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バレンタインデーなんて知んねーし!
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極寒の二月は窓の外の話、セントラルヒーティングに床暖房まで完備された星ヶ丘寮の部屋は、ちょっと動けば汗ばむほどに温かい。
獅子目悠月はすでに調理を終えている。今は自室でラッピングを開始しているのだった。
紙箱を開き、仕切り版がわりのシートをまず詰める。つづけて中身を収めていくのだ。
この一週間ですっかりおなじみになったとはいえ、ほんわりしたチョコの香りは、やはり心をくすぐるものがあった。
――意外だな。
この作業が思ったより楽しいことを悠月は知った。
そもそも最初は、作ることすら面倒ではないかと思っていたくらいなのだ。なのにやってみれば、一週間の菓子作り特訓もこなせたし、今だって、うっかりすると鼻歌でも歌い出しかねない気分である。
「そうか、これって……」
こうした心境の変化は、悠月が寝子島での生活に抱いている気持ちと似ている。
寝子島に来た当初、悠月は強烈なまでに自分を異邦人と感じていた。最初の日々は周囲に壁を立て、なじめない世界に焦って過ごしていただけだったような気がする。
――けれど、色々な事件や騒動に巻き込まれだしてから、知ることができたよな。
今の自分のフツウと、それに関わる人への感謝を。
感謝なんてこれまでの悠月であれば、絶対に言わないものだったのではないか。
「特にロベルトには世話になったからな」
独り言して、特別に少し大きめのチョコレートに、苺をふたつ乗せた。
さて準備は完了だ。悠月はふうと一息ついて、残ったチョコレートをじっと眺める。
まあ一応……来島の分も作っておいてやろうか。
ちょうどその頃来島アカリも、お菓子作りを終えているのだった。
「……よし、これで完成だな」
実際に汗をかいているわけではないが、心の汗をぬぐう仕草をする。
そして目の前に咲く、カップケーキという名の花を惚れ惚れと眺める。
それなりに上手くできたと思う。
コンパスで描いたような偏りのない正円、均質に混ぜられたチョコケーキに、ふわふわのクリームが乗っている。それはまるで、絵本の世界の丸い山に、ふわふわの雪が降り積もったよう。苺チョコで描かれた赤い模様も実にキュートだ。
これがひい、ふう、みい……ともかく、いっぱいできた。たくさん材料を買ったおかげだ。
まあ一応……獅子目の分も取っておいてあげよう。
これで仕上げにラッピングをすれば、あとはロベルト先輩に渡すだけ……なのだが。
「むー」
思わずアカリはうなってしまうのだ。
別にそういう意図はない。
ないのだが。
――やっぱバレンタインって恋愛の行事だし、変に意識するっつーか……。
頭を抱えてしまう。ちゃんと渡せるか、自信がなかった。
残ったチョコペンでアカリは、余ったケーキにぐーりぐりと『の』の文字を描く。
ただでさえ最近、ロベルトの顔を見るとなんだか意識しちゃって、うまくしゃべれなくなるアカリなのだ。加えて、もののはずみだったとはいえ、『しばらくは泊まりに来るのもダメ』と彼に言ってしまったこともある……。
素直に渡すのは難しい気がする。
また、可愛くないことを言ってしまいそうだ。ロベルトに。
『の』を表面に書きすぎて表面が埋まってしまったカップケーキを取り上げ、紙を剥がしてアカリは口に放り込んだ。
このとき、そうだ、とひらめいたことがあった。
ロベルト先輩用のとっておきのカップケーキ、これをそっと裏返して底を見る。
底、つまり、敷いてある紙製の型を。
小さな文字なら、十分メッセージを書けそうだ。
アカリはくすりと微笑むと、そこにあるメッセージをしたためたのだった。
内容は……まだ、秘密だ。
うまくラッピングすれば、封を開けるまで文字を読むことはできないだろう。
といっても運が悪かったら気付かれぬままになってしまい、メッセージが読まれることはあるまい。それならそれで……いいとしたい。
さあ、これで明日を待つばかりだ。
アカリはカップケーキを入れた包みを、生まれたての我が子のように両手で抱き上げた。
「……ちゃんと、渡せるかな」
たくさんの不安とちょっぴりの期待で、胸が痛い。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月17日
参加申し込みの期限
2016年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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