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授業風景 ~1年8組の場合~
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【授業中(混沌編)】
追分は煮詰まっていた。
何度もスケッチブックを書いたり消したりしているせいで、何も描かれていないのに紙面は既に真っ黒である。
「スケッチの授業は好きなんだけどなぁ……」
頭を抱えてしまう追分。
ちなみにモデルの伊賀は、後ろ体重で器用にバランスを取りながら身体に捻りを加えたポーズを取っていた。
まるで背後に『ドドドドド』とか『ゴゴゴゴゴ』という凄みが擬音となって見えるような気合の入ったポーズである。
「人物画は苦手なんだよなぁ……」
追分が悩む理由は『題材が人物』であることだ。
彼は常に「二次元最高! 二次元へ行きたい!」と考えているオタクであり、三次元などに興味がないのである。
(生身の人間を描くのはどうも苦手なんだよな。なんかこう……、血が通ってる肉感をうまく描けねえっつうか? そもそも三次元の人間をあんまり凝視したくねえっつうか……)
行き詰まりを感じて思わず天井を見上げてしまう。
(モデルを見てるとだんだん気持ち悪くなって、元々悪い目つきがさらにキツくなってくるっつうか。……とにかく無機物を相手に描く方が楽しいし楽なんだよ。こればっかりは中学んときからそうだから、簡単に直せねえんだけど)
「追分氏、随分と悩んでいるようだね?」
見かねた伊賀が話し掛けてきた。
「よく辛そうな態勢でフツーに会話できるな、解理……」
「この伊賀解理、容赦せん!」
クワッと唇をひん剥くように凄む伊賀である。
「そんなに悩むのなら、泉先生にコツを聞き出したらどうだい? 元世界的デザイナーの意見はさぞかし有益だろうね」
「……それもそうか」
ふむ、と追分は納得すると、早速挙手。
「どうした、追分?」
すぐに泉先生がやってきた。
「生身の人間上手くかくのってどうすりゃいいんすかね? オレとしても絵を描くのは好きだし、上手くなりてえんだけど、人物画を上手く描くコツが分からなくてもどかしいっつうか」
「ふむ、ならば逆の発想はどうだ? 『相手を人間だと思わない』とうのは?」
「は?」
泉先生の突拍子もない助言に目を瞬かせる追分。
「俺も現役のデザイナーの頃は、外を歩いてる人間は全員マネキンに見えたもんだ」
「……マジっすか?」
「ああ、マジだぞ、追分。本当に自分の好きなものだけを描きたい、作りたいって思うとな? 人間、興味の対象外を全て記号として捉えてしまう」
泉先生の目は本気だ。
「俺はそれくらいの覚悟で日々いないと新しい物を生み出せなかった。おかげで技術はメキメキ上達したが、対人関係は最悪だったな。いつしか人間さえ作品としか見えなくなるのでは、と思ったとき、俺はこのままじゃいけないと思って教師を目指した。人間を見るためにな?」
「はぁ……」
追分、何て言っていいか分からないという顔だ。
「ああ、悪い悪い。ジジイの昔話よりも人物画の上達だな? 目の前の物を人間と捉えずに、自分の好きなものが服を着ていると思って書くと確かな手応えがあるぞ。追分はアニメやコミックが好きだったよな?」
「よく知ってるっすね」
「当然だ。お前の担任だぞ?」
意外そうな追分を笑ってかわす泉先生。
「目の前の伊賀を好きなアニメのキャラに置き換えてみれば、幾分かはストレスなく描けるんじゃないか?」
このアドバイスに、ふむ、と無表情で考え込む追分。
「解理、解理が魔法少女……」
追分、急にブツブツ呟き始めた。
「愛と勇気とボケと白衣! 魔法少女! オーバードライブ解理ちゃん! これだ!」
突如、追分が取り憑かれたかのようにスケッチブックに描き出す!
