this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【4周年記念】異世界ばっひゅーん
<< もどる
1
…
27
28
29
30
31
…
36
つぎへ >>
制服姿の
志波 武道
が旧市街の通りを早足で歩く。
――自主練にはサイコーの天気だね!
それとなく青い空を眺めた。その道程で急に鼻をひくひくとさせる。周囲の匂いを嗅ぐようにして見つけたのは花屋であった。色取り取りの花が季節を無視して咲き乱れていた。その中には桜も混ざっている。枝に可憐な薄桃色の花を綻ばせていた。
武道は引き寄せられるようにして立ち寄った。鮮烈な黄色が目に飛び込む。店内に置かれた筒状のケースには大輪の向日葵が咲き誇る。
「すいませーん、この向日葵を二本ください。それと、これと、あの花も買うんでー」
店員に花々を包んで貰い、ほくほく顔で店を後にした。
九夜山の中腹にひっそりと小屋が建っていた。蝶番を軋ませてドアが開く。姿を現したのは
楪 櫻
であった。きっちりと制服を着て髪は一本に纏められていた。
「天候に恵まれたか」
僅かに覗く空に呟き、歩き出す。獣道を意に介さず、慣れた足取りで下っていく。
――担任に聞くのは今日でなくても出来る。
「何故、今日なのか」
口にして黙る。
――敢えて言えば予感ということになるか。
飛び出た岩を軽く乗り越える。縁の白くなった熊笹を横目にして山道に出た。道なりに下っていく。
全てが消失した。風景は一変して櫻は真っ逆さまに落ちていた。厳しい表情で状況の把握に努める。
――空の上で私は落ちているのか。理屈はわからないが、あまり芳しくない状況だ。
「こんなところで櫻ちゃんに会えるとは思ってなかったよ」
「その声は志波か」
上の方から武道が落ちてきた。同じように逆さまで呑気に笑っている。両手には向日葵が握られていた。
「この季節に向日葵か。珍しいな」
「学校に自主練に行く途中で俺が見つけたんだよ。桜の花もあったけど、俺には櫻ちゃんがいるからね。はい、プレゼント」
逆さまのままで向日葵を手渡した。
「思いもしないプレゼントだ。ありがとう」
「まだまだ~」
武道はズボンのポケットに手を入れた。少し間を空ける。
「色んなフラワーシャワーをご用意しました。では、ご覧ください、ジャジャーン!」
ポケットから引き出した手が花弁を撒いた。一気に広がって二人を爽やかな香りで包み込む。
「空を舞う花弁か。季節を忘れてしまいそうだ」
櫻の頬に薄紅色が差す。とても綺麗だ、と口にした途端、武道の表情が今までにないくらいに優しくなる。声には出さず、それは君だよ、と口を動かした。
「櫻ちゃんも試してみなよ。こんな機会はそうそうないから、思いっ切り楽しまないとね!」
「私もやってみるか。偶に羽目を外すのも一興か」
手渡しされた花弁を大空に解き放った。小さな妖精が一斉に飛び立つ姿が脳裏に浮かぶ。続けて武道が盛大に撒いた。
二人は無邪気に飛び回る花弁を夢見心地で眺めていた。
「櫻ちゃん、手を繋ごう」
何故、とは聞かなかった。相手を求めて手が自然に伸びる。
僅かに指先が触れた。手と手がハートを形作る。二人は気恥ずかしそうに見詰め合い、心から滲み出るような笑みを湛えていた。
しっかりと手を握る。櫻は大きな安心感に包まれた。
――ひたすら落ちている状況で何も改善されてはいない。不思議と恐怖を覚えない。
手を握ってみて、ようやく理解した。志波が一緒にいるからなのだな。
「櫻ちゃん、考え事?」
「そんなところだ。下に雲が見える。突っ切るか」
「いいねー。さぁ行こうぜ、櫻ちゃん☆」
二人は雲に当たって、ふんわりと跳ね返された。宙を回って共に尻餅を搗いた。
武道は、おー、と声を上げた。掌で雲の感触を確かめる。
「櫻ちゃん、雲に乗れたよ! しかもコレ、綿菓子みたいに千切れて何か作れるかも」
「肌触りも悪くない」
櫻は雲の表面を摩った。その横では武道が熱心に何かを作っている。
「櫻ちゃん、俺のオリジナルの花をどうぞ」
差し出された花は白い。雲で出来ていた。櫻は繊細な茎の部分を、そっと指で摘まんだ。
「こんな花まで作れるのか」
精巧な花を顔に近づける。鼻で小刻みに息を吸い込んだ。
「櫻ちゃん、さすがに花の匂いはしないんじゃないかなー」
「そ、そうか。いや、そうでもない。微かに香りがする。これはコスモスか」
「えー、ホントにー。ちょっと貸してよ」
櫻は言われるまま、花を渡した。武道は鼻に押し当てて大きく息を吸い込んだ。
「んー、何も匂わないんだけど」
「雲で出来た花だからな。さすがに花の匂いはしないだろう」
櫻はおかしそうに笑って言った。その意味を理解した武道も笑っていた。
「櫻ちゃんに一本、取られたみたいだね☆」
「引き分けだな」
「櫻ちゃんも何か作ってみたら。この雲はなかなかに大きいし、二人だけの花園を作っちゃおうぜ!」
「悪くない提案だ。私はこちらから始める。志波は向こうを頼む」
「オッケー、競争だね☆」
その一言に櫻はにやりと笑い、当然だ、と受けて立つ。
雲の上に白い花々が作られていく。パンジーとヒヤシンスが並んで咲いた。所々には菊の花が作られ、細かい花弁を大きく開いていた。
「これで完成かな」
「そうだな。これ以上はどうしようもない」
二人は雲の中央で互いの背中を合わせて座る。その周囲は多種多様な花で埋め尽くされていた。
「白い花園。こんな風景は見たことがない」
「俺もだよ。櫻ちゃんと一緒に見られて本当に良かった」
「志波、私も同じ気分だ」
二人は花園の中、ゆったりとした時間を過ごした。
<< もどる
1
…
27
28
29
30
31
…
36
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【4周年記念】異世界ばっひゅーん
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
136人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月07日
参加申し込みの期限
2016年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!