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誰もいない街
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第二幕、誰もいない街
⚫︎
「誰もいない……」
街は静かだった。蝉の鳴き声以外は、風と……時折吊るされた風鈴が音を奏でるくらいだ。
「なんだろう。何かが足りない」
夏は何か、やることがあったはずなのに。
それが、思い出せなかった。
――家に帰れば、何かわかるのだろうか?
彼女は所持品からわかった住所に向かって歩き出す。
その間に、自身の名前も知ることになった。
「
響 タルト
っていうのが僕の名前かな? タルト、タルト……変なの。本名?」
首をかしげ、タルトは他の所持品を見た。画材がある。買ったばかりなのか、真っ白いページばかりだった。
「うーん」
じっと見る。『タルト』が絵を描いてる姿を想像しようとして、しかしできなかった。
「違う。何か僕は、違う名前で描いていたような気がする」
絵を描けば、何か思い出すのだろうか?
「ああ、でもそれならモデルがほしいなあ。美少年がいいな――」
そこまで呟いて、タルトは自分の言葉に目を丸くした。
「って、僕、美少年の絵を描いていたんだな?」
タルトは笑った。どうやら自分は少々変わった人間らしい。変態じゃなきゃいいけど。
…………。
変態?
「そうだ……誰か忘れてる気がする」
思い出すきっかけのフレーズがあまりにもあんまりな内容であったが、確かに変態な、忘れちゃいけない誰かを忘れている。
「もう少しで思い出せそうなのに」
頭を絞って考えるタルト。
そこへいななきが聞こえ、一頭の馬が現れた。
「うちはどこ? ここは誰!?」
綿会 日華
は自分の名前を完全に忘れていた。しかしながらDNAレベルで本能は「ここはボケな!」と判断したようだった。
「つ……ツッコミがおらん。え、ホンマに誰もおらんの!?」
日華には状況が分からぬ。起きた時はバスケットマンスタイルで、港で日向ぼっこしているアザラシのように直射日光にさらされていた。もこもこした髪は、そのせいで汗で濡れてしまっている。
「チャンスやでー?」
声を出す。ツッコミどころか不審に思う者すらいない。どこにも人の気配がない。
「こ、これはまずい」
サッと背筋が寒くなった気がして、日華は落ち着かない様子で荷物を探った。やがて出てきたのは、集合写真とメモだった。
メモには次の事が書かれていた。
『あ か ん』
「…… うちはあれやな、頭賢くない子なんやな……」
悲しい事実を悟った日華は、集合写真の方を見る。
どこかの高校のバスケ部だろうか、仲良さげに笑いあっている写真だった。
「これがうちやな」
鏡がなくても毛で、そのうちの一人が自分だと判断できた。
他のメンバーは、残念ながら思い出せなかったが……。
「でも、うちもみんなも楽しそうや」
だから直感した。
これは失ってはならない記憶だと。
「ここがどこか知らんけど、一人は嫌や。大切な仲間とバスケがしていたい」
もう一度、みんなとプレイしたい。
そう思った瞬間、日華の脳裏に学校の体育館が浮かんできた。
「ようわからんけど、ここに行けばいい気がする!」
無人の町を、日華は走り出した。
「参ったな、ここにも誰もいないのか」
目に付いた交番に駆け込んでみたものの、肝心の警官がいないのでは話にならない。
「記憶はないし誰もいないし、何がどうなってるんだ?」
ため息をつき、彼は胸元にあった名刺を取り出した。
烏頭嫺 霓
と書かれている。
「うずみや・げい、か……」
意識が戻った時、所持していたものだ。自分の名前だと思いたかったが、実のところなんと読んでいいのかわからなかったのだ。かろうじて裏面にローマ字が記載されていたが、何度見ても「変わった名前だなぁ」以上の感想はなかった。
「仕方ない。この会社に行くか」
名刺に書かれた企業はそう遠くなかった。『霓』は赤い瞳で、自らを見下ろす。
「これ、結構いいスーツだよな。本当に俺って24歳か?」
自問しても答える者はいない。少なくとも会社に入るのに問題ないだろうと、霓は歩き出した。
「……本当に、年の割にいい生活してるんだな、自分」
見えてきた建物に、霓は思わず苦笑してしまった。
そこは、星ヶ丘にある高級マンションの一角だった。
会社にたどり着いたものの、やはりそこも無人だった。誰もいないオフィスの静けさを不気味に思ったものの、霓はなんとか並んだ机の一つから、自分の住所が書かれた書類を見つけたのだった。
「提出予定だったし、越してきたのはつい最近ってとこか」
自宅であるはずなのに、不思議な新鮮さを感じるのはそのせいだろう。
持っていた鍵で開けると、モダンな家具がしつらえられた部屋に出迎えられる。
「……メイドでも雇っていたのか?」
一人暮らし、それもサラリーマンの部屋である。それも最近引っ越したばかりともなれば、あるのはせいぜい必要最低限のみ。面白みのない場所となるに決まっている。
霓の部屋はその予想通りだったのだが、不思議なことに、やけに整えられている印象があった。ベッドに至っては、ベッドメイクしたように綺麗だ。
自分は几帳面だったのかと思ったその時、霓はテーブルの上にハンカチを見つけた。
「これ、は……?」
やたらと古い、レースのハンカチだ。
霓には部屋の中でこのハンカチだけが唯一、異彩を放っているように思えた。手にとる。
転瞬、窓の割れる音が響いた。
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担当ゲームマスター
叶エイジャ
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
ホラー
冒険
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月12日
参加申し込みの期限
2016年08月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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