「先生、俺、なんとなくだけどイケる気がする……!」
彼の紙面には、伊賀の特徴を押さえた白衣の魔法少女が描き出されていた。
旅鴉は体操服に着替えて戻ってきた。
今度は彼女がモデルになる番。
「こ、今度は私が描く番だね……。描かれるのは得意でも描く方は苦手なんだよっ」
姫神は自身の絵に不安があるようだ。
「大丈夫だ、絵梨菜。体操服だから柄もフリルもない。強いて言えば、皺に気を付けるくらいか」
旅鴉の衣装チョイスは姫神が絵を描くのが苦手だと漏らしたことを受け、合わせてみたのだ。
そのまま床にぺたんと座り、自然体でポーズを取る。
表情も普段通りで、あくまでも自然体だ。
何故だろう、やけに艶っぽく感じるのは?
「分からないことがあれば優しく教えよう。まずは絵梨菜が思ったように描くといい」
「う、うん、分かったよ……」
旅鴉に励まされ姫神は描き出してみたものの……。
「う~ん、少女マンガみたいな絵になっちゃうよっ!?」
大きな目がキラキラした漫画調の画風になってしまう。
「月詠ちゃんはクールビューティさんだから、影とかつけてかっこ良く描いてあげたいんだけどなぁ……」
だが、なかなかイメージとスキルの差が埋まってくれない。
「絵梨菜、まずは描きやすいように書けばいい」
旅鴉も混乱する姫神へエールを送る。
「描きやすいように……。うん、それじゃ、背後にお花を背負うのはありだよねっ!」
なんと、少女漫画で使われる花模様のトーンを手描きで書きくわえ始めた姫神。
スケッチというより、完全にコミックの1コマとなっていた。
「これはこれで面白いと思うぞ?」
背後から泉先生に声掛けられた姫神、顔を真っ赤にして絵を隠そうとする。
「竜ちゃんせんせー、いきなり覗かないでー!」
「絵梨菜、等身のバランスは整えたほうがいい。やや頭が大きいし、顔のパーツも大きさの比率がバランスが悪い。描く前に、紙面に縦線と横線を数本描くといいだろう」
旅鴉もいつも間にか覗き込み、絵のアドバイスを行う。
「うーん、やっぱり絵は難しいよ~ぉ……」
姫神は頭を悩ませながらも、助言を活かしてだいぶ写実的な作品を描くことに成功した。
「やったっ! 月詠ちゃんのおかげだよっ♪」と微笑む姫神に、「私も良いモデルを描けて満足だよ」と嬉しそうにはにかむのであった。
「時間余っちゃったわね……」
「そうだねー」
泉先生を書いていた弘明寺と新井は暇を持て余していた。
「ねぇ、能美子ちゃん描いていい?」
と、新井の申し出に無言で睨む弘明寺。
「その沈黙は黙認と看做すよ?」
「……勝手にしなさいよ」
新井はクロッキーでどんどん弘明寺を描いていく。
(そういえば、まど、……桜庭さんの愛猫のにゃーくん、可愛かったなぁ……)
弘明寺はやることないので、にゃーくんを想像で書き始める。
次第に落書きではなく、真剣に思い出しながらにゃーくんを描き始めていった。
「常盤、質問いいか?」
「何? 長谷川君?」
満面の笑みの常盤の描いた絵に首を傾げる長谷川。
「なんで俺のカッコイイ衣装を描かないんだ? しかもなぜ裸?」
「乳首は教育的指導が入るから自主規制したよ」
「答えになってないぞ。このゴ~ジャァスッな衣装を無視するなよ!」
不満顔の長谷川に、常盤は真顔で答えた。
「ゲイジュツは妄想爆発だよ」
「……えっ?」
「つまりだね、長谷川君。あたしは外見のカッコよさじゃなくて、中身の
腐った
カッコよさを表現したかったの」
「なんだと!?」
長谷川は常盤の説明に衝撃が走った。
「常盤は俺の
カッコイイ内面
を見抜いたから、裸で書いたのか!」
「そ、そうだよ!」
上手く誤魔化せた、と内心安堵する常盤。
「じゃあ、背後の薔薇や、背後霊のように寄り添う全裸の美少年も?」
「は、長谷川君のカッコイイオーラのメタファー(暗喩)だよ!」
再び衝撃が走る長谷川。
