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霧の中に佇む花
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●山道は続くよ、どこまでも●
「へぶっ!?」
「きゃっ!」
「……!」
思いっきり転んだ
花太郎
に、
白浜 渚
と
浅山 小淋
が巻き込まれそうになる。
「……あっ!」
渚はあわあわしながら山側の斜面にべしっとぶつかった。
一方山道から足を滑らせそうになった小淋は、すんでのところで腕を掴まれ、引き戻される。
「よっと……大丈夫ですか?」
ふわり、髪に結んだ大きなリボンを揺らして見上げると、
哀坂 極夜
の顔があった。
「危ないだろう、山田! 真面目に登れ」
最後尾に付く
櫻
が厳しい眼差しを向ける。
「分かっている、俺は大真面目だぜ! それよりも俺様は山田ではなく銀河……だッ!?」
あくまで自分を『銀河太陽』だと言って譲らない花太郎は、そこに気を取られたせいか、今度は前のめりにすっ転んだ。
「ああっ……!」
逃げた渚が足を縺れさせ、櫻に受け止められた。
「ご、ご……ごめんなさ……」
普段の人見知りに今の状況も相俟って、涙声でどもる渚に「気にするな」と櫻は首を振る。
しかしこの同級生、いくら転んだり何かに引っ掛かったりしてもジャージはずれたり汚れたりはするのに、透過性あるのかというくらい分厚い眼鏡と切り揃えられた真っ直ぐな前髪は全く乱れていない。
一体どうなっているんだろう、と櫻や周囲の生徒たちは内心思っていたかも知れない。
『あの、極夜さん?』
極夜に助けられた小淋は、そっと彼を見上げてメッセージを書いたメモを見せる。
というのも、小淋は何故か極夜に横抱きにされて運ばれていたのだ。
「ここは足場が悪いですからね。大丈夫です、もう少しで休憩のようですから」
笑みすら見せる彼に、小淋は瞬きをして大人しく運ばれる。
(異性と触れるのが苦手だったのでは……)
極夜は学生支援部の仲間で、小淋の寮でのルームメイトの兄だ。
気を許していない女性に肌が触れてしまうと、気分が悪くなり眩暈を覚える程だという症状を持っているのも知っていたけれど。
今の彼は、小淋に触れていても普段と変わらないようだ。
それは親しさの表れなのだろうけれど、不思議な気分でもあった。
『ありがとうございます』
「たいした事じゃないですよ、こんな事」
極夜の腕に揺られながら、思い出したように小淋が綴った礼。
穏やかに応える彼は、仄かにはにかんだように見えた。
「きゃあっ!」
「ぬおぉぉ!?」
後ろの方で、今度は渚が花太郎を巻き込んで転んだようだった……。
「先生、お元気ですねぇ」
「ん? まだまだ、この程度じゃあへばったりはしないさ。
八神君こそ、もう少しペースを落とした方が良いかも知れんな」
肩で息をする
八神 修
に、泉先生は余裕のある表情で返す。
最近は体力強化の一環としてスポーツをこなし、毎日のジョギングも欠かさないという修だけれど、やはり山登りとなると不安が残っていた。
「そうだな八神、慌てなくてもこの調子なら群生地には辿り着けそうだ」
芸術家肌でありつつも、修と同様ジョギングで足腰を鍛えている
市橋 誉
が励ますような声音を投げた。
先月のトレッキングで一度通った道程、大体のポイントは覚えている。
「ああ、ペースを守って焦らず……だな」
友人の言葉に頼もしさを覚えつつ、修は頷いた。
「せ、先生、早いんだよー……インドアかと思ったら……くっ」
速度を落としていくと、修は聞き覚えのある少女の声を背に受けて振り返った。
耳に掛かるもみあげの部分だけを長く伸ばした、特徴的なショートヘアは新聞部の仲間、
三ヶ島 葵
のものだ。
出発前は「きゃー! きゃー! 伝説の精霊とどっきんぐだよー!」なんてはしゃいでいたものの、山道を歩いているうちに結構くたびれてきてしまったのだろう。
「慌てず騒がず、自分のペースでいこう」
「流石に八神くん、冷静だねぇ」
感心げな葵も、部長の修にとっては頼れる仲間だ。
好奇心いっぱいで、丁度三百年桜を記事にしたいと思っていた葵には、今回の話は朗報だった。
「千年前の寝子島の事も、気になるんだよー!」
いつものテンションを取り戻してニヤニヤ顔を取り戻した葵の言葉に、彼も頷く。
そんなきゃぴきゃぴした女の子の声に、なんとなく肩を窄めて後に付いているのは、眼鏡のシャイボーイ・
松谷 洋志
だった。
口数も少なく引っ込み思案な彼は、女性とどう接して良いのか分からず、戸惑ってしまう事が多いのだ。
それでも、おキヌさんの話には心惹かれるものがあった。
ひとである洋志には非現実の存在で、俄かには信じられないものでもあったけれど。
(落神様が来た時に現れたというのなら、今の寝子島には落神様がいるという事だ)
自分の知らなかった世界が扉を開けて待っている、そんな予感。
(聞いてみたい事もあるし、頑張って会いに行くぞ!)
