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<三羽烏の襲撃2>星ヶ丘とシーサイドと旧市街で同時テロです
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●シーサイドタウンエリア・逆境(2)●
【マリンパラダイス:クラゲゾーン】
(やっぱり! 空気……空気だ!)
水上 桜
が見つけたのは、ぱんぱんに空気が詰まって膨らんだ、大きな透明のビニール袋だった。どうして水の中にこんな物が、と思う時間すら惜しく、桜はまっしぐらにそのビニール袋めがけて泳ぐ。
袋の口は空気が漏れないよう、固く結ばれていたけど、素材は薄くて桜がその表面に歯を立てれば、簡単に穴を開けることができた。
ボコボコと最初の泡は逃げてしまったけど、慌てて桜がその穴を唇で塞げば、ビニール袋の中身はやはり、正真正銘の空気。風船を抱えるように胸に抱きしめ、桜は一心不乱にその空気を吸い出す。
(た、助かった……死ぬかと思ったわ)
貪るように全ての中身を吸いつくして、ようやくひと心地ついた桜は、ぺしゃんこになったその袋を、物惜しげに手放す。そして改めて館内を見回し、驚いた。
空気を溜めたビニール袋は、この1つだけではなかったからだ。通路の天井付近に点々と、一定の距離を置いて浮かんでいる袋を見て、桜ははっきりと悟る。
(
この建物の中に、別の誰かがいる。
私を、助けようとしてくれてるんだ……!)
その確信が、1回溺れかけてしまった桜に再び、前に進む力を与える。見知らぬ誰かからプレゼントされた、新鮮な空気と勇気を胸に、桜はそのビニール袋を順番に辿ってまた泳ぎ始めた。
そうしてパン屑を追うグレーテルのように、桜がたどり着いたのは、
クラゲゾーン
だ。
普段ならここは、ふわふわと漂うクラゲが、照明の変化で多彩な色に変わるのを楽しむ、幻想的なゾーンだったけど、今はそのクラゲも水槽の外にのんきに迷い出し、通りづらいことこの上ない。
(あっ……いた!)
けれども、その群れの真ん中で、せっせとクラゲを水入りの袋に回収しているウェットスーツ姿の人物を見つけて、桜は確信した。あのビニール袋は、ここに来るまでの道中でも桜が大いに助けられた、例のエア入り袋と同じものだ。
(そっか、この人だったんだ……!)
向こうも人の気配に気付き、桜の方を振り向く。マスクのレンズの向こうで、切れ長の瞳が見開かれ、パッとすぐに嬉しそうに笑う。桜が浮力の補助にと、エア入り袋を1つ抱えているのを見たからだ。
(良かった……俺の万一の備えが、役に立ったんだな!)
そう、ここで桜が出会ったのは、あの
志波 武道
だ。
勘助からダイビングの装備を受け取った後、武道は沈んだ売店を真っ先に目指して、そこで大型商品を包装するための、ビニール袋を見つけた。レギュレーターを使ってその中にボンベの空気を送り、そうして膨らませた袋を、館内のあちこちに浮かべておいたのである。
その1つに、桜も助けられたという訳だ。すぐに彼女は傍まで泳ぎ寄って、ジェスチャーで命を救われたお礼を言う。武道もオヤスイゴヨウ!とハンドサインで返し、こうして運良く出会った2人は、しばらく互いの情報を交換し合う。武道は同じ売店でフロアマップも見つけており、これも快く桜にくれた。
そういえば、と先ほどの武道の行動を思い出し、桜はハンドサインで訊ねてみる。
『さっき、クラゲを袋に詰めていたけど、どうして? 泳ぐのに邪魔だから?』
それもあるけど……と前置きしてから、やはり武道もハンドサインで返す。
『この事件が解決した後、もし急にペンギンの能力が切れて、
水が無くなるとかしたら、外に出た生き物がみんな干上がっちゃうヨネ?』
あっ……と気が付く桜に、武道がさらにハンドサインで続ける。
『もしそうなっても、後で速やかに回収できるよう、
目に付いた魚とかはこうやって、水入りの袋で包んでるってワケ』
マスクごしにニコッと笑う武道の姿に、桜はちょっと衝撃を受ける。自分はこんな事件に巻き込まれてしまった不運に、怒るだけで頭が一杯だったけど、この人はすでに事件の解決後のことまで、先回りして考えてる。
そう。桜の言う、愛すべき“普通”の日々を取り戻すために、自分ができる精いっぱいのことを、今から。
『デモさすがに、1人だと手が回らないかな? お魚いっぱいイルシネ!』
ハンドサインでそう言いながらも、再びクラゲの回収を始める武道の姿に、思わず桜が言った。
『よかったら私、手伝おうか?』
桜は空気が確保できたら、自分をこんな目に遭わせたペンギンをボコボコにしに行くつもりだったけど、そのニヒルとやらが具体的に今、この水族館のどこにいるのかは皆目見当が付かない。この武道の傍にいれば、定期的に空気は分けて貰えるし、ちょっと寄り道してもいいような気になったのだ。
『ほんとに? 助かる! じゃあ2人で手分けして、保護してこっか。
ピラニアとか凶暴なコがいたら、俺がろっこんで麻痺らせるし』
持っていたビニール袋を桜にも分けて、武道が最後にハンドサインで協力のお礼を述べる。
『ほんとアリガト……
さあ、助けなきゃな、人以外の全ての命も
』
『(解読)えっ、「こんなウェットスーツはやくキャストオフして、
俺のブーメランを見せ付けるぜ」? やだ……(どん引き)』
『イッテナイヨネ!? そんなこと俺ちっとも言ってないヨネ!?
