今日から自宅警備員になりました。｜リアクション

今日から自宅警備員になりました。

【サイドI：響タルトの見回り】
　５の部屋へすり抜けたタルトは、そこで見知った顔――神辺こゆみを発見した。

「響さん！　よかったです、私、訳の分からない場所に放り出されて……どなたにも会えないのかと不安で不安で……」
「そうだったの。じゃあ７の部屋に行ったらどうかな美少女・美少年がおもてなしがあるよ♪　無料だし寄っていってよ☆」
「ですが、私は別におもてなしを受けたいわけでは……もちろん、らっかみサマは別ですが」
「じゃあ６なら余計な誘惑がなくて安心だよ？」
「６……ですか？　それはご助言、ありがとうございます！」

　こゆみは素直にタルトの言葉を受け取り、踵を返す。
　その後タルトが４の部屋へ抜けると、二週目に挑戦中の羽生碧南がやってきた。
　彼女にも同じように声を掛けると、なんと既に６の部屋は挑戦済みだという。

「……あの部屋を薦める、というところが気になるけど。このまま７の部屋へ行くことにするね。情報ありがとう」

　碧南は人好きのする笑みを浮かべて、立ち去った。

（羽生さんはどんな美人が見えるのかな？）

　タルトはニヤついて碧南の背を見送る。と、入れ違いで誰かが部屋に入ってくる気配がした。

「いらっしゃ～い♪……って理事長先生？」
「どうも～」

【羽生碧南は４の部屋で響タルトと遭遇した。７の部屋に進む】