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プロムナードの夜
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夜風になびく長い髪は、まるで蜂蜜の滝だ。
今夜も、おみくじで大吉が出たように上機嫌の、
木野 星太郎
なのである。燦然、その言葉こそ星太郎には似つかわしい。昼間ならば太陽、夜ならば満月のように、明るさの体現者たるのが彼なのだ。
今宵もまた、星太郎は『プロムナード』の扉を開けて呼びかけた。
「しはーいにんさぁん? 今日も同じキャットロードのよしみで遊びに来たわよん♪」
星太郎は美容師で、美容室の経営者である。星太郎の店はキャットロード内なので、『プロムナード』とはご近所さんだ。するとアーナンド・ハイイドがいそいそと出てきた。
「ナマステー、星太郎さーん。今日も来店感謝ですよー」
普段、アーナンドはバックヤードで忙しくしており、あまり接客には出てこない。しかし星太郎が来店したときは別なのだ。
「今週はキャンペーン期間中ね。星太郎さん、チラシ持ってきた? なかったらここで……」
「いいっていいって、ティッシュのチラシなら恋々ちゃんにもらったけど、割引チケットは使わないわよん。アタシの払った分が店の子のお給金になるんだもの」
同じ経営者として星太郎は知っている。こうした割引にかかる費用はほとんど、店の持ちだしなのである。今夜はおそらく、嬢に給金を払ったらよくて収支トントン、むしろ赤字になるくらいのはずだ。それに、この店の嬢の多くが星太郎の店の常連客なのも事実だった。持ちつ持たれつというわけである。
「すまないね、星太郎さん。お席は今夜もフリーで?」
「それでお願い。アタシはいつでも来れるんで優先順位は低めでいいから。……あ、でも、こないだメイク教えた新人さんの様子はどぉかしらん?」
「あんなちゃん? ちょうど空いたところですよ。お呼びしまーす」
「あ、ども……
あんな
ですー」
ぺこっ、と首から上だけ軽く下げたのは、大学生くらいの少女だった。
海を思わせるような、鮮やかな水色と白のオーガンジーを重ねたドレス、エンボスプリントもどこか、魚が泳いでいるかのようだ。髪はややゆとりをもたせた夜会巻きにして、白波を思わせる作りのヘアコームで留めていた。うなじの線を綺麗に見せることにこだわったのだろう、ドレスは背を向けると、首から背中が大きく空いている。
格好は派手、メイクもきっちりすぎるくらいきっちりしているが、対照的にあんなは、口調も物腰もなんだか地味だ。ぺたんと星太郎の横に座ると、あとはつくねんと、顔だけ彼に向けて借りてきた猫のようにしている。
あんなが水割りを作ることすら失念しているらしいので、自分でグラスに水と酒を注ぎつつ星太郎は言った。
「あらぁ~♪ アンタまーだ緊張してんのぉ?」
ここでようやく遅れてグラスを持ち上げようとしたあんなに軽く手を振って、
「いいって。でもね、アタシが前言ったこと覚えてる?」
「前……っすか?」
「アンタは地が良いから笑って相づち打つだけでも間が持つわよってゆったじゃないのー!」
星太郎は呵々大笑して、あんなの背をバンバンとどやした。彼がやるとどうも、姐さん、という感じで似合っている。(といっても星太郎はいわゆるノンケなのであるが)
「あ、はい、そっすね」
「ここには自分のこと話したい人だって来るんだから、まずは聞き上手になるのも大事なことよぉん♪」
けれど、
「でも、ずっと『へー』とか『すごーい』って繰り返してても、話が尽きるっていうか間が持たなくなるっていうかー」
などとあんなは言ったりする。
「そんなときや、単に面倒くさいときは、経済新聞の見出しでも出勤途中に見てくれば、それを聞くだけだって話のネタになるのよん♪」
「あたし活字いっぱい見てると頭痛してくるんでー」
……張り合いのないことおびただしい。それでも星太郎はめげない。
「だから見出しなのよ、見出し。はっきり言って本文は目を通さなくてもいいわ♪」
「なるほど! 覚えておくっす」
やれやれだ。ならば文字ではなくビジュアル、つまり映像だ、と星太郎はテーマを変えてみる。
「そぉいえば、泣ける系恋愛映画『ジカチュー(時間の止まった街の中心で君に叫ぶ)』って見た事あるぅん? 今リバイバルでやってるのよ-。結構前に作られた映画なんだけどねぇ」
「えっとー、高校生が妊娠して流産して、カレシのほうが末期がんで死んじゃう映画でしたっけ-?」
「それたぶん、『変空』って別の映画じゃなぁい? そーじゃなくて、雑踏の中で主人公がヒロイン抱きしめて叫ぶシーンが有名なやつよぉん♪」
するとやっと、あんなは電球が点灯したような顔をしたのである。
「あー、見ました見ました! 当時のカレシと! 直後に別れたけど!」
「ちょっと、キャバ嬢は夢を売るのが仕事なんだからそういうこと言わないっ!」
えへへー、と照れ隠しのように笑うあんなは、どうやら完全に『素』のようだった。
「すんません。『ジカチュー』っすね? あたしあれ超感動したんで、ものまねで間をつなぐっすー。『だずげでぐだざーい! だずげでぐだざーい!』」
似てない……。というか、『超感動』しておいてタイトルを忘れているとはどういうことなのか。
などとやっている間に時間となった。
「あらぁん、もーう交代?」
「じゃあまた来て下さいっすー」
来たときとは打って変わって、跳ねるようにあんなは席を立ったのである。
「ふぅ、あんなちゃん、あれで接客業やっていけるのかしらぁ……?」
なんだか親のような気持ちで、その背を見送る星太郎であったが、
「おう、星太郎か。よう来たな。わらわの席を用意せい」
あんなと交代で
もっと、接客業に不向きっぽい嬢
が来たのであった。
彼女は
九鬼姫(くきひめ)
である。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月05日
参加申し込みの期限
2016年06月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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