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プロムナードの夜
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「キャバクラ、だよなここは」
志波 高久
はネオン看板を見上げる。
「……お前、そういうの好きだったよな」
高久は肘で、友人の肩を小突いた。
本日高久は、高校時代の友人
信多蹴次
(しのだ・しゅうじ)とシーサイドタウンを訪れていた。
友人、とは書いたが、ここはもっとストレートに、『悪友』と書いたほうがしっくりと来るだろう。高久と蹴次はいわば、一緒にヤンチャした仲ということになる。しかしそれは近年、その表現が拡大解釈されるあまり過去の『イジメ自慢』とか『犯罪行為自慢』までカテゴリー入れるようなたぐいの『ヤンチャ』ではない。彼らのそれは、真冬のプールで寒中水泳してみたり、夏休みに自転車で北海道一周を試みてみたり、といった健全な、しかし今考えてみれば脳筋的な、底抜けの明るさをもつヤンチャだったものである。
あの日々はもう戻らないし、あれほど無茶なチャレンジ、もうやろうとは思わない。けれどもその思い出は、いつだって、燠の火のように静かに、高久の胸の中に生き続けている。
さてこの日、関東地方に就職した蹴次が、遅めの正月休みで寝子島に戻ってきていた。そこで高久と蹴次は連れだって飲みに出かけたのだ。
最初に入ったチェーン系居酒屋を出て、今、二軒目として彼のお勧めの店ということで蹴次に連れてこられたのが、キャットロード裏通りのこの場所だった。
蹴次も最近知ったばかりの店だという。途上やたらと「いい店なんだ」と連呼していたから、それなりに高久も期待をしていた。もっともその期待というのは、秘蔵の焼酎が置かれているとか、アイリッシュエールの品揃えは寝子島一だとか、そういう方向であったが。
しかし、と高久は思った。趣向を変えるというのも、ときどきならば悪くあるまい。
「……まぁ、たまにはいいか。お前が勧めるってことは、金額的にも良心的な店なんだろう」
「そういうこと」
いささか軽い調子で、蹴次はドアを押し開けた。
黒服の店員が来たところで蹴次は振り返る。
「どうする? フリーにする? 気に入った子を指名してもいいけど」
高久はあまりこういった店に入ったことがないので勝手がわからない。
「どっちがいいんだ?」
「そうだなあ」
仰々しく蹴次は腕組みして顎をさすった。
「誰が来るかわからないフリーのドキドキ感も悪くないが、じっくり一人の子とお話しするのもまた楽しいもんだ」
「要は、どっちでもいい、ってことだな?」
「そういうこと!」
店員から手渡されたアルバムには、それぞれの嬢の名前と写真、簡単なアピールが書かれている。
しかし写真だけでぱっと決められるものではない。
――戦国時代から来た、という不思議な子もいるらしい……マジか?
気になる子もいないではなかったが、どうせなら実物を見て決めたいものだ。
そのとき、
「あー、見ました見ました! 当時のカレシと! 直後に別れたけど!」
という明るい声が聞こえて高久は顔を上げた。キャバ嬢の一人だ。相手の客の姿は見えないが、なんだかその客にツッコミを入れられて照れ笑いしているようだ。魅力的な笑顔をしている。
アルバムによれば、彼女は名を『あんな』というらしい。最近入ったばかりの新人で、昼間は大学生をしていると書いてある。
ここは直感に従うとしよう。
「じゃあ、『あんな』を指名させてもらおう」
蹴次はアルバムをのぞいて、ふーん、と言った。
「新人かー。よし、じゃあ、そのチョイスで行ってみよう。指名料は割り勘な」
「いや、俺が決めたんだから俺が出すよ」
ほほう、と言って蹴次はうなずいた。
「あいかわらず男前なやつめ。よっしゃ、準備ができたようだぞ」
あいかわらず男前? ――それは褒められたのか茶化されたのか、いまいち高久にはわからない。
あんなはすぐにやってきたが、緊張している様子だった。
ガチガチになっているのが丸わかりで、顔は真っ赤だ。
「どうも、あんなです。あたし、指名受けるの初めてで……その……あ、ありがとうございますっ!」
などど噛みながら早口で述べると、両手でトレーを持った直立状態でわなわなと震えていた。いま、「じゃあ帰っていいよ」と言われたら、ロケットのように飛んで帰ってしまいそうな勢いだ。
蹴次は「初々しいねえ」とでも言わんばかりにニヤニヤしている。
そこで高久は、なるだけ優しくこう呼びかけた。
「実は俺もキャバクラには慣れてないんだ。正直、ちょっと緊張してる……だからお互いに、リラックスすることから始めないか?」
「ほんとっすか!?」
あんなが急に大きな声を上げたので、蹴次はびっくりしてのけぞっていた。けれど高久は特に動じることもなく、
「じゃあ、少し話そう」
と席を勧めたのである。
大丈夫かこの子――というような目で蹴次は高久を見るも、高久は微笑を返した。
むしろ高久はあんなに好感を持っていた。指名されて緊張するのはやる気のあらわれだし、大きな声が出てしまったのも同じだろう。
ウイスキーのボトルが置かれる。高久はオンザロック、蹴次はソーダ割りを希望した。そそくさとあんなは準備するのだが、やはり手つきがおぼつかない。
「すいません、あたし、やっぱ緊張してて……」
それでも高久は落ち着いている。
「多少不慣れでも、一生懸命にやっているならば構わないさ。これから成長していけばいい」
高久はあんなからグラスを受け取った。
このとき、偶然だがあんなと高久の指先が触れあった。冷たい指だった。
「まずは一杯、俺達の乾杯に付き合ってもらえるだろうか」
「はいっ!」
「お、いーねいーね」
蹴次も威勢良くグラスを掲げた。
「じゃあ、あんなちゃんとの出会いを祝して!」
三つのグラスが触れあう。琥珀色の液体が、三様にゆらりと揺れた。
話のきっかけを作ろうというのだろう、いささか唐突にあんなが言った。
「えーと、昨日は、エヌワイダウが反転して、日本イチバも売り気配だそうで……」
ところが意味が通じにくい。蹴次は首をかしげて、
「えぬわい? イチバって、糸と麻を買ってきてテュリャテュリャするあの市場?」
とまで言ったところで合点がいったらしく、ポンと手を打った。
「もしかして、NY(ニューヨーク)ダウの平均株価とかなんとかと、日本市場(しじょう)の話か!」
「そうかもしんないっす。新聞の見出しそのまま読んできただけなんで……」
縮こまるあんなを高久がフォローする。
「経済ニュースが苦手なら無理にしなくていいんだ。俺たちも、そう得意なわけじゃないし」
「そうそう、俺も円高とかドル安とかはチンプンカンプンだぜ」
あんなはほっとしたらしい。高久のグラスを見て、
「お代わり作りまーす♪」
とこれを手にした。緊張も解けてきたらしくいい顔をしている。
「ありがとう。あとは、つまめる物も君のお勧めを頼む」
「はい、喜んでー」
あんなの表情を目にして、高久も喜ばしい気持ちになった。やはり彼女の笑顔は魅力的だ。
流氷のようなロックアイスがグラスに落ち、琥珀の液体がこれを水平に回していく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月05日
参加申し込みの期限
2016年06月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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