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【4周年記念】異世界ばっひゅーん
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パルラ・フラーマ
の最上階、直通エレベーターを経由して
壬生 由貴奈
が一階に降りてきた。トレーナーの上から黄色いパーカーを着ている。下は今日の陽気に合わせて同色のショートパンツであった。
大理石のタイルが艶やかに光るエントランスを抜ける。その際に掌を掲げてひらひらと振った。
「ちょっと散歩にいってくるねぇ」
「いってらっしゃいませ、壬生様」
待機していたコンシェルジュが深々と頭を下げた。
「本当にいい天気だねぇ」
外に出た途端、目を細くしてフードを被った。
少し蛇行しながら歩く。眠たげな目を周囲に向ける。見つけた公園に笑みを浮かべて入っていった。
遊具には構わず、日溜りの中にあるベンチに向かう。
「こんなところに素敵なベッドがあるねぇ」
躊躇いを見せることなく寝転がった。
「今日の空は、本当に、青いねぇ……」
言葉が途切れがちになる。腹部で両手を合わせて、すやすやと寝息を立てた。
鏡台に向って髪を梳く。
「なんで連絡が来ないんですかねー」
屋敷野 梢
は少しむくれた顔で文句を言う。
「私が寝坊したのは悪いと思いますが、それにしてもおかしいですよー」
髪を編み始める。
「私は
寝子島高校ミステリ研究会
の会員なんですから、モーニングコールくらい欲しいじゃないですかー」
制服を整えて立ち上がる。
速やかに部屋を出て玄関へと向かった。
「まー、どれだけ文句を言っても遅刻したことに変わりはないんですけどねー、いってきまーす」
いってらっしゃい、と奥からのしゃがれた声を耳にして梢は元気よく出掛けていった。
「電車の方が早いですよねー」
道に出て即決した。寝子島駅へと急ぐ。
着いた先は空だった。
梢は状況に驚く前に広がったスカートの前と後ろを手で押さえる。そして早口で言った。
「下から覗いた者は漏れなく私刑です」
ガードを強化したあとで周辺に目をやる。
「空ですねー。まー、ろっこんで高いところには慣れているので、問題はないですねー」
ゆるゆると落ちていく。
「芸がないですねー。ただ落ちるだけですかー」
空に向かって耳を傾ける。何も答えは返って来なかった。
「人をこんなところに連れてきて、その態度ですかー。とんでもないですねー」
もう一度、耳を向けた。荒んだ笑みを浮かべる。悪態を吐くことに飽きたのか。目は雲に向けられた。
「あのモコモコした雲は羊雲に似ていますねー。地震の前触れとか言われたりしますけど、あまり根拠はないんですよねー。証明される日がくるのでしょーか」
いつまでも落ちる。スカートを押さえる行為が面倒になってきた。梢は両足を曲げて膝を抱え込む。
「スカートの広がり防止に役立ちますねー。あれは羊雲ですねー。もしかしてループしている? まー、今となってはどーでもいいことなのです」
軽く溜息を吐いた。適当に目を向ける。黄色い物体が緩やかに落ちてきた。
「あれは……壬生先輩みたいですねー」
クロールの要領で近づいていく。
梢の思った通り、由貴奈であった。自身の手を合わせた状態でぐっすりと眠っていた。
「空の上でも眠りますかー。筋金入りですねー。気持ち良さそうにしているのでー、先輩思いの私が起こしてあげましょう」
湿り気を帯びた笑い顔で由貴奈の身体を揺する。
「せんぱーい、壬生せんぱーい、朝ですよー」
由貴奈は目を覚まさなかった。閉じられた瞼はぴくりともしない。
「やりますねー。これではどーでしょうか。あー、こんなところに壬生先輩のクッキーがあるー。誰もいないから食べちゃいましょうー」
「それ、うちのだから」
空に手を伸ばした姿で由貴奈は目覚めた。
「壬生先輩、おはようございますー」
「こずえちゃん、クッキーは?」
「なんのことです? 先輩、夢でも見たんじゃないですか」
しれっとした梢の態度に由貴奈はのんびりとした調子で笑う。
「ちゃんと夢の中で食べとけばよかったねぇ」
「惜しいことをしましたねー。次回に期待でーす」
「そうだねぇ。ねぇ、こずえちゃん。ここはどこ?」
ようやく空から落ちていることに気付いたのか。梢に眠そうな目で問い掛ける。
「ここはどこなんでしょうねー。私も気付いたら、この世界にいました。上と下は無限ループみたいですよ」
「へー、そうなんだねぇ」
二人は話しながら雲の上に着地した。
「壬生先輩、雲の上に乗れちゃいましたよ。この世界はどーなっているんでしょう」
「少し試してみるかなぁ」
由貴奈は雲の一部を千切って丸めた。前に向かって投げる。風や重力の抵抗を受けないのか。真っ直ぐに飛んでいく。
「不思議だねぇ」
玉は小さな点となり、間もなく見えなくなった。由貴奈が後ろを振り返る。すると小さな玉が飛んできた。
「おー、戻ってきたねぇ。横も無限ループなんだー。なるほどねぇ」
戻ってきた玉を手で掴もうとして額で受けた。
「ナイスキャッチです」
「別に顔で受けようとしたわけじゃないよぉ」
「そうなんですかー」
「そうだよー」
両手を縦にぶんぶん振って抗議した。それで気が済んだのか。相好を崩す。
「まぁ、それはいいとして、この雲でちっちゃなお屋敷でも作ってみるー?」
「いいですねー。どんなお屋敷になるのでしょうか」
「ふわふわなお屋敷ができそうだねぇ」
「まんまですねー」
二人は話しながらも手を動かす。雲は一箇所に集められ、丸みを帯びた形を作っていく。
程なくして完成した。中に二人は揃って入る。両足を曲げて膝の上に顎を乗せた。
「壬生先輩、これってカマクラですよね。お屋敷はどこにいっちゃったんですかー」
「作るのが面倒だよー」
「先輩がそれを言いますか」
会話が途切れた。二人は正面に見える青い空を眺める。
先に由貴奈が口を開いた。
「……もう二月なんだよねぇ、気づいたらってほどでもないけど。この一年、いろいろなことがあったねぇ」
「そー言えば壬生先輩、そろそろ卒業なんですねー」
「そのあと、また大学に入学だけどねぇ。こずえちゃんの卒業は二年後だよねー」
「うーん……あまり実感が湧かないなー」
梢は両足を投げ出した。由貴奈は横目で見て微笑んだ。
「寝子高からいなくなっちゃうけど、また一緒に遊んだりしよーねぇ」
「もちろんです! 壬生先輩を弄りまくりますよ!」
「弄るんじゃなくて、遊ぶんだよー」
両手を小さく縦に振る。うっかりしたとばかりに、そうでしたー、と梢は笑って言った。
また二人の会話が途切れた。
「卒業式の練習とか大変ですよねー」
「まー、そうでもないかなぁ」
「そうですかー。あれですね。壬生先輩が卒業すると、今回のような出来事に遭遇することはなくなるんでしょうか」
話を振られた由貴奈は、うーん、と考えるような声を漏らす。
「まぁ、大学に行っても厄介ごとに巻き込まれそうな気はするけど、ねぇ?」
「ですよねー」
二人は笑みを交わし、共に青い空を眺めた。
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担当ゲームマスター
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
136人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月07日
参加申し込みの期限
2016年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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