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携帯戦記カプセルギア 第一話「運命の出会い!!」
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【不死鳥のように】
あの日の夜。冷たい雨が肌を叩く感触を覚えています。
鳳城 翔
は悩み、絶望の中にありました。
(どうして……俺は)
ぱちぱちと鳴る雨音の中に、かすれたつぶやきが紛れては消えていきます。
母の愛を得られないことは、なにも彼ばかりが原因ではなかったかもしれません。親の都合で多感な時期に3年間もフランスで生活することになり、環境の変化によるストレスも小さくはなかったことでしょう。
それでも翔は、自分を責めることしかできません。
(あいつらだって、本当は……)
友だちと呼べる相手はいます。旅立ちの直前、とある約束を交わした少年。フランスでの戸惑いの日々の中、出会った少年。どちらへも確かな友情と、憧れ、尊敬を抱いています。
(でも、それだって。本当は、俺だけがそう思ってるんじゃないのか?)
答えを確かめることはできません。なんと尋ねるべきか、そもそも尋ねることが正しいのか。自分から友情を壊してしまうことにはならないか。全て、翔には分からないのです。
翔には、人と人との距離感というものが理解できません。
感情をどこへ、どのようにぶつけたらいいのか。なにも分からないのです。
彼は悩み、絶望の中にありました。10歳の少年にとってそれはあまりに重く、決してはねのけることのできない重たい枷でした。
……あの日の夜までは。
「ふぅん。なんだい。しょぼっくれた顔してるよね」
唐突に現れた黒髪の少年は、濡れそぼる翔へ傘を貸してはくれませんでした。
けれど代わりに、翼をくれました。文字どおりの、天翔ける翼を。
「なんだ……これ」
「知らないんだと思って。カプセルギア」
「カプセル……?」
「ヤッてみたら? いらなきゃ捨てるか、誰かにアゲればいいよ。ハマってみるのも悪くないけどね」
そっけない言葉。
受け取ったそれを見下ろしてみると、それはフェニックスのような美しい翼を持つ、小さなロボットの胴体でした。
それからいくらか時は過ぎて、翔はギアマスターとなりました。
目深にかぶった帽子の下から、雨の夜に見た少年の姿を見据えます。
「あの時アンタがくれたパーツが、俺を救ってくれた。不死鳥の翼……こいつとなら、俺は変われる気がするんだ」
あんずとゆきの、美里愛、それに白燕と瑠樹が、成り行きを見守っています。力強い翔の瞳と彼の言葉に、白燕が言いました。
「おお……! カプセルギアが、そなたの心を救ったのだな。やっぱり、カプセルギアはすごいのだな!」
「うんうん。それにパーツをくれるなんて、お兄さんはいい人だねぇ」
にぱっと笑う瑠樹がそんなことを言うと、翔と向き合う黒髪の少年……
牧 雪人
は、ついと肩をすくめます。
「別に。イラナイのをあげただけだし」
「なんだっていい。今日はアンタに、見せにきたんだ。俺と……俺の、『セイクビリット』を」
ガチャガチャや、ほかの子どもたちとの交換で揃えたパーツで構成された彼のカプセルギアは、まだ完成には至っていません。けれどだからこそ、翔はそこに秘められた未知の可能性を感じています。
「俺とギアバトルだ。アンタが焚きつけたんだ、まさか断らないだろ?」
すう、とどこか冷たく、雪人は目を細めます。
「ふぅん。そっか。イイね、君」
手からひょいと放り投げると、彼のカプセルギア、『ボナパルト2』はコンクリートの地面へ危なげなく降り立ち、翔のセイクビリットへ向け銃を構えました。
「……A.I.C.O.、『SHO』にギアバトルを申し込むよ」
『了解、MAKIYUKI。ギアマスター・SHOに、ギアバトルを申し込みます』
直後に翔のスマートフォンには対戦モードの受諾を確認するボタンが表示され、彼はそれを物言わずタップ。手のひらから飛び降りたセイクビリットが地へと降り立ち、ボナパルト2と向き合います。
「ギアバトルだー! よーし、うちらも応援するぞー!」
「おー! ほかの人のバトルを見るのも楽しいんだよー、ユキちゃん!」
