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【4周年記念】異世界ばっひゅーん
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猫鳴館の建て付けの悪い窓を指でこじ開ける。
酒浸 朱蘭
は窓から身を乗り出した。木の枝の向こうの青い空を眺める。
「……たまには運動もいいかもな」
周辺に目をやる。薄暗い上に広さはなく、おまけに足場も悪い。
「足首がやられそうだぜ」
素直な感想のあと、部屋の中に引っ込んだ。朱蘭は手早く制服に着替えた。
――広いところと言えば学校だろ。
水と書かれた瓢箪
を片手に寝子島高校へと向かった。
金網越しに第一グラウンドを目にする。自主トレーニングなのか。数人が黙々と走り込みを行っていた。
――端の方であたしも走るかな。
西門は閉まっていたので正門に回る。制服姿が功を奏して、すんなりと中に入ることができた。
グラウンドの金網の際でストレッチを行う。そこそこで切り上げた朱蘭はスタンディングスタートの構えを取る。自身で決めたゴールを睨み、心の中のスターターピストルを鳴らした。
大きな一歩を足掛かりにして髪を振り乱して走る。表情は必死で歯を食い縛っていた。金網の向こうの道では白髪の男性が同じ方向に走っていた。涼しげな顔で朱蘭を抜き去った。
酒に酔っ払ったような足取りで朱蘭は金網に倒れ込む。遠ざかる男性の後ろ姿を目で追った。
――ま、人は見かけにやらねえってことだな。元は有名なアスリートかもしれねえし。
さっぱりした表情でスタートラインに戻っていった。
空の青さに魅せられた
冬月 詩歌
が洋服ダンスから服を引っ張り出す。身体の表面に合わせて鏡に映る自分を眺める。青い瞳を動かし、もじもじしながらもポーズを決める。
「…なんか……違うの…」
別の服を宛がう。長くて白い髪をふんわりと振り撒いて鏡の中に問い掛ける。
――どう、かな。今日の、私に、似合う……?
枯れ葉がはらりと落ちるように服を離した。また別の一着を身体に当てる。
うー、と困ったような声を漏らし、愛らしいもじもじが続いた。
「……そう、なの」
そこで考えを切り替えた。詩歌はちょこちょこと走って、また鏡の前に戻ってきた。頭の上に
白い猫の縫い包み
をちょこんと乗せて服を合わせる。
――シロと、合う服に、するの。
色々な服を試して一着に決まる。寝子島高校の制服であった。
――よく、合うの。
にっこりと笑って部屋を出ていった。
詩歌は道の端をひっそりと歩く。青い瞳は白い前髪で隠されていた。大きな音を耳にする度にビクッと肩を震わせた。人通りの多いところを避けて狭い道に入り込む。予想よりも暗いところでは頭に乗せたシロに語り掛ける。
「…へ、平気…なの。なにも……ないの。シロが、私を…守ってくれる、から……」
うろうろと歩いた末に寝子島高校が見えてきた。詩歌は少し足を速めた。横手の金網に顔を向ける。
軽いランニングをしていた朱蘭と目が合った。
「お、詩歌じゃねえか」
「…酒浸さん…おはよう……なにを、してるの?」
無垢な瞳を受けて朱蘭は腕を組んだ。どこか照れた様子で早口となった。
「あたしって運動が、まあ、得意じゃねえからさ。勝手に自主トレをしてるんだぜ。よかったら、一緒にどうだ? やっぱり一人だと張り合いがなくてな」
「…私も、運動は……苦手、だけど…酒浸さんと、一緒なら、大丈夫…かも……?」
「嬉しいこと言ってくれるじゃねえか!」
手放しで喜ぶ朱蘭に詩歌はほんのりと頬を赤らめた。
程なくして詩歌が加わった。二人はグラウンドの隅に並び立つ。
「じゃあ、あたしがスタート役を兼ねるぜ」
「…うん…任せたの……」
「位置に付いてー」
二人は少し身を低くした。
「よーい、ドン!」
駆け出す直前に空に飲まれた。
「お、おおー、落ち……え、そうでもない?」
最初は面食らったものの、緩やかな降下が朱蘭を落ち着かせた。側には詩歌が慌てた顔でいた。頭に乗せた猫の縫い包みを両手で懸命に押さえている。
「詩歌も大丈夫そうだな」
「…お空が…いっぱいで…びっくり…なの……」
「あたしも驚いたぜ。でも、ぷかぷかして気持ちいいな。ろっこん水で酔ったみたいな感じだぜ」
朱蘭は制服のポケットに捻じ込んだ瓢箪を陽気に取り出す。
「…ふわふわ…だけど……お、落ちてる、から、ちょ、ちょっと……こ、怖いの……」
「そんなに怖がらなくてもいいんだぜ! ぜーんぜん、だいじょーぶだって!」
赤ら顔で豪快に笑う。あまりのテンションの高さに詩歌は小首を傾げた。すぐに瓢箪の存在に気付いた。
「……もしかして…酔える水を…飲んだの……!?」
「いや~、ぷかぷかなところにろっこん水だろ~。気分がぶっ飛んで最高だぜ! な、詩歌も前みたいにグビグビって飲んでみろ~。こんな空、どーってことないぜ!」
瓢箪を勢いよく突き出した。小波にも似た感情が青い瞳を揺らし、詩歌は震える手で受け取った。片手で栓を開けてゴクゴクと喉を鳴らして飲んだ。
「……ぷぅはあー、グルグルパワー復活なの!」
「いいね~、空の世界をあたしと一緒に楽しもうぜ!」
「楽しみまくってやるなのー。あの雲にダーイブでグルグルー!」
下に見える雲に詩歌は回転しながら落ちていく。吹き飛ぶ瓢箪を片手で受け止めた朱蘭も降下を始める。
「ぼよーん、ぼよーん」
口でいうように詩歌が雲の上で跳ねていた。目にした朱蘭は、おおおー、と声を上げて瓢箪を呷る。
「あたしもぼよーん、ぼよーんなんだぜ!」
二人はおかしなテンションで雲の上を跳ね飛んだ。互いに肩を組み、赤ら顔で大いに笑った。笑い声が止まらなくなり、涙を流して転げ回る。
「あっはは、テンションが、ブフォ、上がり過ぎて、ヒー、おかしくなるぜ! あっはははは!」
「わ、笑い過ぎて、ウフフ、お腹が、プフフッ、痛いの~」
辛うじて立ち上がった朱蘭が穴を見つけた。
「おいおい、あんなところに、あはは、穴があるじゃねえか。行って、あは、みるんだぜ、ヒー」
「わ、私も、ウフ、一緒に行って、プフフ、みるの~」
二人は互いを支え合って穴の縁まできた。下を見ると吸い込まれそうになる。
何も言わず、目と目を合わせた。二人は笑って穴の中に飛び込んだ。いや、引きずり込まれた。
凄まじい速度で真っ逆さまに落ちていく。笑顔は風と共に吹っ飛ばされた。
「おおおおー、なんじゃこりゃー!」
「グ、グルグル……キューなの~!」
二人は抱き合って大気を穿つ。どこまでも運命を共にした。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
136人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月07日
参加申し込みの期限
2016年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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