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バレンタインデーなんて知んねーし!
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やはり寝子島はいい、と
志波 高久
は背を伸ばす。
今回はかなりの強行軍となったが、バレンタイン前日に島の土を踏むことができたので、これまでの苦労など吹き飛んだ気分だ。
荷をホテルに預けお気に入りのジャケットに袖を通して、いささか遅い朝食(むしろ昼食でもある)を探しつつ、高久はシーサイドタウンを歩いていた。手ぶらなのがありがたい。荷が軽ければ気持ちも軽やかというわけだ。
空腹は空腹だけれど、まずは散策を楽しもう。
――県外からしてみれば、寝子島は観光都市としても魅力があるからな。
高久は弟たちからバレンタインのイベントの事を聞いており、その見物のために来たのである。明日にはまた戻らなければならないという慌ただしさは一旦忘れ、ぶらぶらと気の向くままに街を眺める。
前に来たときと、まるで異なる街並みだった。
たしかにお祭り好きの島に違いない。通りという通り、看板や掲示物、案内板に至るまで、シーサイドタウンはバレンタイン仕様に一変していたのだった。ハートマークはそれこそ星のように見られ、チョコレートの香りはあらゆる店から漂ってくる。うっかり油断していると、うどん屋にまで『狂気の沙汰ほど面白い……今年もやってきたチョコレートうどん!』なんていう興味半分恐怖半分のポスターが張られているではないか。まさしくクレイジー! 思わず高久は吹き出しそうになっていた。
まさかチョコうどんを昼飯にするのはなぁ――と考え考えしていると、なんだか見覚えのあるところに迷い込んでいた。
見覚えがあるはずだ。キャバクラ『プロムナード』の正面ではないか。真昼ということ、それに街のバレンタインフォーメーションのおかげでちょっと気がつくのが遅れた。
ちょうど店から、見覚えのある顔がのぞいた。
「あ、前に来たお客さんっすねー」
「ほう、あんな君か、久しぶりだな。志波だよ。志波高久だ」
「もちろん覚えてるっすよー。いやー、その節はゴチになったっす」
以前高久は、後輩の信多蹴次(しのだ・しゅうじ)と『プロムナード』を訪れたことがあり、そのときあんなとひとときを過ごしている。アフターまで一緒に行ったのは良い思い出だ。
「まだ店が開いている時間とは思えないが」
「あ、それはですね。今日は特別イベントで……」
あんなは言いながら出てきたのだが、前合ったときとはずいぶん印象が異なる。あの夜のあんなは、曲がりなりにもキャバ嬢らしいドレスを着用していたのが、今は遠征中のバスケ部員みたいなジャージ姿だ。髪だって頭の後ろでいい加減にまとめているだけである。付け睫毛もしていないせいか、目もあの夜より小さく見えた。
「あはは、この格好っすかー? これは変身前の仮の姿っす。ていうかこっちがリアル? まあ、あんまお客さんに見せたらいけない格好っすよねえ」
といっても、にぱっと笑うと、やはりあんな以外の誰とも思えなくなる。彼女はあまり化けるタイプではないらしい。
あんなの説明を聞いてなるほど、と高久はうなずいた。
「そのイベントはもうはじまったのかな?」
「実はまだ……なんすけど、店内は整ってるし、あたしが着替えが遅くなっただけなんで、『変身前』でよければどーぞっす。それとも、パパーっと着替えてから出てきたほうが好みっすか?」
「そのままで構わないよ」
素のあんなも、それはそれで魅力的だと高久は思う。修学旅行先のホテルで、女子の部屋に忍び込んだときのようなような甘酸っぱい気持ちを思い出す。
明るい店内に案内され、あんなと向かい合って座る。
「今日はあいにく俺一人でな……あいつ、蹴次がいた方が賑やかだろうが」
「そんなことないっすよ。志波さん紳士だからいると楽しいっす」
「紳士……なあ」
蹴次あたりには『お前ってナチュラルに女たらしだよな』と言われる高久である。紳士と言われるとなんだかくすぐったい。もちろん『たらし』よりはずっと嬉しい呼称ではあるが。
「志波さんって、やっぱチョコとか毎年ドサーッともらってたっすか?」
「いやそこまでは多くない……と思う。まあ、学生時代は、それなりに、かな」
その『それなりに』は一般基準からすれば十分、山のようにという量になるはずだが、あいにくと他と比較したことがないから、高久自身にはわからない。
「なぜか男からももらうこともあった。友チョコ、とでもいうんだろうか? ……どれもおいしい物だったのは覚えている」
「いいじゃないすか、友チョコ。自分、友だろうがなんだろうが縁がなかったんでうらやましいっすよ」
最近は? というあんなにこたえて、
「ここ数年は丁度レー……いや、仕事で拘束されていて」
レース、と言いかけたのを仕事と言い直した。無論、レースが仕事なので間違いではないものの、なんとなく、言いづらかった。
「宅配で贈られることはあっても、直接もらう機会はなかったな」
「そうなんすか! じゃあきっと、これが志波さんへの一番乗りっすね。フライング気味ですけど……どーぞっす!」
と、なんだか照れくさそうに、両手であんなはチョコの小箱を差し出したのである。
俺にもひとつもらえるか――と言いかけていた高久は、先に渡されて、いささかはにかんでしまった。いくらモテてももらい馴れていても、やはり平然と受け取るようにはなれないものだ。
「ありがとう、やはり直接手渡しでもらえるチョコは義理でも嬉しさが大きいな」
「へへ……まあ、店が用意してくれたチョコなんで義理は義理っすけど……気持ちはー、えー、入ってますよ。あたしの」
恥ずかしいらしく、あんなは下を向いてしまっている。そんなところも高校生っぽいではないか。
「今回は時間がないが……今度ゆっくり島に来たときにでも店に寄らせてもらう。その時はまた指名させてもらうな」
「どもっす! 女磨いて待ってるっす!」
裏返った声であんなは立ち上がった。どうやら時間らしい。
「あぁ、そうだ…最後に一つ聞きたいことがあった」
どこか旨い店を知っているだろうか? と高久は尋ねた。
あんなが案内してくれたのが、例のうどん屋でなかったことは言うまでもない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月17日
参加申し込みの期限
2016年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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