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【バレンタイン】フェアリィテイルとチョコレート!
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いい加減、この曖昧な関係を終わらせる。そう意気込んで
工藤 耀
は家を出たはずだったのだが、気が付けば待ち合わせ場所に到着、ではなく何故か白兎を追い掛けていた。
おかしい、俺が追いかけなきゃいけないのは白兎じゃなくってあいつのはずなのに! それでも追い掛ける足は止まらず、いつの間にかおかしな場所に迷い込んでいた。
「おやまぁ、今日は本当に客人が多いねぇ」
その声に振り返れば、何やらお茶会をしている妙な人達に出くわした。暇なら寄っていきな、と言われて耀は暇じゃない、約束があると口を開き掛けて……お茶会の席に座っている
七音 侑
を見つけてその口を大きく開けた。
「侑!? 何でここに!?」
「え…工藤君? えっと、白兎を追い掛けちゃったらなんでかここにいたんだにー」
お前もか、あのウサギ……! と耀は小さく溜息を吐いて、取り合えず勧められるままに椅子に腰を下ろした。何故か侑と一番遠い席……所謂お誕生日席の向かい側同士に座らされ、耀は何かしらの意図を感じて眉根を寄せる。そしてちょっと遠くからそれを眺め、侑はなんとも気まずい気持ちになっていた。
そもそも、今日の約束を取り付けたのは侑だ。
昨日
の出来事を踏まえ、今日を逃したらずっとこのまま……ずるずるとした関係になってしまうかもしれない、そんなのは嫌だと侑は絶対に今日は返事をする、自分の気持ちを伝えるのだと決めていたのだが。
「白兎を追い掛けちゃったんだに……」
いつもならこんな不思議な出来事だってしょうがないと思いつつもワクワクした気持ちで楽しめるけれど、今日ばかりは事情が違う。形が壊れないようにとしっかり持ったままのバレンタインのチョコレートの箱に視線を落として侑はどうやったら帰れるのだろうかと考えた。
「ねぇ、お前。その手に持っているのは何?」
「あ、これは……」
少し遠いけれど目の前にいる大親友にして侑の好きな人、であるところの耀に渡す為に用意したチョコレート。それをバレンタインのチョコだと言えば、バレンタインとは何かという所から始まり、よくよく聞いてみればこのお茶会に参加している人物は自分達を除いて全員御伽噺の悪役である事に気付く。侑に話し掛けてきたのは白雪姫の魔女の王妃だったし、その隣で相槌を打っているのはお菓子の魔女だった。
そこからはまるで女子会のようだった。距離もあるしあっちの話し声は聞こえない、ならばこっちの話し声も大きな声を上げない限り聞こえないだろうと侑は思い切って耀との関係を相談してみる事にした。
「今まで大親友って立ち居地で一緒にいたんだけど、告白されて……でもそれは嫌じゃなくってずっとずっと言って欲しかった言葉なのに、ウチはなんて言えばいいのかわかんなくって」
「お前、恋愛経験ないの?」
「うにっ」
魔女の王妃は自分の爪を弄りながら侑の痛い所を突いてくる。
「そりゃあ、恋愛に免疫がないからどうしたらいいのかわかんないだけだろうねぇ」
「にーっ!」
お菓子の魔女はヒッヒッヒと笑いながら侑の整理できていない気持ちの道筋を的確に示す。侑はといえば、それが図星だからか真っ赤になりながら下を向いていた。
「あぁ、めんどくさいね。いっそ惚れ薬を垂らした林檎でも使ってみたらどうだい」
「両思いだろうに惚れ薬はいらんだろうよ、どうせなら媚薬でも……」
「ダメーー! そういうのはダメー!」
そんなのはまだ早いにー! と侑がぶんぶんと首を振るのを、魔女2人は楽しげに笑って見ていた。
一方耀はといえば、同じ様にからかわれていた。侑との関係を聞かれ、まだ友達だと答えたのが興味を惹いたのか自分達の愚痴を止めてまで耀の話を聞きたがったのだ。しまった、とは思ったけれど、相談する相手もいなかった話だったからか耀も侑には聞こえないようにと注意して話したのだ。
「友達に告白したけど友達期間が長かったってのもあって、これからの関係が変わってしまうんじゃないかって正直不安なんだ」
「馬鹿だね、友達から恋人になるなら関係が変わるに決まってるじゃないか」
「そういうんじゃなくって! ……こう、距離感っていうかなんていうか。ずっと親友だと思ってたんだ、でもあいつと一緒にいると時々頬と瞼が熱くなって、心臓もなんか変な感じでさ」
「若いね」
「聞いてるこっちが恥ずかしくなってくるんだけど、これ」
赤の女王と狼が頷き合いながら耀を見る。
「うっせ! こっちは必死なんだからな!」
本当に
あの夢
を見るまではこの気持ちが何なのかずっとわからなかったのだ。自分が気が付くよりも前からずっと片思いをしていたなんて。
「でぇ? 今はどういう関係なんだよ」
「今は……返事待ち中……なの、か?」
「えらく曖昧だね」
「返事自体はもらったようなもんなんだけど」
「もうさ、あれだ。まだるっこしい事はナシにしていっそ襲っちゃえばいいんじゃねぇの?」
「あぁ、いいね。勢いっていうのも大事だよ。自分の心の赴くままにってね」
「待て待て待て待て!! そういう事言うな! 赤の女王も乗ってくんなぁ!」
耀は椅子を倒さんばかりの勢いで立ち上がると、侑を見る。そうしたら、侑もこっちを見ていて。何か考えるよりも、耀の身体が動いた。侑の元まで早足で向かうと、その手を掴む。
「行くぞ、侑」
「え、工藤君、う、うん!」
ドキドキしたけれど、もう片方の手でチョコの入った箱を握って立ち上がった。
「気を付けて帰れよ! 送り狼には気を付けてな、お嬢ちゃん!」
「うるせー!」
「え? え?」
狼の声に耀が叫ぶ、侑は訳が分からなかったけれど掴まれた手が熱くて他の事を気にしていられなかった。そこから何処をどうやって歩いたのだろうか、霧が晴れるかのように2人は星ヶ丘へ戻っていた。
「く、工藤君! こ、これ!」
繋いだ手の反対側で持っていたそれを侑が耀へと渡す。耀はそうだ、これを受け取りに来たんだと侑へと向き直った。
「あ、あのね……工藤君がウチに言ってくれたのと同じだとは思うんだけど……わからないしこれを言ったら工藤君との関係が壊れるかもしれなくて怖くて……でも工藤君が言ってくれたからちゃんと伝えなきゃって……」
何を言っているのか段々わからなくなってきていたし、涙目になっていたけれど侑はどうしても伝えなくちゃと言葉を紡ぐ。
すうっと息を吸って。
耀の目を見つめて。
唇を震わせる。
「ウチも、工藤君がす、好き……これから恋人として好きになっていいかな?」
ちゃんと言えた、と侑が赤くなったまま目を伏せる。
自分だって、これが恋だとは知らなかったと耀は思う。けれど自覚してしまったなら、それは恋だ。だったら、何度だって言ってやる。
「恋人として好きになって欲しいって思うし、俺も侑が」
指先が熱い、心臓も変だ。でも、自分の心が思うままに耀は侑を抱き寄せて、彼女の赤い耳元で囁いた。
「好きだ」
侑は体の力がすっかり抜けてしまったみたいにふにゃふにゃだったけれど、その言葉にしっかりと頷いて消え入りそうな声で、
「よろしくお願いします」
と、答えたのだった。
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担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
76人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月19日
参加申し込みの期限
2016年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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