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【バレンタイン】フェアリィテイルとチョコレート!
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「これはこれは、そうそうたる面々がお集まりで」
「すごーい! 絵本で見た事ある人ばっかりなの!」
「しかも旅鴉はんまで。何してるんだい、おたく」
「何してんのと言われても見ての通りだが?」
骨削 瓢
と
天馬 ひびき
はぴったりとくっついてお茶会の席にやってきた。どうやってここまで来たのかと問われれば、白い兎を追い掛けて、と答えるだろう。
旅鴉 月詠
も似たようなものだったけれど、彼女は既にお茶会に溶け込んでお茶を淹れたりお菓子を作って運んだりとお茶会が恙無く進行するように手伝いをしていた。
「おや、客人かい」
赤の女王が顔を上げて2人を見る。
「私ひびき、この人は瓢さん。皆さんは何をしてらっしゃるの?」
ひびきが天真爛漫な笑顔を浮かべて言えば、魔女の王妃がお茶会だと答えた。
「お茶会! 素敵ね、私達も参加していいかな?」
「構わんよ、これはそういうものだからねぇ」
海の魔女が頷くと、ひびきは瓢に向かってお話を聞いてくるねと言って手招きされるままに魔女の王妃の横へと座った。瓢はといえば、そんなひびきに頷いてみせると自分も適当な場所へと座る。月詠は席に着いた2人の為に新しいお茶を淹れ始めた。
「おやおや、旅鴉はんの淹れたお茶が飲めるとはねぃ」
「魔法で出すとでも思ったかね? 魔法ってのは便利だけれど、そんなに便利でもないのだよ。お菓子の魔女が魔法で何とかしてくれる訳ではない。あれは子どもを引き寄せる魔法であって、原材料不明のお菓子を食べてみたいと思うかね?」
「時と場合によりけりだね、そりゃ」
私は気分的にお断りだ、と月詠が淹れた紅茶を瓢へと出す。ひびきへの紅茶は小さな妖精のようなものが運んでいった。
そのまま月詠はテーブルクロスやシルバーの準備を始め、瓢は彼女らしいと思いながら折角面白い場所へ来たのだから、自分が面白いと思うことでもしようかね、と笑みを浮かべていた。
「そっちの花はそこに飾って、見た目のいいキノコも。ああ、毒のある物はだめだよ」
月詠はてきぱきと指示を飛ばしている。誰に? お茶会に来ているヴィランの手下達に、だった。主を待つ時間が暇ならば手伝え、と言うのが月詠の主張だ。そして手下の者達も何もする事がないならばと手伝いをしているのだ。
「女王達が満足するお茶を淹れられるようになりなさい。さすればアリスも大人しく席に着くしだろうし、機嫌が悪くなった女王だってご機嫌になるだろう。美味しい物と言うのは、時に人の心を慰める事が出来るのだからな」
そう言われれば、我先にと手下達が月詠に紅茶の淹れ方を教わろうと集まってくる。
「まずは汲み立ての水だ。美味しい水ほどいい、飲んで不味い水ではどんなに紅茶を美味しく淹れる方法でも美味しくはならない」
井戸から汲んだばかりの水を火にくべて沸かしながら月詠が説明すると、手下達は頷きながらメモを取る。
「次にポットとティーカップにお湯を淹れて温める。冷たいカップではお湯の温度が下がってしまうから気を付けること」
ポットが温まると、中のお湯を捨てて月詠が手下達を見回す。
「人数分+1杯の茶葉をティースプーンで入れ、人数分の沸騰したお湯をポットに注いで蒸らす。だいたい3分位でミルクティーを淹れる場合はもう少し長めにする事。この間にポットの温度が下がるのも良くないからな」
「どうすれば下がらないようにできるのだろうか?」
「ティーポット用のカバーを被せるんだ。ティーコージーと言うのだが……無ければ作るかタオルで包むんだが、見栄えが悪いから作るのがいいだろう」
なるほど作る……と手下達が呟いているのを見て、月詠は思わず彼らが裁縫をする様子を思い浮かべてそれはそれで面白そうだと唇の端を上げた。すぐに元の表情に戻ると、引き続きお茶の淹れ方講座を続ける。
「あとはポットの中身をちょっと掻き混ぜてから茶漉しで濃さを均一に淹れる。余さず最後の1滴までだ」
そうやって月詠が淹れた紅茶は確かに色も香りも良く、手下達は忘れないようにとメモに書き留めていた。
「さあ、女王達にお茶のお代わりを出しに行こうか」
