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寝子島高校
授業風景 ~1年8組の場合~
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【から騒ぎは授業のあとで】
授業終了後。
桜庭 円
と
御剣 刀
が美術室にやってきた。
真っ先に弘明寺のもとへやってくると、にゃーくんの絵を発見した。
「あれっ? これにゃーくん? わぁ可愛い! よし! 後でにゃーくんにも見せようよ!」
「え、えええ!?」
背後から突然やってきた桜庭に大混乱する弘明寺。
御剣もどれどれと絵を覗き見る。
「ふうん、これ弘明寺が描いたのか? 上手いじゃないか」
素直に御剣は絵を褒めた。
だが、桜庭との態度とは一変して、超不機嫌な弘明寺。
「おい、なんで睨むんだよ」
「わっかんないわよ!」
(恥かしいからよ!)
本音を言えずに睨んでしまう弘明寺に、御剣は「……すまん」と頭を下げた。
そこへ泉先生がやってきた。
「あ、泉先生! ちょっと絵のことで相談あるんだー」
「2組の桜庭だな? 少しだけなら聞こう」
「先生、ありがとー」
実はね、と桜庭は急にシリアスな雰囲気を纏う。
「いろんな人の、出来れば変わった絵を見てみたいんです」
「それはどうしてだ?」
「えっとね、先生。ちょっと特殊な考えの子を相手にしなきゃいけない時間が増えそうなんだけど。その子はたまにしか会えなくて、理解してあげたいと思うんだけど、考えを知る機会も少なくて。自分の受け皿を広げたいなって」
徐々に桜庭の表情が暗くなっていく。
「絵って、その人の特有の視点、バックグラウンド、生き方が良く見えるから。出来るだけ、変わった絵を書ける人の作品を見て、その人とお話してみたいなって思って」
「桜庭、絵に興味があるのか? 桜庭画伯の誕生か? 違うか……。感性や考え方の幅を広げたいとか、何か難しい事を考えているな……。自分の精神的成長の為に努力をするのは良い事だよ、俺もその辺り頑張らないとな」
御剣も横から口を挟んだ。
「ふむ、絵の影響で感受性を高めるのはいいことだが、必ずしも共感を得るとは限らないぞ?」
「……そうなんですか?」
キョトン、と桜庭は目を丸くする。
「この画集を貸してやろう。何か役立つかも知れない」
泉先生は桜庭に分厚い画集を手渡すと、忙しそうに職員室へ戻っていった。
「ちくわ、シダきた」
子猫を抱えた
シダ 美穂戸
が美術室にやってきた。
挨拶がわりのミドルキックを放つ。
「やぁ、シダちゃん。っていきなり蹴らないで!」
モロにヒットして忍ばせていたちくわが撒き散らされる。
そこへ
八神 修
もファイルブック片手に美術室へ。
「ちくわ、ここ最近ミス研で扱った事件のまとめだ」
「やぁ、やがみん。わざわざまとめてくれたんだね。ありがとう」
「上書きで補足入れといてくれ、ちくわ」
新井は受け取ると軽くウィンクしてみせる。
その横をコスプレ姿の8組の生徒が駆け抜けていった。
「ん? コスプレの服飾学でもやってたのか?」
「違うよ、やがみん。衣装チェンジありの人物スケッチの授業だよ」
「そうだったのか。ちくわは何書いたんだ?」
八神に尋ねられ、自信たっぷりに弘明寺のスケッチをみせる新井。
「流石に得意なだけはあるな。人物の特徴がよく現れている。マンガ的だが新井らしくていいし、捜査の似顔絵に使えそうだな」
素直に八神が褒めると、新井の顔がキラキラと輝いていた。
「本当? 凄く嬉しいよ! やったぁ!」
「……そんなに嬉しいのか」
ちょっと引くくらいのテンションで新井が喜ぶ姿に、八神は唖然とするばかり。
「ちくわ、上手なの。シダ、ちょっと分かる」
「うんうん、やっぱりボクは才能あるのかな? あ、2人ともクロッキーさせて! 大丈夫、3分掛からないから!」
「シダ、モデルやる。モデルやるから、猫の里親、ちくわも探す、手伝え」
「いいよ~! なんならウチの店に張り紙してもいいから」
この新井の提案に、おお、とシダが感心。
「わかった、かっこよく描いて。シダのキック、描いてほしい。シダ! ダダ! ダダダ!」
高速の蹴りを新井に向かって連発!
