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【かるた】わんだふる・ゑきさいてぃんぐ・かるた大会
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両軍の選手が一礼し、札を並べる作業が始まる。
「あっしら3人が揃って、何事も起きないわけがなかろう?」
狂言回しチームの
骨削 瓢
が、不穏なことを呟く。
「競技かるたにおいて、盤外戦術がどの程度有効なのか、興味があります」
エレノア・エインズワース
はそう言いながら、左手の金色の扇をあおいだ。試合中にこの派手な扇を使われたら、視界がちらついて集中力が削がれることだろう。
「競技かるたで一番大切なのは集中力―――なら、先にメンタルを消耗したほうが敗者ってことだよね」
3人のうちで真ん中に座るのが、
日暮 ねむる
だ。取り始める前から、この試合はすでに波乱の予感を漂わせていた。
このチームの陣では、中央になるべく札を密集させてある。下の句の頭文字が同じものは分かりやすいよう、隣り合わせに配置する。
「準備完了、と。さて、ここからが本番だね」
ねむるは内心を覆い隠すように、挑発気味に軽くあくびをした。
対する『ねこのて』チームは、中央に楓、両隣に彰尋と万里という布陣だ。
「要するに、相手より先に自分の札をなくせばいいわけだ。なら、覚えやすい自陣の防御は2人に任せて、俺は攻めの一手だ」
半分は見なくてすむのなら、単純に札を見渡す速度は2倍。スピードも、楓なら腕に覚えがある。
彰尋は、並べるとき知っている札をできる限り自分の近くに移動して配置した。相手に札を渡すときは、なるべく馴染みのないものを選ぶ。そうすれば、自分の担当する自陣の守りに専念できる。
難波津に 咲くやこの花 冬ごもり……
試合開始とともに、狂言回しチームはさっそく揺さぶりをかけてきた。読み上げの間、ねむるは体を前傾させ、目の前の楓に顔を近づけた。そして、口角を上げて微笑んだまま、ひたすら相手の目を見続ける。
(挑発には乗らんぞ……)
(真っ向勝負じゃ多分敵わないだろうからね。それなら、少しづつプレッシャーをかけるまで……)
淡路島 かよふ千鳥の なく声に いく夜寝覚めぬ 須磨の関守
両チームともに、場所を覚えきれていない歌が読まれる。『ねこのて』チームは急いで場の札を探すが―――
ねむるとエレノアが息を合わせ、前に手を突き出した。さらに別の方向に、瓢が手を出す。素早い払いの動作だが、ギリギリ札には触れていない。
「あっ!」
フェイントだと気づいたときには遅く、彰尋は違う陣の札に手を触れていた。
「フェイントなんてずるいわ!」
万里が抗議するが、審判の永田先生は首を振る。
「手を出しながら札を探すこと自体は反則じゃない。グレーだが。……この試合は、注意して見ておく必要がありそうだね」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
三城 俊一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
バトル
定員
1000人
参加キャラクター数
79人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月04日
参加申し込みの期限
2016年06月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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