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制服を着た
高梨 彩葉
は桜花寮の敷地内を早足で歩く。
――今、必要な物ではないんだけど、忘れ物ってなんか気になるんだよね。
目は前髪に隠れていて表情はわからない。ただ、唇は恥ずかしそうに笑っていた。
彩葉は勢いよく歩道に出た。軽い衝撃を受けて咄嗟に頭を下げた。
「ご、ごめんなさい。よく前を見てなくって」
「…自分は大丈夫、彩葉さん、どこか…痛くしてない?」
「え、しばっち?」
顔を上げると前髪が少し割れた。澄んだ青い瞳が覗く。同じように制服を着た
志波 拓郎
が微笑みながら顔を近づけてきた。
「…こんな、綺麗な目を、しているのに……」
「前髪、少し上げた方がいいのかな」
額が出るくらいに前髪を掻き上げた。隠れ場を失った青い瞳が恥ずかしそうに笑っている。拓郎は頭を左右に振って彩葉の前髪を下ろした。乱れた部分は指先で整える。
「自分は、知っているから…彩葉さんの瞳が、とても綺麗なことを……」
「……ありがとう、しばっち」
二人は学校に向かって歩き出す。互いの手の甲が触れた。彩葉の隠れた目が拓郎の手を見詰めている。
――手を繋ぎたいけど、でも学校はすぐそこだし。
迷いながらも指先を伸ばす。拓郎は進んで手を握った。
何事もなかったかのように話を切り出した。
「彩葉さんは、休日の学校に…何をしに行くのかな」
「えっと、私は教室に筆箱を忘れちゃって。置いといてもいいんだけど、気になって。しばっちは学校にどんな用事があるの?」
「…自分は、グラウンドで、自主練をしようかな、と思って」
正門が近くなる。二人は共に手を強く握る。
「……二人で、どこか…行こうか」
「うん、いいよ」
明るく答えた。彩葉は繋いだ手を大きく振った。白い歯を見せて笑う。
「なんか、デートみたいだね」
「…そう、なのかな……」
拓郎は控え目な照れ笑いで言った。
瞬間、彩葉は繋いでいた手を離して駆け出した。数メートル先でくるりと振り返り、子供っぽい口調で言った。
「デートじゃないなら、付き合ってあげないもんねー」
「……付き合って、貰うよ……これは、デートだから……」
その言葉に彩葉は笑顔で飛び跳ねる。
そのあどけない姿が一瞬で消えた。
「彩葉さん!?」
拓郎の身体が傾ぐ。構わずに目を動かした。
耳が微かな音を拾った。瞬時に下を見ると彩葉がいた。手首に結ばれたリボンの端が伸びてはためいている。
彩葉は拓郎に気付いていないのか。仰向けの姿勢で下の方を気にしていた。
「わわわ、なんだか知らないけど落ちてるよ!」
「彩葉、俺が絶対に助ける!」
叫んで手足をがむしゃらに動かした。顔面に受ける風で顎が上がりそうになる。
「邪魔だ!」
拓郎は風を片手で薙いだ。
「しばっち!」
気付いた彩葉は翻るスカートを慌てて左手で押さえた。もう片方の手を拓郎に向ける。
二人は微笑みを浮かべて空中で見詰め合う。拓郎が右手を差し出す。いつの間にか、手首には黄色いリボンが結ばれていた。
再び、二人の手は繋がれた。
「…捕まえた」
「捕まえられちゃった」
目を合わせたままで笑顔を交わす。
「…もう、離れないように、二人のリボンの端を、結んでおくよ……」
「そうだね。これでずっと一緒だね」
「え…あ、そう、だね……」
言葉の意味を深く考える前に思考を中断した。無心でリボンの端を結んだ。火照った頬は風を受けて冷たくなった左手を当てて冷やした。
その二人を空気の渦が捉える。
「こ、これは竜巻、なのか!?」
「て、手が離れそうだよ!」
二人は手を引き千切られるくらいの回転に呑み込まれた。
「彩葉、俺の首をしっかり持つんだ!」
「こうだね!」
拓郎の首に素早く両腕を回し、逞しい胸に頬を寄せた。
「絶対に離さないからな!」
拓郎は彩葉を抱きかかえた姿で身体を丸めた。徐々に渦の力は弱くなり、最後は呆気なく霧散した。
近くの雲に身を潜めていた
骨削 瓢
は舌打ちした。仲睦まじく抱き合う姿に、やれやれ、と言って頭を掻いた。
「恋のイベントの手助けをしたみたいだねぇ」
瓢は甚平の袖に小さな竜巻を発生させた。先程よりも小さい。ろっこん、『悋気の独楽』を発動して気のない態度で放置した。
二人の繋がりの強さは遠目にもわかる。
「他を当たりますかねぇ」
風船を使ってひっそりと飛んでいった。
「……もう、何も、起こらないか」
拓郎は周囲に警戒の目を向ける。
「大丈夫みたいだね」
胸元の声に拓郎は微笑む。
「……もう少し、このままでいて、いいかな」
「このままでいさせて」
そのままの姿で二人は空を漂う。
「……空、良いな空…」
「本当に。今日は素敵なデートになったね」
「…彩葉さんが、いてくれたから……」
その言葉に彩葉が頬を膨らませた。
「さっきは彩葉って呼び捨てだったのに」
「い、いや、それは…自分も、必死だったから……ごめん」
「もう一回、言ってみて」
「…その、呼び捨てで?」
前髪の切れ目から切望するような青い瞳が覗いている。拓郎は目を逸らさなかった。真剣な表情で接した。
「彩葉、どこに行きたい? 俺がどこへでも連れていってあげるよ」
「私は拓郎と一緒なら、どこでも構わないよ」
抱いていた手に力が籠る。彩葉は拓郎の首筋に軽く頭を乗せた。
「あの雲を目指して飛んで行こう、このまま二人で」
「このまま二人で」
白くて大きい雲に向かって二人は共に飛んでゆく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
136人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月07日
参加申し込みの期限
2016年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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