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冬だけど、お花見!
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【エピローグ】
楽しい時間はあっという間に過ぎて、時刻はそろそろ九時を回ろうとしていた。
「家族も心配するし、そろそろ帰ろうかなあ」
携帯電話で時間を確認し、澄佳が檸檬に声をかける。
あの時、檸檬の突然の『お願い』には驚いて涙目でおろおろしてしまった澄佳だった。
「嫌じゃねえけど、その、驚いちまって……う、嬉しいに決まってんけども……!」
そんな言葉を口走っては、赤くなったりまたおろおろしたり。それを見て、檸檬の方も焦ったり緊張したりで、少しだけ二人はぎこちない雰囲気になった。
だがその雰囲気を瑠奈の歌声がやわらげ、親密さを取り戻してくれた。
彼女の歌に耳を傾けるうち、二人の間の緊張はほぐれ、自然と再び寄り添い合う姿勢になった。
歌が終わった時には、二人はどちらからともなく手をつなぎ、顔を見合わせ微笑みあったものだ。
そんなわけで、そのあとも彼らは楽しく幸せな時間を過ごしたのだった。
「そうっすね」
うなずいて立ち上がり、檸檬はシートをかたずけ始める。
それが終わると、少し緊張しつつも、澄佳の手を取った。
「ランタンも持ってるし、途中まで送るっす」
「ありがとう」
澄佳は幾分か頬を赤らめつつも、うなずく。
手を取り合ったまま、二人は歩き出した。
途中、セルフサービスコーナーでお湯の分量をチェックしている春香に出会うと、二人は声をかける。
「春香さん、今日はありがとう。すごく楽しかっただよう」
「お疲れさまっす。俺たち、そろそろ帰るっす。ありがとうございました」
そんな二人に、春香はかぶりをふった。
「気にしないで。面白いものや珍しいものは、みんなで共有して楽しまなくちゃね。……おやすみ、気をつけて」
バイバイ、と手を振る彼女に、澄佳と檸檬も手をふり返し、その場を立ち去って行った。
二人を見送り、春香は伸幸たちの所に戻ろうと歩き出す。
その途中、結と甫がやって来るのと出会った。
「あなたたちも、帰るの?」
「ええ。お花見を開いてくれて、ありがとう。とっても楽しかった」
うなずく結に笑いかけ、春香は気をつけて帰ってねと返す。
それへそれぞれ挨拶して、結と甫は歩き出した。
猫鳴館の前を通り過ぎ、大通りに出たあたりで、結は甫をふり返る。
「えへへ。今日はありがとうね。すっごくすっごく楽しかった!」
「俺も楽しかったぜ。弁当も、すっげぇ美味かった。……また、作ってくれたりすると、嬉しいかなって思ったぜ」
甫も改めて言ってから、ためらいがちに付け加えた。
「そんなに喜んでくれるなら、また機会があったら作るね!」
言って、結は小さく身をひるがえす。
「じゃあ、またね!」
元気良く手をふって、少し先のバス停にちょうどやって来たバスめがけて走って行く。
「おう! またな!」
甫もそれへ手をふって、明るく答えるのだった。
一方春香は、伸幸たちの所へと戻っていた。
ここでも、るるか、碧南、千隼、葉月の四人が、そろそろ帰り支度を始めていた。
「一夜限りの冬のお花見、忘れられない思い出になったよ♪」
言ったのは、るるかだ。
「はい、とても楽しかったです。……ありがとうございました」
それへうなずき、千隼が春香に頭を下げる。
「こっちこそ、来てくれてありがとう。お団子も、おにぎりも、とっても美味しかったしね」
笑って返す春香に、碧南が千隼をふり返った。
「おにぎり、本当にすごく美味しかったわ。私、梅のと鮭のと二つももらっちゃったもの」
「お口に合って、よかったです」
千隼はホッとしたように返す。
実は碧南、彼女のおにぎりを食べている時にも頭の中は乙女ゲームの妄想で一杯で、いささか挙動不審だったのだ。それで千隼は口に合わないのを、無理して食べているのではないかと心配していたのだった。
「羽生さん、なんか上の空っぽかったから、おにぎり嫌いなのかと思っちゃったねぇ」
横から伸幸がのんきに口を挟めば、「そういえば、なんか妄想してるっぽかったよね?」とるるかも茶々を入れる。
「別に嫌いじゃないわよ。あの時は、ちょっとその……考え事してただけで……。あ、でも、別に妄想とかじゃないからね」
慌てて返す碧南に、るるかと伸幸が更にからかいの言葉を向ける。
「そう? 甘酒飲んでる時は、一人で溜息ついたりして、るー、酔っ払ってる? って思っちゃったもん」
「そーそー。そんぐらい変だったのよー」
そんな中、葉月は自分の水筒を手に、春香に声をかけた。
「今日はありがとう。……美しいものを見られて、いい気分転換になったわ」
「そう。なら、よかった。気をつけて帰ってね」
「ええ」
答える春香にうなずいて、彼女は軽く会釈すると踵を返す。
「じゃ、るーたちも帰るね」
それを見やって言ったるるかが、ふとあたりを見回して、首をかしげた。
「あの子はどこに行ったの?」
「あ……。そういえば……」
千隼もそこにあの少女がいないことに気づいて、目を見張る。
「あの子はたぶん、帰ったんだよー」
伸幸が、言った。
「帰ったって……あんな小さい子が、一人で?」
碧南が言って、るるかや千隼と顔を見合わせる。
この近くの住民だとしても、小学生が一人で行動するのはさすがに危険だと思えた。
「心配しなくても、大丈夫なのよー」