アップルパイもいい感じに焼けている。ヴィランズのお茶会に彩を添えるのも悪くは無いな、と月詠はアップルパイを切り分けながら思っていた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「まぁっ、世界を!」
すごーい! とひびきは思う。それは馬鹿にしたような響きもなく純粋にそう思っているのだと見てとれて、話をしていたヴィランも満足気だ。ひびきからすれば普段聞く事もできない話だったし、どちらかと言うと善悪の観念が緩いというかおおらかというか、そんな彼女にとってはヴィラン達の話は面白いお話だったのだ。手に入れた宝物がどうなったのかとても気になったけれど、隣に座っている魔女の王妃が勧めてくれるお菓子を食べているうちに忘れてしまった。
「魔法の鏡が気になるのかい?」
「うん! ひびきもちょっと聞いたことあるよ。白雪姫のお妃様はとっても美人さんだって、それで魔法の鏡を持っているんだって!」
「ホホホ、綺麗だなんて正直な子だね」
もっと言っていいのだと言わんばかりに魔女の王妃はひびきの皿にケーキを載せてくれる。
「凄く美しいです! お肌も白いですねー、どうやったらそんなに白くて綺麗になれるんだろう?」
「ホホホ、それは教えてやってもよいがお前に出来るとは思えぬな。薬草を煎じて……まぁ色々するのだ」
きっと魔法で色々するんだろう、とひびきは考える。確かにそうなってくると、ひびきにはどうしようもない。
「まぁ気にする事ではないよ、それよりもこれをお食べ」
ひびきの目の前に出されたのは丸ごと焼き林檎で、美味しそうなそれにひびきの目はキラキラと輝きだす。
「ほえ? リンゴ頂けるんです? 頂きまあす!」
きゃっきゃと喜びながら焼き林檎を齧れば、それはとっても甘くて口の中で溶けていく。
「おいしーい!」
ひびきにとってはヴィランズであってもなくても変わらない、楽しいお茶会をマイペースに過ごしていた。
そんなひびきに近付いたのは狼だった。
「あや? 狼さんどうしたの? 狼さんも林檎食べる?」
「いや、その格好は何の格好かと思ってな」
「これ? これはね、ウエンディだよ! そういえば……フック船長さんはいないのかな?」
「フック船長? 会いたいのか?」
「うーん、見てみたいかなって思って」
このお茶会には生憎居ないみたいだけれど、とひびきは笑う。
「連れてってやろうか」
狼がにやりと笑うと、ひびきを肩へと担いだ。
「ほわーーーっ!?」
その高さにちょっと楽しくなってしまったけれど、歩き出す狼にひびきが少し焦って問い掛ける。
「えっ、連れて行かれるの? 攫われちゃうの!?」
物騒な言葉が飛び出した。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
同じ頃、同じテーブルの離れた場所で瓢はと言えばヴィランズ相手に瓢節を全開にしていた。
「こんだけの面々が集まって泣き言集会たぁ奮わないねぃ」
「ヒヒヒ、中々言うねぇお前さん」
「無礼者め、どうしてくれようか」
瓢の言葉に余裕を持って笑う者、青筋を立てて睨む者といたけれど、瓢はそんなものは何処吹く風である。
「おっと、早とちりちないでくれよ? 悪巧みをしてるならおいしい話はあるよぃってだけさね」
「……言ってごらん」
食い付いた、と瓢は内心にんまりと微笑む。
ここからが腕の見せ所だと唇をぺろりと舐めて、自分の挙動に注目するヴィランズへ手を広げてみせた。
「あっしのろっこん……この世界で言えば魔法ってとこかねぃ? その力、今日という日には最高の威力を発揮するだろうよ」
「今日? 今日はそんな特別な日だったっけねぇ?」
童話の世界にバレンタインという概念がないのか? それとも日付が意味しないのか、わからなかったけれど瓢は簡単にバレンタインという日がどんなものかを説明する。
「ふうん、つまりは世のカップルの為のイベントの日って訳かい」
「そういうこと、恋愛フラグの耐えぬこのイベントなら竜巻を出したい放題、そしてこの天災に乗じて、思い思いに寝子島を蹂躙しなされ」
「ネコジマ?」
ちょっと面倒だなと思いつつ、瓢は寝子島の説明も付け加えた。するとヴィラン達も満更でもない様子でネコジマか……と目配せをし合っている。もうひと押し、と瓢が立ち上がり声を張り上げた。
「そうして、あっしらが寝子島を牛耳るんだよ!」
「異世界に進出……というのも悪くは無い話だ」