さっきまでハンドサインで複雑な会話、ちゃんと出来てたじゃなぁーい!』
とは言え、ハンドサイン最高&万能。水の中の会話は以後、このハンドサインで成立してることにしますので、どうか……どうかご了解いただきたい。そこを何とか!
【マリンパラダイス:ペンギンコーナー】
ここで少し時計の針を戻して、事件の発生時に時間を遡ろう。
ペンギンもれいびがこの水族館を水に沈める直前、クマ先生がクローネを注意する出来事があったけど、そのやり取りの前に、クマとチカの親子を目撃していた者がいた。
バレンタインの翌日、一緒にこのマリンパラダイスに遊びに来ていた
入江 みつび
と
龍目 豪
の2人だ。
「へぇ……クマ先生、親子で来てるんだな」
人混みの向こうに見覚えのある五分刈り頭を見かけて、龍目が微笑ましく呟く。隣りのコーナーの方へ元気よく走っていく、おかっぱ頭の女の子がきっとクマの娘さんなのだろう。
「え、水族館に熊?」
人魚イベント
ってもう終わっちゃったのかなー、などとキョロキョロしていた みつびが、その声にきょとんと龍目の方を振り向いて、
「あーわかったクイズでしょ?
クマノミならあっちにー(ぶくぶくぶく)」
言いかけた途端に、いきなり水が視界を遮って、みつびは慌てた。
(わわっ、なにこれ鉄砲水?)
そう、ペンギンのニヒルのろっこん暴走に、2人もまさに同じ場所で巻き込まれたのだった。四方の空気がボコボコボコと、物凄い勢いで次々と水に置き換わり、たちまち水没してしまう館内で、
(て、豪くんどこいった?
……やばっこれ一大事ね)
運良く持っていた蒲鉾入りチョコを齧って、みつびは咄嗟にろっこん【寝子島マーメイド】を発動させる。水に溶けている酸素だけで、自由に水中を泳ぎ回れるこの能力で、みつびの方は事なきを得たけど、けれども周りを見回しても龍目がどこにもいない。
今の水没現象に、押し流されてしまったのか。みつびのように便利な能力などない龍目は、早く探し出さなければ、たちまち溺れてしまうことだろう。いや、もうすでに溺れてるかも。
『わー、はやく見つけなきゃ! 待ってて、豪くん!』
ろっこん【Merman】で人魚に変身した、
飛吹 勘助
の館内捜索はなお続いていた。武道と別れた後も勘助は慎重に行動し、例のペンギンに見つからないよう、周囲への警戒も怠らない。
途中で、ヒラキになったマグロの群れなどという、非常識な生き物も目撃したけど、物陰に隠れてこれをやり過ごし、逃げ遅れた人が他にいないか探し回る。
(あれ……でも、俺の他にも、水の中を自由に、泳いでる人が、いる?)
その途中で勘助も、
入江 みつび
と出会ったのだった。
『あ、人魚さん、こんにちは!
まだイベントやってたのね、貴方逃げないでいいの?』
ポニーテールを尾ビレのように綺麗になびかせて近付き、明るくこちらに挨拶してくる女の子に、
『えっ、あの、イベント……って?』
と最初は面食らって戸惑う勘助だったけど、どうやら彼女も自分と同じ、もれいびのようだ。もれいび狩りを始めたニヒルに気を付けるよう忠告し、チカという吉田先生の子供を捜していることも併せて伝えると、みつびもすんなり、協力を約束してくれた。
『なんだ、熊って先生のことだったのね。
私も人を探さなきゃだから、一緒に探してみるよ』
『えっ。ありがとう、ござい、ます……!』
ついでに勘助から、先ほど見たというヒラキマグロの話も聞くと、みつびは、
『近くにマグロがいたんなら、その子もくわえられてるかもかな。
え、ヒラキなの? 変なの……まいいや、あなたも気をつけて!』
運良く勘助と出会えたことで、彼が見て回って誰もいなかったというルートは、捜索範囲から省くことができた。みつびはその後も手際良く捜索を続け、イルカの水槽の近くでようやく、水の中を仰向けに漂う、龍目の姿を発見する。
『よし豪くん発見! 起きて豪くん、大変よ(ぺちぺち)』
案の定、最初の水没で溺れてしまっていた龍目は、頬を叩いても目を覚まさない。けれど慌てず騒がず、みつびは周囲の状況をすばやく確認し、
『このイルカの水槽から、外に出られるかも?』
ショーのたびに館の内外を行き来する、イルカの水槽は思った通り、外の屋外プールにも繋がっていた。みつびは重い身体を抱えて、そのプールサイドに彼を引き上げ、観覧席の前に龍目を寝かせると、ためらうことなくその青ざめた唇に口を近付ける。
「もう……世話の焼ける王子様ね」
CHU♡
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3人まで
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動物・自然
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月01日
参加申し込みの期限
2016年10月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月08日 11時00分
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