「痛い痛い! ボクを蹴らなくても!」
再びちくわが散乱する。
彼は何本懐にちくわを忍ばせているのだろうか。
「アオザイ、足のライン見えない。けど見ろ。生地うすいから、よく見ると、筋肉のライン見える。そこを描け。見えなくても、ある。そういうものだと聞いた、クロッキー」
ビシッと右足を天高く蹴り上げるシダ。
「あと、シダ動く。動作の流れ、理解しろ。美しい蹴り、描いてほしい。シダ! ダダ! ダダダ!」
虚空を何度も蹴り上げる姿はとても勇猛かつ美麗である。
あ、また新井を蹴っ飛ばした。
「分かったからもう蹴らないで!」
理解した新井も必死にクロッキーに励む。
「……俺は描かなくていいぞ」
そろりそろりと教室から逃げようとする八神だったが、勘付かれた新井に回り込まれてしまう。
そしてすかさずクロッキー開始。
「なん、だと――! 二人同時に描いてる!?」
新井の意外な才能に思わずビビる八神。
「ほら、やがみん、猫もって、猫ほらー! おー、いいね、そのままクロッキーするね! うーん、きまってるねーはい、猫とマッチョポーズ! そこでターン、はい目線こっちに!」
「悔しい――! けどポーズを取ってしまう! 俺にもちくわの力があれば!」
もはや新井の言いなりになるしかない八神。
しかし八神のいう“ちくわの力”って一体何なのだろうか?
一応、八神は描くのを止めさせようと新井を捕まえに行くが、驚異の身のこなしでひらりひらりと避けられてしまう!
新井が何かに覚醒している。何故、授業中で本気を出さなかったのだろうか?
そうこうしているうちに2人のクロッキーが書き上がる。
「うん、できたできた。我ながらいい出来栄えだね」
「終わりなら、帰ろう。猫のお家、捜しにいこう」
ウィンクするシダ。
八神は書き上がったクロッキーを見て驚愕した。
「う、上手い……!」
新井の描いた絵の出来に、思わず目を見張る八神。
だが、出来上がった絵を何枚かめくっていく内に、あることに気が付いた。
「ちくわ、お前、あの短時間で4コマ漫画描いたのか!?」
しかも数ページ分にも渡る猫とちくわの4コマ漫画である。
もはやかくし芸に近い芸当だ。
ちなみに最後のオチは、大量のちくわに埋もれる猫と八神の絵だった。
「てか、クロッキーで4コマ漫画ってなんだー!?」
八神のツッコミが虚しく美術室に響いたのだった。
美術室から職員室に戻ろうとする泉先生を呼び止める生徒がいた。
1年3組の
普堂 しおり
である。
彼女は六時限目の教室移動で近くを近くを通りかかったのだ。
「お昼の時はどうも、先生」
「3組の普堂か。どうした?」
「……驚きました。顔と名前、覚えていたのですね」
唖然とする普堂をニヤリと悪戯好きな悪ガキのように笑う泉先生。
「俺はまだボケちゃいないし、可愛い生徒の名前は他のクラスでも覚えるようにしている」
「そ、そうなんですか……」
感心している普堂だったが、聞きたいことがあって勇気を振り絞った事を思い出した。
「先生の学生時代はどんな感じだったんですか?」
「俺の学生時代? 寝子高時代ってことか?」
「ええ、猫鳴館でたくさん絵を描いてたのかなとか、みんな集まって宴会したりしたんだろうなーとか♪」
普堂の質問に、泉先生は照れ臭そうに苦笑する。
「俺は猫鳴館の初代自治会長だったんだ。当時は絵を描くか、仲間と一緒に馬鹿ばっかやってたな。宴会はほぼ毎日だったが」
「へぇ、楽しかったですか?」
「勿論だ。今の猫鳴館にもそれはしっかり受け継がれているよ」
目を細めて頷く泉先生の様子に、普堂はドキドキしながら耳を傾けていた。
彼女は桜花寮暮らしだが、猫鳴館の様子に興味があるのだ。
「あ、先生! 先日、
50年前の寝子高生に会った
んですよー! 時代や場所が変わっても、その時の想いや出来事に触れられるって凄い事ですよねっ!」
普堂が力説すると、「OBに会ったのかな?」と微笑む泉先生。
「この島は特に事がよく起こるから、そういう機会にも恵まれてるだろう。――そろそろ、いいか?」
「あ、ごめんなさい!」
泉先生は職員室へ足を進めていく。
その後ろ姿を、ぼうっと普堂は眺める。
(15歳の泉先生か~。大人っぽいのに子供みたいで、ちょっと近寄り難いけど楽しそうで、遠くから憧れる感じなのかな……? 今とあんまり変わらないかも?)
