同意してくれるので、考えの方向性は間違ってないと美咲紀は自信を得る。
少女は、″人間の首は人形の首にならない″ことを失念するくらいには程良く狂っているのも、また確かなようでもあった。
だから「話聞くのは難しそう」と美咲紀が寂しそうに零すのである。
「シュー君、やはりここは人形の頭を探してみるのがいいと思うですよ」
逃げ切れるかと美咲紀が疑っていたのはただ何もせず立ち回って果たして無事に事を成し遂げられるかという事だ。思い返せば美咲紀は修の家でふたりで勉強していた筈だったのだ。学校、増してこんな夜中に訪れる必要性は全く無い。
修はテオの切り分けや異世界、或いは誰かか又は何かかの能力かと悩んでいたようだが、手がかりはもっと目の前にぶら下がっているような気がしてならない。
人形の首を探して発見して、仮に少女にそれを返しても無事でいられる保証はないが、何かの切っ掛けにはなるだろう。
家庭科室にはそんな考えがあって訪れていた。
「他に人形の頭があるとしたら、手芸部や美術部か……」
ぼやく修に、美咲紀は指折る。
「部員が個人で所有しているかもね」
「そうだとすると候補が絞りきれないな」
「それか実はあの人形こそ本体? ……いや、人形の首が無いと人形として完成しないから抱いている物は違うって考えかも」
「増々厄介だ」
「やっぱアレに合う首を探すのがいいのかな」
「だな。そうしよう」
目標を打ち立てて、次の目的地を設定したふたりは家庭科室をもう一度順繰りと巡る。
「美咲紀、そっちの消化器は俺が持つから、こっちを頼む」
「シュー君。懐中電灯をどうするですか」
「いざって時に目眩ましに使ってくれ」
「首無しに?」
「そ、首無しに」
軽口めいて気分を変えて、修は扉の裏に回り込んだ。
掃除用具入れから長柄の箒とモップを確保した美咲紀がその隣りに並ぶ。
目配せを合図にふたりは生き残る道を模索する為、静かに動き出した。
…※…※…※…
用具入れのロッカーに合わせて三人の男子高校生が、
ロベルト・エメリヤノフ
の一存で押し込まれた。
「――ッ! いきなり引っ張るな」
「ってちょっと、ロベルト先輩急に何して――」
有無も言わせぬ力で引き寄せられ、意思を無視された事に
獅子目 悠月
と
来島 アカリ
は、口を塞がれ乱暴に扱う相手に抗議に抵抗しようとして、
「駄目だよ。静かにして」
嗜めるロベルトの囁きは湿り気を帯び、その神妙さに、ふたりは思わず声を飲み込んだ。
三人は息さえ止めて、隠れているロッカーの側を通り過ぎていく靴音を祈るように瞼を閉じてやり過ごす。
ここから少しだけ前に通り過ぎた、消火剤か何か細かい粉が吹き付けられて真っ白になっていた廊下に残っていた床を擦って行進する無数の足跡の正体を三人は知っている。
また、その集団から逃げても居た。
追っ手の気配は特徴的で、意思を感じさせないただ這い回るだけの足音と衣擦れの音の二種類のみ。ロッカーの薄い鉄板越しでも感じる異質さは、熱を帯びた温もりが側にあるだけに余計に際立ち、不安が掻き立てられる。
(なんでこんな……夜の学校とか、ただでさえ不気味すぎんのに……)
ロベルトの決断力の速さに考え及ばず反射的に抗おうとしたアカリは、あまりの狭さに被さる形になっている彼の顔を瞳だけ見上げて、殊勝に肩を落とした。
「助けようとしてくれたんですね、ありがとう……ございます」
小さな声でアカリに感謝され、ロベルトは、はた、と気づいた。
四の五の言う暇も無く体が先に動いてしまって、ふたりの口をそれぞれ片手で塞いで開いたロッカーに押し込んだロベルトはふたりと向かい合わせに密着している体勢に、つい、息を吐いてしまった。
「行ったか?」
喜びに思わずと吐いた息を、危機が去った安堵と受け取った悠月がいつまで口を塞いでいるつもりかと少しだけ体を揺らし、ロベルトを促す。
「……ところで先輩、あの、近い……んです、けど……」
アカリもまた遠慮がちに至近距離に難色を示した。
ロベルトは、天を仰ぎたい気分に駆られた。
美少年が二人。しかも密接に密着に圧着状態で、そこに至った過程も理由も誰の文句も言わせないほどにスマートに超自然だった。しどろもどろに下手打つと逆に怪しまれる程にもだ。
短い春だったな、とロッカーで三人と隠れんぼ♪を堪能させてくれないホラーの野暮さ加減にロベルトは「もう少し待って」と静かにするようにふたりに願う。
「って、ってこらどこを触って、むぐっ」
わざとじゃないとからと、狭さ故に丁寧に扱えなくてごめんねと悠月に謝って再びその口を塞いだ。
生唾を飲む音にアカリはロベルトの緊張を察し、つられるように呼吸を潜める。
指一本、睫毛の一本も動かせないんじゃないかという張り詰めた空気に三人はいつしか両目を瞑っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
定員
15人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月01日
参加申し込みの期限
2016年11月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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