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ヒーローズ! ~魔女は偽りの慈悲を歌う~
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小柄な少年の影が、とぼとぼと静かな裏路地を行く。
辺りを見回す黄色の双眸には、濃い疲労の色が滲んでいた。
少年――
卯木 衛
は、身長が140cmをやっと越えたばかりの11歳だ。
幼い彼は、幼なじみの友人達と遊んでいたところを『モレイビー狩り』にあったのだが、
「2人とも、だいじょうぶかな……」
という具合で、衛は今はひとりきり、2人の友人の身を案じながら逃げ惑っていた。
友人の1人は、衛と同じモレイビーだ。
自分と同じ目にあっていたらと思うと、胸の底がひやりとした。
もう1人は非能力者だが、きっと衛達のことを心配しているだろう。
3人の時間が無慈悲に奪われたあの日から3日。
逃げ惑ううちに、衛は住み慣れた場所からずっとずっと遠くに来てしまっていた。
空腹を訴え続けているお腹を、宥めるようにしてさする。
「腹へったし、疲れたし……どうしてこんなことに……」
ぽつと呟いたその時に、衛の耳は大人の声を聞いた。
ぴくり、身体を跳ねさせて、
「っとと、ヤバい誰か来た、かくれないと」
衛は急ぎ、近くのダストボックスの影に隠れる。
息を潜めているところに、すぐ近くで男がぶつぶつと呟くのが聞こえた。
「殺した……ふふ、沢山殺したぞ……この街に、モレイビーはいらない……」
雪乃様にご報告だ、と男の声。
熱に浮かされたような声音を恐ろしく感じながらも、衛は理解する。
(ユキノ……モレイビーを殺させてる悪いヤツがいるのか……)
誰か大人に知らせなきゃ、と思ったのは一瞬のこと。
衛はふるりと首を振ると、拳を握ってすくと立ち上がった。
誰かじゃない、自分がやるのだと。
(テレビで見たヒーローだって、1人で戦ってたじゃないか!)
かくして、衛はこっそりと男の後を追い掛けることを決めた。
(オレは! 友だちが大変な目にあったり心配したりしなくていい、安心してくらせる世界がいい!)
胸の真ん中、衛は真っ直ぐな決意を宝石のように煌めかせる。
(迷ってるのはもう終わりだ! オレの好きな世界を取り戻す! そのために戦うんだ!)
彷徨う迷子は、小さな勇者へとその心を変えて。
衛は、どこまでも力強く地面を蹴った。
地味な黒いスーツを身に纏って、
大天使 天吏
はカメラの前に立つ。
「モレイビーの凶悪性が市民に混乱を招いているのは確かに事実です……」
政府が、市民を守れない世界なんて……! と天吏。
コメンテーターとして落ち着いた口調を保ちながらも、その裏には憤りを滲ませて。
天吏は、モレイビーの危険性を訴える『平和への翼』というNGOの代表だ。
けれどその心は、真実のところ『モレイビーの凶悪性』等には向いていない。
収録を終えた天吏は、赤いハイヒールを鳴らしてある約束が待つ場所へと向かった。
途中で、取材器具を準備した『平和への翼』のスタッフと合流する。
(『ノアの箱舟』……全く、商売敵もいい所だわ)
政府・反政府組織を問わず、取り入れそうな相手がいれば接触し、私腹を肥やす。
そして、儲けた金で贅沢三昧……というのが、天吏の持つもう一つの顔だ。
そんな天吏にとって、『ノアの箱舟』は酷く邪魔な存在でしかない。なればこそ。
(狙うのは、『ノアの箱舟』って財産よ)
『魔女』は、政府を始めとする連中が何とかするだろう。その生死には興味がないが、
(なるべく多くの信者を、血を流さずに『平和への翼』に取り込んでみせるわ)
そんな企みを腹の底に沈めて、天吏は胸の内でくすりと笑んだ。
辿り着いた、荒廃した街には似合わない立派な建物のドアを、堂々として潜る。
「取材をお願いしていた、『平和への翼』の大天使です」
にこり、天吏は受付係の女へと微笑みかけた。
何ら疑われることなしに、天吏達は取材の為に用意された部屋へと案内される。
事前に連絡を取った広報係は、天吏の名を聞くや取材の申し込みに快く応じた。
件の大戦以降特に、天吏の表の顔は、それだけ世間に影響力を持っている。
「それでは、よろしくお願いしますね。では……」
いかにもそれらしい、けれど天吏にとっては意味のない取材が幾らか続いた。
休憩に入ったところで、天吏は取材に応じていた女へと密かに接触する。
「……許された者、というモレイビーの噂を耳にしたのですが……」
この言葉に、女の表情が初めて強張った。
「2人きりで会わせていただけませんか? 勿論、お互いこのことは内密に」
「……そんなものは存じ上げません。ただの噂ではないでしょうか」
「私はそのただの噂を、世に知らしめることもできます」
脅迫めいた言葉に、女がたじろぐ。
天吏の身体検査をし取材スタッフは中に入れないという条件で、交渉は成立した。
やがて部屋に、女に呼ばれて1人の男が現れる。
女が退席するや、天吏は警戒を露わにする男へと微笑を零して歩み寄った。
「――それじゃあ、ショータイムを始めましょうか」
赤いハイヒールが、男の足をむぎゅと踏みつける。
「え……? あ、れ……?」
痛みに顔を顰めたのも束の間、男の瞳に、目に見えて混乱の色が乗った。
(ふふ、そうよね。目の前の相手に対する記憶が、突然ぶっ飛んじゃったんだから)
天吏はふっと笑って、「今よ!」と鋭く声を張る。
部屋の外から、悲鳴。
待機していたスタッフが、取材機器に隠してあった銃器を手に部屋に押し入る。
「う、わ……!」
天吏のロッコーンの力で、男の、天吏に関するここ数分の記憶は曖昧だ。
わけのわからぬ状況に、男は半ば反射的にロッコーンを発動させた。
真空の刃が、スタッフの一人の胸を裂く。
天吏は、すぐさま武器を捨てるようスタッフ達に指示を出した。
銃器の転がる床が映らないようにカメラを回させる――生放送だ。
傷付けられ膝を折る取材クルー、溢れる血、呆然と立ち尽くす一人の男の姿。
それらが、ネット上にあっという間に流れ出す。
「見てください。『ノアの箱舟』が狙っているのは、モレイビーだけではありません」
カメラに向かって、天吏は表の顔で切々として訴えた。
「私は聞きました……『ノアの箱舟』の生贄になれ……と」
『ノアの箱舟』に騙されてはいけません! と天吏は凛として声を張る。
(さて……世間の声がどう転ぶか、後は待つのみね)
天吏がすべきことは、騒ぎに紛れてこの場所を脱する、それだけだ。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月28日
参加申し込みの期限
2016年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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