普堂の憧れの対象、泉先生、芸術科、猫鳴館――。
いつか、猫鳴館へ遊びに行こうと密かに決意するのであった。
そんな彼女の横を、メガネをかけたポニーテールの少年が過ぎ去っていった。
「あ、泉先生。ここにいたんですか」
逆巻 天野
が小走りで泉先生を追い掛けてきた。
美術室へ逆巻は向かったが、どうやら擦れ違っていたようだ。
「どうした、逆巻? 俺に用か?」
「はい、実はこれを」
手渡されるは、『招待状』と書かれた封書。
「……これは?」
「猫鳴館のパーティーの招待状です。猫鳴館でパーティーやるって話が出てるんで、その時は先生も良かったらと」
逆巻の申し出に、少し困った様子の泉先生。
「行きたいのは山々だがな、俺も教師だ。美術も定期テストの準備や課題の採点なんかで案外暇じゃないんだ」
「そう、ですか……」
落胆する逆巻。
「まぁ、また縁があったら誘ってくれ」
「はい、分かりました」
「ところで逆巻」
泉先生が踵を返そうとする逆巻を呼び止めた。
「絵は好きか?」
唐突な質問に、面食らう逆巻。
「……いえ、正直苦手です。僕は絵が描けないので」
その答えに、泉先生の目の奥で何かが光った。
「本当にそうか?」
「本当ですよ。芸術は……理解不能です」
「美術教師の目の前でそれを言うか、逆巻」
思わず泉先生は苦笑する。
「いや、見た目で綺麗とかは分かるんですけど……」
「じゃあ、これをどう思う?」
泉先生が差し出したのは、8組の生徒の1人が書いた絵だ。
級友の笑顔が印象的な一枚だ。
逆巻は何となく、素直に答える。
「少し、羨ましいです。僕は描けませんから」
「逆巻、お前にだって腕が2本、目玉は2つ、脳みそは1つあるだろ? 描けないんじゃない、逆巻は下手なんだろ、絵が」
泉先生の言葉に眉間に皺寄せる逆巻。
「要は発想の転換だ、逆巻。若いうちはよく悩め。またな?」
そう言って職員室へ泉先生は戻っていった。
「そっか……。僕は絵が下手なんだ」
絵を描くのは不可能ではない、と、逆巻はその時気が付いたのだ。
能力に憧れる普通の人と違って、蘇りを願う人と違って、手の中の可能性は、0じゃなかったのに。
最初から諦めていた。目を背けていた。手を伸ばそうと、しなかった。
(
魂封じの少女
を襲った不幸を、僕にも解明できるだろうか? 本当の真実はまだ闇のままだ。その先に何があるか分からないけど)
逆巻の表情が引き締まる。
「――できる。…やろう。やってやる」
この先何が起きようとも、僕は立ち向かう。
「よし、いこう」
逆巻は自分の教室へ戻る。
「まぁ、僕の場合、絵を書く前に……」
――ひと暴れ、しないとね。
逆巻の口元が僅かに緩んでいた。
「やはりよく描けている……」
職員室にて、泉先生が1枚の絵を眺めて満足げに頷いた。
それは十条寺の描いたクラス全員の群像画。
そこに写っていたのは、賑やかな8組の笑顔溢れるクラスメイトたちの姿だった。
<了>
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あとがき
担当マスター:
焼きスルメ
ファンレターはマスターページから!
ご参加いただき、誠にありがとうございました。
乾物こと焼きスルメです。
「どうしてこうなった」とアクションを3度見した結果、とても賑やかな授業風景となりました。
いやー、はっちゃけてましたねー!
8組の人も、そうでない方も、楽しんでいただけたのなら幸いです。
またご縁がありましたらよろしくお願いいたします。
それでは、またお会いしましょう~!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
焼きスルメ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月15日
参加申し込みの期限
2013年05月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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