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寝子島高校
雪解けはすぐそこに……
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シーサイドタウンにある寝子島高校の『星ヶ丘寮』。
芸術科7組の
桜 月
の部屋には、彼女が大量に買い揃えた衣料品がボディ(トルソー)に着せ付けられて並んでいた。
服飾デザイナーを目指す彼女らしい部屋にもう一人、月とは対照的に大人びた少女が佇んでいた。両手を下で組んだ控えめなポーズにはどこか緊張が見える。
北条 冬華
は月の専属メイドにして、モデルだった。
「冬華さん——」
月の静かな声が自分を呼ぶ。ああ、きた。冬華の睫毛がふるりと揺れた。
「よろしく頼むよ」
再度確認されて、一度唇を横に引いてから頷いた。月の自室でモデルをするのは以前から約束していたことである。
「分かりました」と答えたものの、どうしても抜けない気持ちがあった。
——恥ずかしい。
月のモデルの依頼には、ランジェリーも含まれているのだ。ランウェイに立つようなプロのモデルは、ファッションショーのバックステージで急いで次の衣装を着る為に躊躇なく服を脱ぐと言うが、例え月のモデルとして彼女たちの気持ちになりきってみたとしても、この空気感のなかで……。
冬華は組んでいた手の中でもじもじと親指同士を縺れさせながら、月を見つめた。
「——でも、やるなら月さんも同じ下着を着てくださいね」
「え?」
驚いた月に「恥ずかしい気持ちを共有したいんです」と早口で説明だけして、状況が変わる前に冬華はさっさと脱いだコートをハンガーにかけた。
人が服を脱ぐ、着る。単純な日常の動作だが、人体や服——つまり布を勉強しようと言う月には大事な一瞬だ。
白いブラウスの襟ボタンに取り掛かっていた冬華は、突然空気を変えて喰い入るように見つめてくる月の瞳に気づいて、一人心臓を跳ねさせてしまう。
(真剣な視線……)
それを感じてしまうと、一緒に着てくれなんて願いは、失礼だったろうかと思ってしまったが、それも短い間の事だった。
用意されていたランジェリーの、指に引っかかる程度の圧倒的に少ない布量に、冬華の恥ずかしいが爆発する。
ショーツのフロントは結構なハイレグだし、おまけに臀部にあたる部分は、レースの縁取りを除いて白く透けている——冬華自身は月と違って門外の為よく知らないのだが、確かオーガンジーとか何とか——。これがスタイルをよく見せ肌を美しく演出してくれるのだろうが、冬華は月の前で『見せ』なくてはならないのだ。
「……これは……何だか、見えそうです」
抗議したのではない。でも大胆なデザインに思わず出た言葉に「どうかしたのかな?」と即座に聞き返されると、冬華は喉を詰まらせた。
(約束ですから——!)
冬華は月から半身が見えるように立つと、腕で胸を抑えるようにしながら隠してブラジャーのホックを外しにかかる。
愛用しているブラジャーは、下手に服をそのまま着ても太って見えてしまう彼女のようなグラマーな女性のスタイルを美しく見せる為に、バストをカップのなかにぎゅっと包む効果があった。だからホックを外した途端に柔らかく豊かな部分が解放されて、深呼吸するようにふるっと揺れて落ちた。
自分の身体の動きだ。いつもなら全く意識しないのに、月の目がきょとんとした顔で見ているから、冬華は耳まで赤く染まってしまう。
「それ、サイズがあってないんじゃ……」
「だ、大丈夫です、そういうものなんです」
片手でさっと新しいブラジャーを手にとった。白い布地の上に浮き立つような花の刺繍が施されている。揃えで先ほどの大胆なショーツとガーターベルト、キャミソールがあった。
16歳の冬華が普段選びがちな可愛い系とは違う、下品ではないが官能的な美しさがあるランジェリーだ。
爪の保護の為に塗っている透明なペディキュアすら気づくような姿になった冬華は、月を横目で見る。
「——月さんも」
誘う視線を受けて、熱中して鉛筆を走らせていた月は、漸く先ほどの約束を思い出した。ぱぱっと脱いで下着姿に着替えてみたが。
「確かに恥ずかしい」
そうでしょう、とメイド用のドレスを持った冬華に表情で訴えられて、月は苦笑してしまった。
