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寝子島高校
ESCAPE †he NIGHTMARE
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「シルバー!」
亮の叫びに応えて、彼の前に煙を吐きながらバイクが現れた。無駄なジャンプで飛び乗って、燃え盛るホテルの壁を駆け下りていく。
「正義のヒーローが成敗するぞ! 喰らえ電気銃ッ!!」
亮が引き金を引くと、銃口から電気の光が飛び出しセルゲイに襲い掛かった。セルゲイはそれを避けながら鋭い爪で亮を切り裂きにかかるが、特殊素材で出来たヒーロースーツが攻撃を受け流している。
「ノッてきたみたいだね」
「ちちち違うから! そう言うのじゃないけど一応だから!!」
亮は額に汗を浮かべて否定しているが、装備の情報が不思議と頭に入ってきて、彼を身も心もヒーローへと仕立て上げる。
対するセルゲイはこれが夢と分からずに、将校側の少年兵として戦い続けていた。
「……わあ……本当に特撮みたい」
陽毬は口をぽかんと開けていた。
「関心してる場合じゃありませんわよ。ゴールが燃えてしまったのにどうしたらいいの?」
「それより炎の勢いが!」
桜が混乱した結果、激しい戦いの中に新たな登場人物が現れ始めた。スリーピースにソフト帽のマフィアのようなグループが暴れ出し、魔女のお婆さんが空を飛ぶ。
「いいからあのガキを捕まえろ!」と例の敵役たちも動き出して、もうしっちゃかめっちゃかだ。
「あの悪役たち、全部吹っ飛ばしてやりたい! どっかに適当な戦車でも転がってない!?」
髪の毛に指を突っ込んでぐしゃぐしゃと振り乱していた桜は、自分の想像が具現化したことに気づいて、そこへ駆け寄って行った。
「手伝う!」と陽毬と紅緒がその後ろを追いかける。
「全部蹴散らしてやるわ!!」
3人が戦車に乗り込むと、桜が無限軌道を回して、到底回収しきれない状況を文字通り潰していく。「アニメで見たから大体分かるかも!」と陽毬が紅緒の手を借りながら砲撃で敵を蹴散らしている。
火事と、一騎討ちをするヒーローと巨大熊、それから逃げ惑う軍人とマフィアと魔女。この夢の本来の主人だった泉は、大混乱をぼんやり見つめながら目覚める為の別の道を逡巡していた。
「君だけでもゴールを目指さないと!」
武道の声を聞いて泉が首を回すと、武道の片手は梯子につかまっていた。その先はヘリコプターだ。既に梯子を登りきった英二の声もかき消す程の風圧で、近寄る軍人たちを吹き飛ばしている。どこかの映画で見たような光景だ。
「助けにきたぞ!」
操縦席から誉が叫んでいる。武道が泉を抱き上げた途端、ヘリコプターは空を舞った。
「イリヤが——」泉は下へ手を伸ばし、いつの間にか小さな夢のイリヤの姿が消えていることに気がついた。左右に首を動かして懸命に探し続ける間も、ヘリコプターはぐんぐん上昇し、気づけば喧騒が豆粒のようになっている。
そして数分もしないうちに、誉の目指していた場所に着いたらしい。
「この辺りで降りて下さい」と誉の声を聞いて、武道は泉を抱いたままヘリコプターから飛び降りた。
英二は「マジですか!?」と戸惑っていたが、誉に「佐藤も早く」と突き落とされて落ちて行く。叫び声をあげて上を飛んでいる英二を顎をそらして見ながら、泉は武道に声をかけた。
「なにこの展開。死んだら目を覚ますかもしれないってヤツですか? ロックだなあんた」
「それはナイってば」
武道が苦笑すると、丁度パラシュートが開いた。ふわふわと地面を目指しながら、武道は「……あれ?」と首を捻った。
「おかしいな楽しい事をーとおもったらどんどんハリウッドばりのアクションものになってないか俺!?」
「っすね。……つかゴール燃えたのにどう収拾つければ」
「そこなんだよねぇ……コマッタナ」
話しながら芝生の上に降り立った。英二も四つん這いになりながらなんとか無事なようだ。
「ハリウッドすぎますよ!」
英二が武道に抗議していた時、聞き覚えのある鳴き声がして、彼らの視線をひいた。
ポンチクだ。元のサイズに戻っている。
「これってさっき先輩が言ってた『動物の助け』って展開ですか?」
「きっとポンチクがわかりやすい所まで連れて行ってくれるよ!」
希望的な観測をする武道がいち早くポンチクの方へ走ると、ポンチクは彼らを導いて何処かへ向かう。
曲がり角でポンチクがひと鳴きして誰かを呼ぶと、陰に隠れていた人物がひょこっと顔を見せた。
「——あなたたち、迷子でしょう?」
寝子島中学の制服を着たイリヤが、現実と同じ姿で笑っていた。
「あれ? もしかして本物のイリヤ君……?」
英二の質問に、イリヤは微笑みを返した。
「ついてきて、僕が案内してあげる」
すっと伸ばした手で泉の小さな手を握ると歩き出し、道中に小さなイリヤがしたのと同じ会話を小さな泉とする。
程なくしてある建物の前で止まった。泉の曖昧な記憶が作り出し燃えてしまったそれよりも鮮明な、イリヤの記憶が作った観光地の立派なホテルだ。
「ゴーカ!」
「本物は城みたいですね」
「僕もこの景色は何年か前に見たきりですけれど」とイリヤは言う。
「写真みたいに色褪せない記憶もあるんですね。故郷の風景、よく覚えてます」
「ここが君たち兄弟の生まれ育った場所、か」
「サンクトペテルブルク。懐かしいな……、今は本当に夢みたいに遠い場所」
目を細めていたイリヤは、泉の前で膝を折った。
「さあ着いたよ泉。もう帰らなきゃね。
夢の中は楽しいけれど、僕は現実の皆と触れ合いたいから——」
その言葉に一瞬目を大きく開いた幼い姿の泉は、イリヤの手を離してホテルの門をくぐって駆けて行った。
† † †
慌てて見た時計の針は、まだ『アウト』な時間では無かったものの、どうにも疲れが取れない朝である。
「……試験大丈夫か?」
桜が朦朧とする頭を押さえながら毛布から這い出した頃、セルゲイは自分の姿がいつもの通りに戻っており、あれらが全て夢の中の出来事だったと気付いた。
寝子高校では、昼休みに同じ夢で走り回った逃亡者たちが、偶然顔を合わせていた。亮も近くにいたのだが、彼らが現実に存在すると分かると恥ずかしい夢を思い出し、思わず身を隠してしまった。
「無事にゴールできて良かったね」
「正直どうなることかと思ったが何とかなって良かった」
英二と誉が苦笑しあうと、背後から両肩を叩かれた。イリヤの双子の兄が興味深げに入ってきた。
「何々ー?」「皆集まってどっか行ってきたの?」
こちらを向いた紅緒が口の端をあげ、陽毬がふふっと笑う悪戯心に応えて、武道は双子に笑ってみせた。
「ちょっとロシアまで、ネ!」
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あとがき
担当マスター:
東安曇
ファンレターはマスターページから!
シナリオにご参加頂き有難うございました、東安曇です。
紅緒ドリームは今回もしっちゃかめっちゃかでしたが、楽しんで頂けたら幸いです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月14日
参加申し込みの期限
2016年09月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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