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冬だけど、お花見!
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【3】桜と星と少女記者
冬の花見は楽しみたいが、寒い夜に一人は無理だ――そう考えた
鵙海 甫
は、友人の
千堂 結
を誘って猫鳴館の裏手へとやって来た。
甫は、制服の上にコートとマフラーといった姿で、自宅から持ち出した古いランタンで足元を照らしながら歩いている。
結の方もコートとマフラー姿で、手にはお弁当の入ったバッグと温かいお茶の入った水筒を持っていた。
「レジャーシートとか、用意してくれてるみたいだぜ」
「セルフサービスのお茶とお菓子もあったし、いい感じね」
どこに座ろうかとあたりを見回し、二人は感心して顔を見合わせる。
やがて、人の輪から少し離れたあたりで足を止め、二人は桜を見上げた。
「わああ、桜……綺麗……!!」
結が、思わず声を上げる。
まるでそれに応えるかのように、桜は二人の頭上で小さくざわめき、はらはらと花びらをこぼした。
「こんな時期に見られるなんて……不思議な気分」
しばし声もなく桜を見上げたあと、結は吐息のように呟いた。
そしてようやく、すぐ傍に敷かれたシートの上に腰を下ろす。
甫も隣に腰を下ろして、彼女を見やった。
「さんきゅー、結なら来てくれるって思ってた!」
「私も、冬に桜なんて、ロマンチックでワクワクするって思ってたから、誘ってくれてうれしかったよ」
結も笑って返す。
それから、バッグの中から弁当を取り出した。
「鵙海君。……その、お弁当作って来たんだけど……あと、温かい飲み物。……よ、よかったら、食べてくれるとうれしいな……って」
「え? 弁当? もちろん、食うぜ!」
満面を笑みに輝かせ、甫はさっそく弁当箱のフタを開けた。
中には、おにぎりに唐揚げ、ポテトサラダに卵焼きが彩り良く配置されて並んでいる。
「ワオッ、女子が作ってくれたって感じする!」
「鵙海君の口に合うといいんだけど……」
中身を見ただけで感激している甫に、結は心配げに付け加える。
だが、その心配は杞憂だった。
「じゃ、さっそく、いただくぜ!」
おにぎりを手にしてかぶりついた甫は、「うめぇ! いつものばあちゃんのメシは美味いけど、これは別格だ!」と叫んで、あっという間にそれを食べ終える。続いて彼は、唐揚げに手を伸ばした。
それを見やって、結は安堵の吐息をつく。
ようやく、自分も食べ始めた。
甫は、どれも「うめぇ!」「これも、美味いぞ!」「いくらでも食えるぜ!」などと叫びつつ、弁当を口にして、あっという間に完食してしまった。
「ごちそうさま。本当に、みんな美味かったぜ」
「ありがとう。そう言ってもらえて、よかった」
うれしそうに微笑む結に笑い返して、甫は桜を見上げる。
「すげえ不思議。春までには散っちゃうんだろうな」
なんとなく寂しい気持ちになって、呟いた。だが、ふいに気づく。
「でも、散らない花もあるじゃん」
呟くと、ランタンを消して空を見上げた。
「ほら、星なら一年中、綺麗だろ?」
言って結をふり返り、甫は小さく息を飲む。
星と月の明かりの中、白く浮かび上がった結の顔は、いつもより綺麗に、そしてなまめかしく見えた。
途端、心臓の鼓動が早くなった。心なしか、顔が熱いような気がする。
だが、結はそれに気づくことなく空を見上げ、大きく目を見張った。
「星、綺麗だねぇ……。きらきらしてて、吸い込まれそうになる」
「だ、だろ? そうだ。冬の星座の探し方って、知ってるか?」
胸の高鳴りを飲み込むように、甫は相槌を打って、声を張る。
「ううん。でも、すっごく興味ある。聞きたいな……!!」
結は無邪気に言って、期待に満ちた目を彼に向けた。
そこで彼は冬の星座の探し方を、話し始める。
「最初に、一番明るいベテルギウスを目印に、大三角形を見つけるんだ」
ほら、と彼は星空を指さした。
それから、星について自分が知っている雑学めいたことを、あれこれと話す。
星の数ほど……なんて言葉があるけれど、実際には星座は八十八個しかないことや、オリオン座はさそり座を嫌って入れ替わりに消えて行くことなどなど。
(へえぇ……鵙海君って物知りなんだね……! 星は勉強したことなかったから……聞いてて、すごくわくわくする)
話を聞きながら、結は胸の中で感心する。
だが、甫は彼女の顔を星明りの中で透かし見て、尋ねた。
「うーん、女子ってロマンチックな話の方が好きだったり?」
「そんなことないよ!」
途端に結は、大きくかぶりをふって返す。
「星のこと、もっと知りたいって思ったくらい! 知らないことを知るのは、私にとっては凄く幸せなことだからっ。それに、こうして鵙海君と話していること自体が楽しいから!」
「そ、そうか。だったら、いいんだ……」