「……そう? 見てあげても、いいけど(ゆきのも、応援するよ……!)」
3人娘と白燕、瑠樹も見守る中、バトルはどこか静かに幕を上げました。
人付き合いには疎くとも、勉強は人並み以上にこなし、運動神経ならちょっと自信がありました。
SHOはセイクビリットの探知機能で敵の位置を把握しつつ、不死鳥の翼をひと打ち。一気に舞い上がると、上空から強襲します。
「セイクビリット……お前となら、やれる!」
翼を持つ聖獣。セイクリッドビーストをもじって名付けたカプセルギアネームには、彼の想いや願いが込められているのかもしれません。
左腕から展開する鉤爪には、電流を放出し麻痺させる機能がありました。鋭く、相手の肩口を狙って振り下ろします。
「やっぱりイイね。悪くない」
相手はMAKIYUKIのボナパルト2。火力と機動力の両立を目指した、遠距離攻撃タイプのカプセルギアです。バックステップで鉤爪を避けると、手にしたライフルの間合いへ後退を試みます。
けれど、
「! 爪はブラフ……ヤルじゃん」
ごうっ! セイクビリットの翼が竜巻を巻き起こし、ボナパルト2は暴風の壁に弾かれて吹き飛びました。
攻撃は二段構え。頭を使う戦いが、SHOの持ち味のようです。
「よし……やれる。戦える。カプセルギアでなら、俺も……」
「けど、まだまだってヤツだよね」
「っ!」
ボナパルト2のライフルから放たれたビームが、セイクビリットの右腕を貫きます。竜巻の衝撃に離れた間合いから、吹き飛びながらも精密な狙撃を決めたのです。
どうやらMAKIYUKIは、百戦錬磨。カプセルギアを始めたばかりのSHOには、荷が重い相手であったかもしれません。
けれどそれもいいと、SHOはいつになく晴れやかな胸に思います。
(強くなりたい。そのために、やらなきゃいけないことは分かってる)
曖昧な心の距離を測るより、よほどに単純明快です。練習を積み重ねればいいのですから。
はっきりと見える道が目の前に続いていることが、彼にはまるで奇跡のように思えました。
「……タダでやられるつもりもないけどな!」
セイクビリットは紙一重で狙撃から身をかわすと、翼をひるがえして低空スレスレを滑空。続く二発目が翼の片方にヒットするも構わず急接近し、尾羽でボナパルト2の胴部を薙ぎ払う……かと見せかけて、
「っ、これもブラフ……!」
電流を帯びるクローを真芯へと突き入れます。
「これでっ……」
「今のはチョット、ヤバかった。かもね」
ぽつりと漏れたMAKIYUKIの言葉は、きっと本心でしょう。
ボナパルト2は左腕を犠牲にクローの一撃をしのぐと、セイクビリットの胸へライフルの先端をこつんとぶつけ、ビームはボディを真っすぐに貫きました。
「……次は俺が勝つ」
「イイよ。そうでなきゃだよね。待ってるよ」
終わりもそっけなく。雪人はひらひらとやる気なく手を振ると、急に興味を失くしたようにくるりときびすを返して、すたすた行ってしまいました。
翔は物言わず、その背中を見送ります。今の自分が伝えたいことは、バトルで伝えることができたはず。
「あれぇ、お兄さん行っちゃったねぇ。それじゃ、今度はオレとバトルしよぉー」
「あっ、その次は私だ! 私ともバトルしてくれないか!」
「じゃあみんなで交代で遊ぼっか! ねっ、アンちゃんユキちゃんも!」
「おーっ!」
「お、おーっ……」
翔はその時、初めて気づきました。
初めてのギアバトルが終わってみれば、彼の周りにはこんなにも、人の姿がありました。それもずいぶん近いところに。
距離感だなんて、考えている暇もなさそうです。翔の頬は少しだけ、緩みました。
「うん。こっちこそ……よろしく頼む、な」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
ゲーム
定員
1000人
参加キャラクター数
39人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月27日
参加申し込みの期限
2017年10月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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