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バレンタインデーなんて知んねーし!
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七夜 あおい
は知っている。
商店街が気ぜわしげなのは、いよいよバレンタインデーが明日に迫ったからだと。
チョコレートを買う人、ラッピングや飾り付けを求める人、洋菓子店などプロですら、尽きた材料を求めに来ているようだ。電話しながら歩いている人の姿も数多い。なんだか、一ヶ月半前の年末が戻ってきたような慌ただしさだ。
もっと早くから準備していれば、こんなに慌てなくてもすむのに……とは、よほどしっかりしている人か余裕のある人の言い分であろう。他に生活が忙しければ、先の予定が後回しになるのは仕方がない。
かくいうあおいも、明日のための買い出しが忙しい。先日作ったチョコレートを、できれば実家、つまり弟や妹のためにチョコも贈ってあげたい――と考えているためどうしても購入物は多めだ。もちろん今日用意している以上、14日当日に実家にチョコを届けることは事実上不可能なわけだが。(七夜の実家は大家族ゆえ、アニバーサリーが数日ずれたとしても誰も気にしない)
「あおい」
呼びかけられてあおいは振り向いた。両サイドで束ねた髪がふわっと半回転する。
「修君」
八神修が立っていた。偶然の出会いに過ぎないのだが、ずっと待っていたと言われても納得しそうなタイミングだ。
修はあおいのことを好きだと言っている。そのことをあおいは知っている。
だからといって、彼女は彼を変に意識したり、ぎこちない対応をしたりしない。他の友人と区別するような器用さ(あるいは狡さ)はあおいとは無縁のものなのだ。なのでごく普通に呼びかける。
「買い物?」
「ああ。明日のための。あおいも?」
「うん、そうだよ」
あおいは荷物を見せる。
「これは弟や妹のためのラッピング……実家に送ろうと思って」
「それは……いいな」
ちょっと修の言葉が濁ったのは、彼女が送るもののなかには、確実にあおい作成のものも含まれているだろうと思ったためだ。あおい製のものはまず間違いなく『微妙』なできばえだろう。とはいえきっと、あのとき自分が作ったものも一緒に送ると思われるので、すべてがそうなるとは限るまい。
「実は俺もチョコを買うつもりなんだ。俺も身近な人に『感謝チョコ』を贈ろうかと思ってね」
普段修に仕えている人間(運転手やシェフ)、あるいは部活の仲間たちに渡すつもりなのだという。
「修君は贈る相手が多くて大変だね」
「それだけみんなに世話になってるってことさ」
修は内心、自分の幸運を祝している。参道商店街に来たのはラッキーだった。シーサイドタウンに出かけていれば、こうしてあおいと出会う機会を失ったことだろう。
「荷物、持とうか?」
「これ? いいよ、ほとんど紙とビニールだし軽いから」
「遠慮しなくても……」
「いいって。本当に大変なときお願い、ね」
本当に大変なとき――その言葉に修は落ち着かないものを感じた。
先日、洞窟で起こった事件を思いだす。それほど前の話ではないのに、もう何ヶ月も前の出来事だったような気がする。あとのとき……修はあおいにずっと付き添うことができなかった。いわばあこれそ、本当に大変なときだったというのに。
「あれに行くんだよね?」
あおいに呼びかけられて修は我に返った。
神社前の広場には、いくつも仮設店舗が用意され屋外イベントが開かれている。物産展。全国の有名洋菓子店が出店するイベントだ。同様の催しがシーサイドタウンでも開かれているが、こちらのほうが小規模店が多い傾向にある。メジャーどころ中心なのがシーサイドタウン、こちらは知る人ぞ知る名店中心、といった趣だ。
「よくわかったな」
「そりゃあ、わかるって」
きしし、とあおいは笑った。その笑い方は、彼女の親友であるののこになんとなく似ていた。影響されたのだろうか。
「チョコレート選び、付き合ってもらっていいか?」
「いいよ。私の買い物は終わったし」
「忙しいならいいんだが……」
「大丈夫。それに、色んなチョコレートを見てるのも楽しいじゃない?」
こうしてふたりは、しばしチョコレート選びをともにした。
「俺に力を貸してくれる人たちには大人が多いけど、学校の仲間は同年代なんだよな……皆に喜んでもらうにはどんなチョコレートを選んだらいいのか」
「うーん、でも、私だったらどんなチョコでもいいけど」
「でもほら……好みってあるだろう? あおいはどんなチョコが一番嬉しい?」
「チョコレート好きだからあんまりえり好みしないなあ……」
「それだと困……いや、困るわけじゃないが、張り合いがないというか。ほら、ぬいぐるみが一緒の可愛いとか、カロリーは控えめかなぁとか……」
そうねえ、と独り言してあおいは、「そうだ」と言った。
「小さいのがたくさん入ってるのがあるよね。ああいう、いろんな味がチョコチョコ食べられるのがいいかな。あ、今のダジャレじゃないからね!」
「なるほどチョコだけに……」
「だからダジャレじゃないってば~」
笑いながらも、修はあおいの言葉を心に留めおくのだった。それも心の中にある、大切なものをしまう場所に。
こうして、大人用(トリュフ中心)と、学生用(バラエティのあるもの)を複数別々に購入して修の買い物は終わった。
「力になってくれてありがとう」
「私は好きなこと言ってただけだけどね。喜んでもらえて嬉しいよ」
「明日は楽しみにしていてくれ」
「それは楽しみだね。……でも、修君って高いのばかり買うからちょっとびっくりだよ。私があげられるのなんて、安い材料で作ったものなのに」
やはりあの手作りをくれるのだろうか。
「そんなことはない。友チョコだって嬉しいものだよ」
特に、あおいの作ったものなら――その言葉は今日は、しまっておこうと修は思う。
明日が楽しみだ。
実は彼女用のチョコは手作りと思っているのだが、それは内緒にしておいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月17日
参加申し込みの期限
2016年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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