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【4周年記念】異世界ばっひゅーん
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掛布団を足で撥ね退けた。
御薗井 E セレッソ
はパジャマ姿で大の字になって寝ている。朝を告げるように外では数羽のスズメが鳴いている。
「朝になったのだワ!」
青い瞳をぱっちりと開けて飛び起きた。窓の向こうの青い空に笑顔を見せる。
「今日はとてもいい天気ヨ」
左手が弦を押さえるような動きを始める。右手は優雅に左右に揺れた。
――チェロを弾きたい気分なのだワ。
目をキョロキョロと動かして、あー、と声を上げた。
「この間の練習で
NCC(寝子島クラシック同好会)
に置いてきたんだヨー」
思い出したセレッソは急いで出掛ける用意を始める。乱れた髪をブラッシングで整えた。手慣れた調子で左右の三つ編みを作り、服を着替えるところで考える。
――何を着ていこうカシラ。パリッとしてスッキリが希望ナノ。
「うーん」
考えた末に思い付いたのが寝子島高校の制服であった。着てみると確かに希望に叶っていた。
「ばっちりナノー」
元気な声で部屋を出ていった。
姿見の鏡の前。
早坂 恩
が高校の制服を着てあれこれと手を加えていた。
――自分が通っている高校だけど、意外と服のセンスはいいわね。
プレーンノットで結んだネクタイを少し指で崩す。その分、シャツの襟の部分を外に開いた。
「悪くないわね」
――アクセサリーもふんだんに加えたいところだけど、高校生の初々しさが失われてはデメリットの方が大きいわ。
自身の背中を鏡に映し、皺の寄った箇所の下側を引っ張った。
「あら、もうこんな時間なのね」
部屋の時計を見て制服を脱ごうとして、そうね、と口にした。
「折角、着たのに勿体ないわね」
そのままの格好で出掛けることにした。
恩は朝陽を眩しそうな目で見て通りを歩く。横手に薬局が見えてきた。
――あそこも化粧品の品揃えはいいのよね。でも、今日はドラッグストアーの特売日だから寄れないのよ。ごめんなさいね。
心の中で謝って恩は足を速める。近道となる横道に入った。
身体がぐらりと大きく傾いた。世界は空で満たされた。
あまりに突然の変化に恩は少し呆けた顔になっていた。
――不思議な夢? 全てが夢のことだったのかしら。だとしたら、特売日も夢の話なのね。
「私ったら、嫌だわ」
信じ込んだ自分を恥じるように笑った。その後、気を取り直して大空をゆっくりと泳ぐ。身体の負担は少ないのか。息に乱れはなかった。
「不思議な世界ね。夢なんだけど、あら?」
遙か上空から赤いものが落ちてくる。流れ星ではなかった。
「なんだかわからないけど落ちてるノー!」
スカートをはためかせながらセレッソが落ちてきた。目にした恩は顎先に手を当てる。
――セレッソちゃんもいるのね。この世界は本当に夢なのかしら?
考えている間にもセレッソは引き込まれるように落ちていく。思考を中断して恩は後を追い掛けた。呼び掛けが聞こえる範囲にまで迫る。
「セレッソちゃん!」
「あ、恩センパイ!」
セレッソは嬉しそうに両手を振る。怖がっている様子は微塵もなかった。恩はどこか納得して優しく語り掛ける。
「良かったら私と手を繋いでくれるかしら」
「手を繋いで一緒に空を楽しむヨ!」
恩が上から伸ばした手をセレッソが下から握る。二人の手は繋がった。
時間の流れが遅く感じる。二人の髪や服の動きが緩やかになった。落ちる速度まで軽減された。
「恩センパイと手を繋いだら、ゆっくりだヨ」
「不思議ね。落ちるスピードが急に変わったみたい」
どこからか、ふわりと花束が落ちてきた。セレッソは反射的に掴んだ。驚きは直後にやってきた。
「あ、お花を掴んじゃったけど、なにカシラ?」
「あら、綺麗ね。この小さな花は花冠に使えるわ」
「そうナノ? 恩センパイ、作って欲しいノ」
「ええ、いいわよ。作っている間は私の腕に掴まっていてね」
「わかったヨ!」
大きく手を上げてセレッソは恩の腕にしがみ付く。早いわよ、と笑って言いながら花束から適した物を選んでいった。茎の部分を縒り合わせて輪を形成する。歪な箇所は丁寧に修正した。頭に被った時のことを考えて全ての花の向きを整えた。
「完成したわ。セレッソちゃん、被ってみて」
「ワタシじゃないノ。恩センパイに付けて欲しいノ」
「え、私が被って似合うかしら?」
「絶対に素敵ナノ。アタシにはわかるヨ」
熱く語るセレッソに恩は押し切られた。気恥ずかしそうにして花冠を頭に被せた。
「……どう、かしら」
「アタシが思った通り、とても素敵ナノ!」
「本当に」
セレッソは笑顔で大きく頷いた。
二人は再び手を繋いだ。セレッソは右手に花束を持った。恩は花冠を被って落ちないように手を当てる。
「セレッソちゃんに作った物なのに私が被るなんてね」
「似合ってるから、これでいいヨ」
「その花束も素敵よ。笑顔のセレッソちゃんにとても合っているわ」
「恩センパイ、嬉しいヨ」
セレッソが上目遣いで見てくる。恩は優しく受け止めた。繋いだ手の状態で互いの身体が引き寄せられる。
「時間の進みが遅いみたいに思えるわ」
「ワタシと恩センパイの時間が、ゆっくりナノ」
二人は手を繋いだまま、緩やかに空の世界を落ちていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
136人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月07日
参加申し込みの期限
2016年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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