「メタファーだと!? 意味は知らないけど、とにかく俺はカッコイイ(強調)んだな! ワハハハハハハ!」
調子に乗って高笑いする長谷川を見て、常盤は「今後もBLデッサンに協力してもらおう」とにやけるのであった。
十条寺はここぞとばかりに集中した。
美術室全体を視野広く見渡し、スケッチブックに収めていく。
「ほう、遠近法か」
泉先生が声を掛けてきた。
奥行きを意識した遠近画法は、平面の絵に立体的な視覚効果を与えている。
「面白い試みだな、十条寺。完成が楽しみだ」
期待してるぞ、と言い残して立ち去っていく。
「ぶっちゃけ、大作狙いっつーか? 発想の転換でしょ!」
残り時間は僅か。全ての色付けは難しいか、と判断し、鉛筆の濃淡と人物の肌色だけを乗せていく。
完成はもう間近だ。
「うふふふふふふ……、皆さん楽しんでますかぁ?」
「美的センスの欠如が危惧される皆々様に、魔王さまと私めが、皆様の衣装を見立てて差し上げます。感謝してくださいまし」
授業も終了間際、ようやく黒ゴスロリマント姿の
葛城 璃人
と赤いバラのドレス姿の
丁香花 リラ
が戻ってきた。
2人は美術室に入るや否や、キャリーケースから色とりどりの衣装を床に並べ出す。
「こういう機会ですし、ちゃんと皆さんコスプレ楽しまないと駄目ですよーっ!」
「モデルをするなら、違う自分になりきるべきでございます」
2人の力説が美術室に轟き、8組の生徒は一様に呆然としている。
そこへやってくる、やたら笑顔を振り撒く泉先生。
「葛城、丁香花。ようやく戻ってきたな。時計が見えるか?」
えっ、と2人は恐る恐る時計を見上げる。
「……授業終了まで、あと5分ですねぇ~」
「……えぇ、楽しい時間はあっという間に過ぎ去るものでございます」
葛城も丁香花も徐々に顔が青ざめていく。
「2人の言い分はもっともだな。……で、絵は描けたのか?」
あくまでも優しい口調(むしろそれが鬼気迫る雰囲気)の泉先生。
おずおずと2人は首を横に振った。
それを見た泉先生は……。
「はっはっはっは……」
少しの間笑ったかと思った、次の瞬間!
「馬鹿者! 授業の趣旨を間違えるなっ!!」
美術室に特大の雷が落ちた。
普段から声がでかい泉先生は、起こると3倍くらい大きな声で怒鳴るのだった。
「……せ、先生ごめんなさいですよーっ!」
「……も、申し訳御座居ません!」
葛城と丁香花が揃って頭を下げる。
はぁぁ……、と呆れたと言わんばかりに泉先生は深い溜息を付いたいた
「まぁ……、元はといえば、衣装チェンジを許可した俺も悪い。葛城や丁香花が暴走する恐れを頭に入れてなかった……」
「……先、生?」
その言葉に丁香花が首を傾げる。
「受け持っている生徒1人1人の特徴を捉えきれなかった俺の力不足でもある。だから、これ以上の追求は止めよう」
泉先生はバツが悪そうに頭を掻いていた。
「じゃあ、許してくれるのですっ?」
葛城が期待の篭った目を向ける。
しかし、泉先生は首を縦に振らなかった。
「許さん。課題はちゃんと提出しろ。それとこれとは話が別だ。提出は明日の放課後までにな?」
「「そ、そんなぁ~!!」」
自業自得だ、と泉先生はかんらかんらと覇気良く笑ったところでチャイムが鳴った。
今日の美術はこれにて終了である。
生徒は各自作品を提出し、六時限目のへ向けて急いで着替えに向かっていった。
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グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月15日
参加申し込みの期限
2013年05月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月22日 11時00分
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