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<宝石人形>紫黄水晶アメシスタ/シトリム
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夜が完全に更ける少し前。
トキサダに再び来客が伝えられた。
屋敷の立地が立地だ。ここに大した用も無く来る客はいない。
トキサダは来客の名前を聞くと、心のわだかまりを抑え込み、何事も無かったかのように、出迎えた。
「こんばんは、今日もルヴィアをお願いします」
「いつもありがとうございます。定期的な手入れをお願いしたのはこちらだというのに」
アメシスタと同じく宝石をモチーフにして作成した、初期作でもあるルヴィアという人形を腕に乗せ、来客──
御剣 刀
は現れた。
手入れといっても定期に行っており大それたものではない。
刀を屋敷内に案内し、話を聞きながらルヴィアの可動範囲におかしな所はないか確認していく。
「最近は、フローティアに会ったんです。
同じシリーズでしたら、ルヴィアの姉妹になるんだなと思ったら、一緒にいて何を話しているんだろうなって」
──フローティアは今、有志の手により、とある店の奥に静かに飾られている。
一体ずつしか作らない【宝石人形】同士が展示された例は過去に無い。トキサダは話を聞きながらこれも縁なのかも知れないと思案する。
遠くから、珍しい2度目の来客に、隠れたシトリム達の視線がトキサダ達の元へ届くが、今は気付かないふりをする──
しかし、刀はその場にはいない気配と視線に即座に気付いた。
「その子は?」
そこにいる、と姿は見えないものの確信をした様子で、遠くのドアをじっと見つめて刀が尋ねる。
「……おいで」
観念したようにそちらに声を掛けると、ドアの陰に隠れていたアメシスタがおずおずと出てきて、部屋端からトキサダの後ろへ駆け込んでは、隠れてこそこそと再び顔だけを出して見せた。
「これはアメシスタと言います。一番新しい宝石人形です」
「あなた、は……?」
アメシスタが尋ねると同時に、その姿がシトリムへと変わる。
「つーか、あんただれ?」
突然変わった姿に目を丸くする刀に、そちらについても静かに説明する。
「アメシスタとシトリムって言うんだ。
こんばんは、俺は御剣刀。ルヴィアの持ち主……いや家族だ」
家族という言葉に、アメシスタとシトリムがそれぞれ目を見開いて困惑した表情を見せる。
「あの……私たちはマスターとは、家族です。
でも、他の全く違う人と、家族になんてなれるんですか……?」
不意に出たアメシスタの言葉に、少し驚いたようにした刀にトキサダが今までの事情を説明していく。
話の中で、刀は納得したように頷いた。
「なるほど。
君達はここがいいんだ、何で? よっぽど大切な理由があるんだろう?」
「そりゃ……マスターがいて、それ以上大切にしてくれる人なんて想像つかないから……」
しどろもどろに説明をするシトリムの代わりに、姿を変えたアメシスタが、先程とは打って変わった僅かに冷たい瞳をそちらに向けた。
「……。
そのお人形、ルヴィアですよね……。この家の他のお人形が、言っていました。ルヴィアは、何十年もいた家にも、持ち主にも捨てられたんだって……
でも、あなたが引き取って……それで、何が、変わったのですか……? ──大事にされるって、どういうことですか」
アメシスタの視線を刀は正面から向き合って口にする。
「何が変わったかは、分からない。
でも、危ない事がない限り、出来る限り一緒に行動して来たつもりだ」
そして、刀はアメシスタとシトリムに語り始めた。
夜のパトロールを兼ねた散歩には、いつもルヴィアを連れ立っていること。
一際寒く、それでも出かけなくてはならない日には、ルヴィアにタオルを毛布代わりに掛けてあげたこと。
神魂の影響で現れた、不思議ないぬとねこと共にクリスマスについて話を聞き勉強したこと。
一緒にステンドグラスの美しい教会を観に行ったこと──
話を聞く度に、それが偽りではないと分かった瞬間、アメシスタとシトリムの表情が一気に華やいだ。
疑いをなくした純粋な瞳を輝かせてその話を聞き始める。
その中で……刀はぽつりと零れるように呟いた。
「ルヴィアは俺の言葉を信じてくれたのに、俺の言葉はそのルヴィアに報いる事が出来なかった。
だから俺が報いるんだ、もう取り返しのつかない事だけど、ルヴィアにとっては意味のない事かもしれないけど…俺が報いたいんだよ」
人形は茶々を入れることなく、ただその呟きを聞いていた。
「いつかルヴィアが望みを言葉にして、それを俺が叶えるんだ」
くるくると入れ替わっていた人形は、その決意をそれぞれ思うように胸へとしまった。
トキサダはただ、言葉にすることなく黙っていた。
己のもれいびの能力であれば、沈黙を全て形にする事も可能であっただろうが、敢えてそれをする事もなく。
ただ、どの人形の心も良き方向に進めばよいことをただ願い──
「フローティアの夕日への思い、ルヴィアの持ち主への思い、貴方の人形達はとても一途です…貴方の人形への思いが一途なように、ね。
流石親子、かなと思います」
その言葉は……まるで刀が、その人形達の製作者の迷いを察したかのように、相手へと告げられた。
トキサダは、それを受けてため息まじりに胸の内を言葉にする。
「……どうして、こんな事になってしまったのでしょうね」
刀は……瞑目ののち、しばらくしてからその浮かんだ思いの丈を口にした。
「こんな状況になる人形師は他にいないでしょう、貴方は貴方だけの答えを出すべきです。
今後人形を作り続ける為に、そして生み出した人形が心を持って動き出した時に周りに流されず貴方の意志で動けるように」
目の前の刀の言葉に、トキサダは目を見張る。
刀は続ける。
「それで貴方が泥を被る事になったとしても──いつか今の事を思い返して未来の自分が、過去の自分がそれを恥じない今の答えを出すべきだ」
その少年の言葉は、刀が屋敷から帰っても、ずっと反響する様に一人の人形師の心へと残り続けた……
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
神話・伝説
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月05日
参加申し込みの期限
2016年07月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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