兵を率いて進軍するのはいつぶりかと赤の女王が笑う。
「そうだろう? ここにはいない、他のヴィラン達にも声を掛けて暴れまわったら本当に天下取れるかもよ~?」
そうなったら面白いだろうと瓢はほくそ笑む。万が一寝子島が乗っ取られても寝子島の勇者諸君がなんとかするだろうよ、とまで考えた所でひびきの声が耳に飛び込んできた。
「えっ、連れて行かれるの? 攫われちゃうの!?」
はっとして振り向けば、狼の肩に担がれたひびきが見えた。
「……あっしとしたことが」
「どうした? ネコジマとやらに向かわないのか? 進軍するには多少の準備も必要だが――」
「悪いが、それはもうどうでもいい」
ゆらり、と立ち上がると瓢は剣呑とした目付きで狼を睨む。
「よくもひびき嬢に手を掛けたね?」
瓢からすれば、狼の態度は人の彼女に手を出す間男のようなもの。広い意味で捉えれば、恋愛模様の様な――――。
そう思った瞬間、竜巻が起こった。瓢のろっこん、『悋気の独楽』が発動したのだ。その隙に瓢は狼へと走りより、ひびきを奪い返す。
「アッ、瓢さーん! ひびき浚われてるんだって」
「はい、災難な目に合わせてごめんよ」
「なんかいっぱい飛んでったー! 助けてくれてありがとう、瓢さん」
巻き添えを喰らったヴィランズが飛ばされていくのを見ながら、ひびきは自分を抱き締めている瓢へ満面の笑みを向けた。それから思い出したように鞄から沢山の手作りチョコを取り出して瓢へと差し出した。
「実はね、一緒にお出掛けだから持って来たの。これ……バレンタインの……瓢さんにって!」
「こんなあっしにもチョコを? 照れるねぇ」
受け取った瓢の顔はさっきまでの剣呑さはひとつも感じられない。ご機嫌そのもの、といった表情だ。
「これはクマさんじゃなくて猫さんなの」
「これは馬かい?」
「当たり、お馬さんだよ」
「こっちは……馬のようだけど」
「えへへ、これはお馬さんじゃなくてペガサス!」
箱の中に入っている動物の顔を模したチョコを、これは何でと説明するひびきも可愛らしくて瓢はチョコを1つ摘んで食べる。
「おたくが作ってくれた物、それだけでとても愛おしいさ。味も美味しいよ」
「よかった! 形はちょっとあれだけど……」
「出来なんてまた後で上手になればいいんだよ。あっしでよけりゃ何時でもご相伴に上がらせてもらうからねぇ」
じゃあいっぱい練習するね! なんて可愛い事を言われてしまっては、キスのひとつも降らせたくなるというもの。そっとひびきの頬に触れ、瓢はチョコレートの味がするキスをひびきへと贈る。
「ひゃ、チョコレートの味がするよぉ、瓢しゃん」
「もっと味わうかい?」
囁きも視線も甘く、瓢はひびきを撫でる。
「ひびき嬢、愛してるよ」
「えへへ、私も大好きだよ。私だけのピーターパン……」
竜巻に飛ばされたヴィラン達が戻ってきてみれば、それはもうイチャイチャと寄り添う2人を目の当たりにするわけで。どっと疲れたように赤の女王や狼が席へと座ると、月詠が笑いながら寄って来た。
「おや、どうしたね狼? 王妃も」
「どうもこうも……ちょっと連れてってやろうとしただけでコレだぜ?」
「私は特に何もしていないはずなんだけどね」
乱れた毛並みや髪を直す2人と少し離れた場所でイチャつく2人を見て、月詠がニヤリと笑う。
「ハハハ、大人なんだから余裕をもたなきゃ。そもそも子どもの口車に乗せられたのが間違いだったのさ」
げんなりとした視線をひびきと瓢に向けた狼と赤の女王は、そのままテーブルへと突っ伏す。
「まぁまぁ、私の淹れたお茶でも飲むといい。少しは気も紛れるさ」
そうして月詠は、またヴィラン達へお茶を振舞うのだった。
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日常
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定員
1000人
参加キャラクター数
76人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月19日
参加申し込みの期限
2016年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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