しかし伸幸は、のほほんと笑って返すのだった。
その同じころ。
「ラップサンタさんのおかげで、今、猫鳴館はお客さま用羽根布団がいっぱいあるのだ! 大広間で雑魚寝して、みんな泊まって行けばいいと思うのだ!」
真央が、夏朝、修、月、美咲紀、瑠奈の五人にそんな提案をしていた。
「それはありがたいな。実は、今夜はここで一泊して、夜明け前に彗星の写真を撮ろうと考えていたんだ」
真っ先に言ったのは、修だった。
「なら、僕も。簡易テントは持って来てるけど、そっちの方が楽しそうだし」
「二人とも、ありがとうなのだ。修ちゃんが泊まるなら、ミストちゃんと心行くまで遊べるのだ。そして、夏朝ちゃんとは眠くなるまで、おしゃべりするのだ!」
張り切る真央に、月も言う。
「私も、特に問題はないので、泊まって行きたいと思います」
「私も、泊まるのです。取材でみんなとおしゃべりできなかった分を、取り戻すのです」
美咲紀も、はいはーいと挙手して言った。
「ごめん、あたしは帰るね」
そんな中、言ったのは瑠奈だ。
もとより、夜はあまり出歩かない彼女だ。ましてや、普段はあまり近づかない猫鳴館に、いくら友人たちと一緒とはいえ、泊まることには抵抗がある。
「そうなのだ。残念だけど、仕方がないのだ。今日は楽しかったのだ!」
「うん、あたしも楽しかったよ。……ミニカップ麺、美味しかったなぁ。今度は、自分でも買って、まおちゃんの言ってた違う味付けのやってみるね」
残念そうな真央に返して、瑠奈は立ち上がった。
バイバイと手をふって、踵を返す。
そこへちょうど、春香と伸幸がやって来た。
瑠奈は、二人にも挨拶すると、そのまま帰途に着いた。
それを見送り、真央が春香と伸幸に残った四人が泊まることを告げる。
「あら、それじゃちょうどいいわ。あなたたちも、かたづけるの手伝ってくれる?」
「了解だ」
修がうなずき、誰が何をするかを手早く割り振ると、手分けしてあとかたづけを始めるよう指示した。
「かたづけ開始なのだ~!」
それを受けて、真央が楽しそうに叫ぶ。
彼らはそれぞれ、かたづけを開始したのだった。
夜明け前。
一人起き出した修は、猫のミストを連れて、猫鳴館の裏手のあの桜の傍へとやって来た。
三脚を立て、カメラを設置すると桜をフレームに入れて、カタリナ彗星を撮影し始める。
(冬の桜と彗星……面白い組み合わせになるぞ)
そんなことを考えつつ、彼は角度を変えて、桜と彗星が共にフレームに収まる写真を何枚も撮った。
そのあと、今度は望遠鏡を設置して、彗星のみの写真も撮り始める。
ミストはその間、彼の動きをじっと見守ったり、あくびをしたり、彼の足に頭をすりつけたりと、気ままに動き回っている。
ひとしきり写真を撮り終えると、修はそんな飼い猫を抱き上げた。
ほの明るくなり始めた空の下、桜はただ艶やかに佇んでいる。
その静かなたたずまいを、修はミストと共に黙って眺めやるのだった。
数日後。
寝子高新聞に、美咲紀による冬の桜見物の記事が載った。
すると猫鳴館の裏手には、冬に咲く桜を見ようと主に寝子高の生徒や職員らがやって来るようになった。
だが、七分咲きだった桜はそのころには満開になり、やがて記事が出てほどなく、すっかり散ってしまうこととなった。
花が散ってしまうと、桜はこの時期の他の木々と同じく、枝と枯葉だけの寒々しい姿を晒すこととなり、しばらくすると見に来る人もいなくなった。
そんなある日。
例によって、猫鳴館の自室でうたたねしていた伸幸は、鈴を転がすような笑い声を聞いた。
『――遊んでくれて、ありがとう』
耳元で、そんな声が聞こえた気がして、彼はふっと目を開ける。
膝に広げたままだった本のページに目をやれば、そこには薄紅色の花びらが一つ。
(桜?)
指先でつまみ上げ、しげしげと眺める彼に、閉め忘れた窓から冬にしてはずいぶんと優しく温かい風が一陣、ふわりと吹きつけた。
風はそのまま、彼の耳元をくすぐり、髪をなぶって、その指先から花びらをさらうと、静かに吹き過ぎて行ったのだった――。
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あとがき
担当マスター:
織人文
ファンレターはマスターページから!
参加いただき、ありがとうございました。
マスターの織人文です。
さて、今回は季節はずれに咲いた桜のお花見ということで、楽しんでいただけたでしょうか。
ジャンル区分には「ホラー」も入っていたものの、全体としてはファンタジー&日常、といった感じになりました。
友人や恋人との仲を深めたい方、気分転換をしたい方、純粋にお花見を楽しみたい方と目的もいろいろで、書いていてこちらも楽しかったです。
それでは、またの機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
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担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月06日
参加申し込みの期限
2016年06月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月13日 11時00分
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