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天使または悪魔が降ってきた!
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●デート相手は悪魔なあの人!
最初は風の音かと思った。
寮の部屋でクロワと遊んでいた
綾辻 綾花
は、窓を叩くような音に目を向けた。
思考が停止した。
「えっ?」
きっかり五秒、窓の向こうを見つめた綾花は、呆然とした声を出した。
窓を叩いたのは風ではない、人だった。
だが、それはありえない人物だった。
「珪先生?」
綾花は窓を開け、まだ信じられないといった表情で、
早川 珪
を見つめる。
「どうしたんですか、珪先生。ここ、女子の部屋ですよ」
「君をさらいに来たんだよ、綾花」
微笑とともに紡がれたその言葉が、綾花の思考を半壊させた。
「えっ!? いやでも、えっ!?」
「窓からごめんね。これからデートに行かない?」
爽やかにそう言ってくる珪を見ているうち、綾花にも気づけたことがあった。
(先生は、こんな風には話さないのに)
まるで、本当にホストのようだ。
それに珪の背中から広がった、大きな黒い翼。
――これは一体……。
手を伸ばし、闇色の羽に触って見ると、珪が恥ずかしそうに身をよじった。
「綾花。嫁入り前の子がそんなとこ触るんなんて、大胆なんだね」
「はい!?」
一体何を触ったというのか。
思わず手を引っ込めた綾花に、珪は笑った。
「なんてね、冗談だよ。小悪魔ジョーク」
「えっと……珪先生ではない、んですよね?」
おそるおそる聞く綾花に、珪はうなずく。
「そう。僕は世に言う悪魔ってとこさ。じゃ、デートに行こうか」
「無理ですよっ」
綾花は首を振った。もちろん反射的に言ったのもあったが、
(悪魔って言っても珪先生ではそっくりだし、心の準備が……)
悪魔だからアウト……ということではないらしい。
「人目もありますし」
「大丈夫。今の君を見ているのは、僕か月くらいさ」
悪魔な珪は、強引に手を繋いで歩き出した。窓の方へ。
「さぁ、行こうか」
「ちょっと待ってください。せめて靴を……!」
結局、綾花は根負けした。
そして。
「ここ、ですか?」
「映画を観ようって言ったでしょ?」
「確かにそういう話になりましたけど……」
歯切れの悪い綾花……その視線の先には、おどろおどろしい映画のポスターがある。
(まさか、ホラーだなんて)
「珪先生はホラー好きだって聞いたけど、なんで好きな物が同じなんですか?」
「それはね、僕が悪魔だからサ!」
ウインクする珪。
「……私が苦手なの知ってて誘ってます?」
「うん♪」
「笑顔で即答なんですね……」
邪気のない笑みでこういうことができるあたり、やはり悪魔なのだろうか。
「さ、行くよ綾花」
「うー」
気乗りしない綾花だが、珪先生の顔で名前を呼ばれるため、ついついガードが緩んで連れて行かれてしまう。
映画は、現代に蘇った串刺し公爵だかなんだかがチェーンソー愛に目覚めてしまい、主人公たちの街はスプラッターな恐怖に包まれるというものだった。
『イギャアアアアアッー!』
「~~~~!」
犠牲者の悲鳴に、手にしたハンカチをぎゅっと握りしめる綾花。
その隣で、「おお、ヒロイン死んだ♪」と目を輝かせているのは、悪魔・珪である。
(なんでこんなのが好きなんだろう……)
もし理由が悪魔だからと言われては、反論のしようもないのだが、付き合うこっちの身にもなってもらいたいものだ。
……なんて、それでもしっかり見ようとするあたり、綾花も損な性格である。
「綾花、怖いかい?」
「怖いに決まってるじゃないですか!」
小声で抗議する。
「じゃあ、こっち向いて」
「え?」
真剣に言われ、思わず珪を見る。
そこで、額にキスされた。
「な――!!」
綾花は、自分の顔が沸騰するかと思った。
「怖くなくなったでしょう?じゃ、あと一時間だからね。」
心臓が飛び出そうに思いながらも、そんな珪の笑顔に「さっきより怖さが和らいだかも」と思ってしまう。
たぶん、思考が映画どころではなくなったからだとも感じつつ、この悪魔が優しいのか意地悪なのか悩んでしまうのだった。
(たぶん、小悪魔なんですよね……)
振り回されてるなぁ、と、映画館からフラフラと出てくる綾花。
もう夕方で、西の空では太陽が茜色に燃えていた。
「うーん、もう一回観たいな」
「もう、無理です……」
隣で瞳を輝かせる珪に、限界だけは伝えておく。
「はぁ、せっかくのデートなのに」
思い描いていたデートとは、違う気がする。
たしかに映画館に行くのもいいが、例えば水族館や遊園地に行ったり……。
「あれに乗りたい?」
無意識に見つめていた観覧車を指差して、珪が綾花を覗き込んできた。
「もう、遅いですよ」
観覧車の中で、夕日の沈む景色を眺める……良いシチュエーションだが、もうそこまで行く時間はないだろう。
しかし、珪は軽く笑った。
「あれよりもっと高いところから見た方が綺麗だよ」
「え?きゃっ」
悲鳴は空へと昇った。
綾花をお姫様抱っこした珪は、そのまま観覧車より高いところまで飛び上がったのだ。
「大丈夫。しっかり支えてるから」
翼をはためかせ、悪魔が笑う。
綾花といえば、ただ純粋に怖かった。
「あれ、高所恐怖症だったっけ?」
「こんなの、誰だって怖いです!」
叫び、悪魔の服をぎゅっと握る。
そうすると珪の顔がさっきよりも近くて、自然と胸のドキドキが激しくなっていく。
「綾花」
「なん、ですかっ?」
「怖くなくなるおまじないをしてあげる」
そう言って、悪魔は顔をさらに近づけてくる。
「せ、先生……」
目をつむった綾花の額に、口づけが落とされる。
「――」
目を開けた綾花は、「期待した?」と言いたげな目で見られ、赤くなった。
「怖い時はこうすると落ち着くよ。せっかくの景色を楽しめないともったいないからね。ほら」
彼のウインクに促され、見ると、赤く染まった街並みが眼下に広がっていた。
「わ、あ……」
「綺麗だね。この感覚は、悪魔も人間も変わらないよ」
「はい……」
そのまま、夕日が沈むまで二人で眺めていた。
「ん……」
近くのベンチで、綾花は目を覚ました。もう夕暮れの色は空の隅に微かに残るだけだ。
「珪、先生……?」
言ってから、思い出す。
あの後、悪魔は元の世界に帰ることになって、別れ際に不思議な力で眠らされたのだった。
「最後まで、強引なデートでしたね……」
文句を空に投げながら、綾花は額を手で触れる。
姿が消えても記憶は残っている。
「明日本物の先生に会ったら、意識しちゃいそう」
そう言った綾花の顔は、夕焼けのように赤かった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
叶エイジャ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月26日
参加申し込みの期限
2016年10月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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