「さて、いつものメイド服はこれくらいかな」
冬華がこくりと頷くと、月は次の衣装を指示した。ニットワンピースにロングブーツ、ベレーの普遍的なコーディネートだが、一つひとつのデザインの相性の良さが冬華の確かな腕を見せている。ネックレスと華奢な腕時計の小物使いも素敵だった。
「マニキュアは選ぶならこれだな。今は塗って乾かしている時間がないのが残念だ」
月はぼやきながら秋冬らしいカラーの液体が詰まった小瓶を振っている。
「ニットワンピは可愛いですね」
『は』、と出てしまったのは、またもやランジェリーに難ありだったからだ。
「シンプルで良いんですが、布面積が……」
「そこで色っぽさを出している」
そうハッキリ言われると、そうですかと納得してしまいそうな冬華だった。
もう一つのコーディネートは流行のオフショルダーとスキニータイプのパンツだ。シンプルな組み合わせの中で、揺れるイヤリングがフェミニンさを演出してくれる。
高いヒールがスタイルをよく見せてくれてるから、着ている冬華も楽しくなった。
「では次を——」
と手に取ったベアトップドレスの、深いスリットが入ったマーメイドスカートもまた綺麗で気に入った。
(でも下着が相変わらず大胆です……)
幾つもの衣装を着替える内に、青空に燦々と輝いていた太陽も傾き始めた。
冬華が体育科に所属し日頃から運動をしていても、同じポーズで静止するには普段と違う筋肉を使うのか疲れが見える。
「あと一枚で終わりにしよう。……これもあったか」
月が取り出したのは、最近故あって仕立てたエキゾチックな踊り子風の衣装だった。
「綺麗ですけど、その——」
冬華は言い淀みつつ、月に言う。
「これ、下着着けられないタイプです。シリコンを貼るタイプのブラなどは持ってきていませんし、絆創膏をつけるぐらいしか……。
下着姿のスケッチは無しでいいですよね?」
月のスケッチブックの中で、青い衣装を着た冬華の顔は戸惑いを宿していた。
——了解を得るだけの問いだったのに、どうして月はすぐに返事をしてくれなかったのだろう。
「……もう少し足を見せて」
それは冷静な芸術家としての頼みなのに、冬華は月の手が直接、露わになっている太腿を撫でて開かせてくるような艶かしい感触を想像してしまう。
(用意されていた下着の大胆なデザイン。それにあの視線が……)
冬華は月の顔を盗み見た。勉強の為の真剣さだけだと思っていた目の奥に、滾るような熱を見つけてしまったのだ。
* * * * *
その後冬華は風呂に入って行くよう勧められた。
月には「ありがとう、ゆっくり休んでくれ」と言われたものの、なんとなく落ち着かず、シャワーでさっぱりすると直ぐに風呂場を出た。
「冬華さん」
伸びてきた月の白い両手が頰を撫でてくる感覚は労られているようでいて、逃がさないと言われているような不思議な心地を冬華に与えた。
「もう。月さんは甘えん坊ですね……」
冬華の言葉に一拍置いて、月の唇が重なった。呼吸の間だけ置いてキスを繰り返す度に、求めるものが深くなっていく。冬華の喉から甘える子猫のような声が漏れてしまった時、二人は我にかえって距離をとった。
重く立ち込めるのではなく、かと言って甘くもない、今はまだ表現出来ない沈黙のなかで月が口を開いた。
「バレンタインの日は予定ある?」
冬華が首を振ると、月は心から嬉しそうに微笑んだ。
「その日も来て欲しいな」
「はい、来ますね」
——街灯がつきはじめた道を、冬華は自宅アパートへ向かって歩いている。頭に巡るのは、月の部屋での出来事だけだ。
また月と約束をした。
今度は特別な日に、共に時間を過ごそうという大事なものを。
(……もう引き返せないところまで来てしまった感じはあるから。
その日に答えを出さないといけませんね)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月13日
参加申し込みの期限
2016年08月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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