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【バレンタイン】フェアリィテイルとチョコレート!
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酒浸 朱蘭
には、ずるずると引き延ばしていた事がある。以前メンズ・バレンタインに
告白された
事があるのだが、その返事を依然として行っていないのだ。メンズ・バレンタインと言えば9月であり、言ってしまえばもう去年の話になってしまう。朱蘭からすれば、伸ばし伸ばしになってしまった理由はといえば、なんだかんだで、である。なんだかんだで返事ができなくて、とはよくある話だ。それは本当にタイミングが合わなかったり、言う勇気が持てなかったり、今の関係を壊すのが怖かったり、色々だ。
けれど、半年近くも朱蘭は告白の返事を待たせている訳で、いい加減言わなくてはいけないと奮起したのだ。その証拠と言う訳ではないけれど、壊滅的なまでにお酒に弱い朱蘭がバレンタイン前から成長の証としてウイスキーボンボンを作るという行為に出た。結果的に言えば、形は酷いものだったし、匂いだけでくらくらしてしまうから味見もしていない。色々とあれなチョコレートにはなってしまったが、作り方は間違えていないし分量もちゃんと量った。味は恐らく普通だろうと言うのが彼女の見解である。
そんな手作りウイスキーボンボンをなんとかラッピングして、いざ!
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
黒滝 竜也
には好きな人がいる。既に想いも伝えてあるのだが、絶賛お返事待機中である。返事もいつでもいいとは伝えてあるけれど、なんだかんだで半年近く待っている状態だ。その間にも2人で出掛ける事だってあったし、ちょっといい雰囲気になった事もあると思う。
『お互いに夢をかなえるまで』
そんな返事はもらったけれど、明確な返事はまだない。
そうとなればバレンタインにその返事が来るかもしれないと思っても何も悪くないだろう。今までバレンタインなんて縁らしい縁もなかったし、意識した事もなかったけれど、自分が告白したのがメンズ・バレンタインだった事もあって竜也は朝から少し……いつもよりほんの少しだけそわそわしていた。それは予感めいた何かだったのかもしれない。
「夢、か」
自分の夢は大相撲に入って関取になる事。そして朱蘭の夢は酒の弱さを克服し、酒屋の道を歩む事だ。お互いそれを叶えるのは今の努力も必要だけれどまだ少し未来の話でもあって――。
そこまで竜也が考えた時、メールの着信音が鳴った。確認してみればそれは朱蘭からで、シーサイドタウンへ来て欲しいと言うものだった。すぐさまシーサイドタウンのどこで待ち合わせかと返信すれば、悩んだような間があった後、寝子高から真っ直ぐ歩いて交番を越えた辺りの寝子ヶ浜海岸、と返事があった。
すぐに行く、と返事をして竜也は寝子ヶ浜海岸と向かう。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「これでよし、っと」
メールを送信し終えた朱蘭は煌びやかなシーサイドタウン駅前から指定した場所へと向かう。本当はもっと街中の方に呼び出すつもりだったけれど、色んなイベントを見る内に楽しむ余裕などないと気が付いたから。それに人が沢山いる所で返事をするのも朱蘭にはハードルが高すぎた。
冷たい海風を受けながら待ち合わせ場所へ着く頃には、既に竜也の姿が見えていた。
「よう、待たせたな」
「いや、さっき着いたばかりだ。まだ学校に居たからな」
朱蘭が長い髪を潮風に靡かせながら竜也の隣に立つ。なんとなく、竜也はその風を遮るように立ち居地を変えた。そんな気遣いに気が付く余裕もなく、朱蘭は口を開く。
「あー竜也今日バレンタインだろ? その、あたしもチョコ作ったんで渡すぜ……」
「態々悪いな、ありがとう」
ラッピングも自分で頑張ったであろうそれを受け取って、竜也が思わず笑みを零す。貰えるとは思っていなかった物が手にあるのは、少し不思議でとても嬉しいものだ。
まずは第1ミッションクリアとばかりに、朱蘭が息を吐く。白い息が潮風に流されていくのを見ながら、朱蘭はもう1度勇気を振り絞って口を開く。その唇が震えているのに、竜也は気が付いただろうか? 気が付かないままで聞いて欲しいと願いながら、朱蘭は竜也を見上げた。
「そのだな……以前の告白なんだけどさ……」
竜也は朱蘭から目線を逸らさずに黙って頷く。それに勇気付けられるように、朱蘭は言葉を続けた。
「今だけは酔っぱらわずに本心を言うから、聞いて欲しい」
ずっと考えて、待たせて、それでもやっと出す事ができた答えだと朱蘭は信じて自分の手を握り締める。
「どうしてもあたしの夢の為に今はそういうのを考えられなくて……。だからごめん……今はちょっと駄目なの……」
いつものちょっとワイルドな口調ではないそれに、竜也は朱蘭の本気を感じて相槌を打つように頷く。
「だからあたしが将来夢をかなえるまでいかなくてもいい、夢をかなえるためにあたしのこのお酒に弱すぎる体質を少しでも改善できたその時まで、待ってほしいんだ……」
思っていた事を全て言い切ったと朱蘭は口を噤み、自分が伝えた言葉が恥ずかしくなって鞄に入れていたミネラルウォーターを取り出すと、それに指を十字に這わす。それは朱蘭のろっこんを発動させる所作で、容器の中身は変わらないけれど酔っ払う事ができる水、彼女が呼ぶ所のろっこん水へと変化した。それを一気に呷って朱蘭は竜也を見た。
それを受けて、竜也が少し目を閉じてから大きく頷いた。
「うん。朱蘭が真剣に考えて、考え抜いての返事だ。俺はちゃんと受け取るよ。俺も絶対に関取になる。その時に朱蘭も夢を、夢をかなえるためのスタートラインに立ってたら改めて……気持ちを伝えるよ」
だから今はこのままでも構わないと、竜也は思う。時間ならたっぷりとあるのだ、未来は誰の手の中にもないのだから。
「うん……うん……」
甘やかされている、と朱蘭は思う。こんな、ここできっぱり断るなり好きだと返事をする事もできない自分に、竜也はこんなにも優しい。はっきりした返事を出せなかった自分に疑問と嫌悪を感じながらも、夢の為にも……竜也の為にも頑張ろうと改めて決意する。
「でも、あんまり時間はないかもよー?」
竜也のからかうような言葉に朱蘭ははっとして顔を上げて笑ってみせた。
「の、望むところだぜ!」
朱蘭の頬が紅いのは、ろっこん水のせいか、それとも。
軽口を叩き合いながら、2人はまだ見ぬ未来へと歩き出していった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
76人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月19日
参加申し込みの期限
2016年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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