決意を胸に歩みを進める洋志はしかし、おキヌさんとちゃんと話せるかどうかという若干の不安も抱いていたりする。
先頭集団で歩き続ける
旅鴉 月詠
は、時折気になった風景にデジカメを向けるくらいの余裕がある。
「旅鴉君はなかなか健脚だなぁ」
小柄であるにも関わらず、画材とトレッキングの為に用意したものがぎっしり詰まったザックを背負う彼女の平然とした表情には、泉先生も感心げだ。
服装もジャケットやレギンスにブーツ、キャスケットと山歩き仕様。
芸術方面に従事する者は、ともすればインドアなイメージに見られがちだけれど、気を惹かれる場所を目指して出歩くのは月詠も泉先生も同じようだ。
様々なものを見て感じる事は感性を刺激し、より鮮明な印象を与えられる作品作りの為には、危険な場所にも足を運ぶ。
それも一種の芸術家魂というものなのだろう。
ザックには他に、お茶や弁当、携行食料としてのお菓子に虫除けスプレーと消毒液、大きめ絆創膏。ロープやタオル、着替え……何故かバールのような形状のものまで入っている。
「ずいぶんしっかりとした準備だが、重くないか?」
「もし遭難した時の、念の為ですよ」
平然としている月詠に、泉先生は「なるほどなぁ」と頷いた。
そこまでの山かと言われれば、大袈裟では思われるかも知れない。
だが、これから向かうのは未知の場所だ。
念には念をと遭難に備えているのは、
森 蓮
もだ。
「バナナは栄養価が高いですから、非常食として有用でしょう」
という蓮に、泉先生はうむと頷いた。
「何事もなけりゃ、おやつにもなるしな」
ここでバナナがおやつに入るかどうかという話題で軽く盛り上がりつつ、生徒たちは山道を歩き続ける。
美化委員としての活動も兼ねて、蓮はゴミ拾いも積極的に行っていたが、登山者のマナーが良いのかゴミは少ないようだ。
ただ、彼には他にも気に掛かっていた事があった。
そのひとつが、少し後ろの方を歩いている
黒依 アリーセ
の体調だ。
彼女はそのろっこんの発動に自らの血を流す必要があった為、先日起きた海浜公園での傷害事件騒ぎの時に貧血寸前まで負傷者の治療を行っていた。
同様に、バイクに跳ねられ重傷を負った生徒の事も心配していたが……今の彼は、自分を寄せ付けようとはしないだろう。
あまりにも性質が違い過ぎて、蓮の『当たり前』が彼にとってはそうではないのだ。
「お辛い事はありませんか?」
蓮の気遣わしげな声に、アリーセは薄く微笑んだ。
「大丈夫よ、あれから日も経っているし……」
彼女の手に残る切り傷も、もう薄っすらと痕を残すのみ。
体力にはあまり自信はないけれど、一度は登った道程でもあるし。
以前はそれどころではなく、会いに行く事の出来なかった三百年桜や噂の人物とまみえる事が出来るのなら、頑張れる気がした。
けれど……アリーセの心には、自分の体調よりももっと深く重い思考と感情が沈んでいる。
その想いの行方を、この道行きは示してくれるだろうか?
刀
は意図的に速度を落とし、更に後方を歩いていた。
ちらりと肩越しに、足取りの重い
草薙 龍八
の様子を窺う。
相変わらず緑のコートを羽織った彼は、先日の傷害事件騒ぎで負傷したにも関わらず、一行に加わっていた。
「傷が痛むんじゃないのか、草薙」
「……」
龍八は無言だったが、呼気は荒い。
額に浮かんだ汗は、運動や暑さによるものだけではないのだろう。
「無茶しやがって」
苦笑めいた表情を浮かべ、刀は彼に肩を貸した。
「……オマエ」
龍八は眉をぴくりと震わせたものの、刀を跳ね除けはしなかった。
木で外枠を組まれた階段に躓かないよう、前を見る。
「借りは得た情報で返す」
ぽつりと零された独り言のような言葉に、刀は口許を緩めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
動物・自然
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月08日
参加申し込みの期限
2013年05月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月15日 11時00分
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