思わず力説する結に、鼻の頭を掻きながら、甫は安堵の声を上げた。
女子の喜びそうな、ロマンチックな話題など彼の引き出しにはなかったから、正直彼女の言葉はうれしかった。
「星の話を、もっと聞かせて?」
柔らかく微笑んで言う結に、「おう!」とうなずき、甫は星空を振り仰ぐ。そして再び、星の話を始めた。
道の途中で立ち止まり、桜の遠景を撮影しているのは、
椿 美咲紀
だった。
(この季節に咲いちゃうなんて、随分気の早い桜さんなのですねぇ)
冬に咲いた桜の話を聞いた時、彼女はそんなことを思ったものだ。
とはいえ、花好きの彼女にとって、それはとてもうれしい出来事で、ぜひ花見に行かなくては! と心に決めた。
もちろん、この喜びは寝子高新聞の記事にして、寝子高生たちにも知らせなくては、とも思った。
そんなわけで、今日の彼女は取材が目的だ。むろん、花見も充分に楽しむつもりではあるが。
(とても幻想的に見えますねぇ。いいですねぇ)
写真を撮りつつ、一人胸の奥でほくそ笑む。
ちなみに彼女は、保温ジャーに入れた弁当と、ファミリーパックの詰め合わせお菓子を持参していた。お菓子は、取材させてもらった人たちへのお礼用だ。
撮影が終わると、彼女はさっそく取材を始めた。
まずは主催者の春香に声をかけて話を聞き、続いておかっぱ頭の少女とあやとりしながらのんびり桜を見ている伸幸に話を聞き、許可をもらって写真を撮った。
そのあと彼女がやって来たのが、結と甫のところだった。
「寝子高新聞部の取材なのです。お話、聞かせてもらっていいですか?」
声をかけ、桜を見た感想などを聞いたあと、シートの上に置かれた弁当箱に気づいて美咲紀は尋ねる。
「お弁当持参だったのですね。どんなお弁当でしたか? 美味しかったですか?」
「すっげぇ美味かったぜ! なんせ、彼女の手作りだからな。見た目も、女子の弁当って感じだったしな!」
即座に答える甫に、美咲紀はメモを取りながら結に問うた。
「千堂さんは、料理が得意なんですか?」
「家事は慣れているので、料理も一応……」
「そうなのですか。……美味しい料理を作れるのは、うらやましいのです」
結の答えに言って、美咲紀は二人にお礼のお菓子を渡すと、感謝の言葉を告げてその場を離れる。
さて、次は……とあたりを見回して、彼女は修と夏朝、真央、月の四人がいることに気づいた。
「シュー君たちも、来ていたのです? 綺麗な桜、素敵ですよね」
歩み寄って、笑顔と共に声をかける。
「美咲紀も来てたのか。……もしかして、取材か?」
「はい。こんなうれしいことは、みんなにお知らせしないとなのです!」
修に問われて、美咲紀は大きくうなずいた。
「美咲紀ちゃんも来たのだ? うわーい、美咲紀ちゃん!」
真央が立ち上がって、両手を広げて歓迎する。
「真央ちゃん、こんばんわなのです!」
美咲紀も笑顔でそれへ返した。
「あ……椿さん、こんばんわ」
「こんばんわ」
夏朝が声をかければ、月も美咲紀に挨拶する。
「こんばんわなのです。……あ、にゃんこがいるのですね。にゃんこと桜で、写真撮ってもいいですかぁ?」
二人に挨拶を返したあと、美咲紀はミストに気づいて言った。
「ああ。……ついでに、俺たちの写真も撮ってくれてかまわないぞ」
うなずく修に、「ありがとうなのです」と返して彼女はさっそく、写真を撮り始める。
「よかったら、どうぞ」
写真を撮り終えた美咲紀に、夏朝が桜型クッキーを差し出した。
「ありがとうサマなのです」
受け取って、美咲紀はさっそくそれを口に入れる。
「美味しいのです! お返しにチョコレートをどうぞなのですよ~」
と、お礼用に持って来たお菓子の中から、チョコレートを夏朝に差し出した。
「ありがとう」
礼を言って受け取る夏朝に、「どういたしましてなのです」と返してから、美咲紀は少し考え修に尋ねる。
「お弁当をここで食べてもいいですかにゃ?」
「俺はかまわないが……」
言って、修は他の三人をふり返った。
「真央ちゃんは、大歓迎なのだ」
「僕もかまわないよ。人数は多い方がいいもの」
「私も同感です」
三人それぞれから、そんな答えが返って来た。
「ありがとうなのです」
礼を言って敷物に腰を下ろすと、さっそく保温ジャーのフタを開ける美咲紀だった。
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担当ゲームマスター
織人文
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月06日
参加申し込みの期限
2016年06月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月13日 11時00分
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