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秘密にまつわるエトセトラ
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ふたりだけの秘密
「今日はいい天気だねぇ」
鈴原 空
はのんびり間延びした声でつぶやいた。
特に目的もなく、空の爽快さに誘われ外へ出た。気がついたら街の中。家族連れやカップルの笑顔とすれ違う。今日は祝日、誰もが笑って過ごす日だ。
「賑やかで楽しいねぇ」
病気がちな彼としては、体調のいいときに目一杯外出を楽しみたい。今日がまさにその日。1月の柔らかい日差しと寝子島の気風は、空にとってベストなコンディションだった。
「暗くなる前には帰りたいねぇ」
相変わらず、あてもなく行く空。曲がり角を適当に折れながら、道に沿う商店や公園を見て立ち止まったり。深呼吸してみたり、木で休む鳥たちに声をかけたり、すれ違う犬や猫を触ってみたり。
こんな当たり前なことがどれだけ素晴らしいことか。
それに気づけているのは、この街中で空だけかもしれない。多くの人が、今を楽しく生きることに精一杯だから。大切さにまで考えが及ばないだろう。
「……ん?」
思いを馳せているうちに、ふと見知った顔が視界に入った気がした。
「あれぇ?」
あの子、なんか見たことあるなぁ。
すらりと背の高い、制服姿の女性。銀の長い髪が印象的だ。
知り合いにあそこまでスレンダーな異性はいなかったと思うが、どうもあのシルエット、よく見たことがあるようなないような。
「あーそうかぁ」
合点がいった空は、前を早足で行く彼女の背中を追いかけ始めた。
(あの日以来俺はこれに目覚めてしまった)
街を行く
滝原 レオン
は思い出していた。
罰ゲームで女装していたらたまたまコンテストに出る
ことになってしまった、そこまではまだよかったのだが。それをきっかけに「ちょっと、楽しかったかも……♪」と快感を知ってしまったのである。
あの日以来、たまに女装しては街を歩いている。『滝川 怜』として。
すれ違うカップルの男性がレオンに釘付けになっている。それに気づいた彼女が嫉妬の心を燃やす。困り果てる彼氏。そんなやり取りも何度か見てきた。
(俺の女装、結構いけてるんじゃないか)
幸いこれまで、たとえ近所の人や学校の知り合いとすれ違っても、レオンだとばれたことはない。
(この、ばれるかどうかというスリルも、やめられない快感だったりするんだよな)
もはや確信の域にまで行っていた。
自分の女装は完璧。誰にも知られることなく、この密やかな楽しみを満喫できる。
(ふふふ、誰にも絶対に言えない俺の秘密……)
思わず笑いが漏れそうになり、口元を手でおさえかけたとき。
「おーいれおくーん」
後ろから声をかけられ、レオンの表情筋は中途半端な笑顔のまま硬直した。脳もフリーズした。
「何してるのおわっっぷぷ」
レオンの肩に手を置こうとした空は、瞬く間に口を塞がれ、痩せ型小柄を抱えられ、路地裏へと引きずり込まれていた。
「おおおおおま、おま、空」
「うんそうだよぅ、空だよぉ。どうしたのそんなに慌ててぇ」
「なななんで、なんで?」
「うーん何がぁ?」
「なんで、俺だと分かった!?」
「当たり前じゃない、だってれおくんだもの」
違う俺は、いや、私は、『滝川 怜』だ。そんな反論がすぐそこまで出かかったが飲み込んだ。こののほほんとした幼馴染には一切通じない。長年の付き合いでレオンは悟っていた。
毎朝挨拶してくれる隣人でさえ気づかなかったのに。空には一発でばれてしまった。
(俺の正体が分かるのは空だけ……と思いたい)
さっきまでの自信を喪失している。
「ところでれおくん、なんで女の子の恰好なのぉ?」
「わー! 大きい声で言うな!」
表の道をうかがいながら空の口をまたふさぐ。
「いいか、これはお前が原因だ」
「?」
「お前があのとき、あんな罰ゲーム、提案するから、こんなことになってんだろうが!」
空の肩をつかんで揺さぶり、一気にまくしたてる。
(思い出したら、なんか腹立ってきた……)
「ふんふん、なるほどぉ!」
ワンテンポ遅れて、空は幼馴染の言葉を噛み砕いて理解した。
「あの罰ゲームがきっかけでねぇ。でもれおくんれおくん、けっこう乗り気だったじゃない」
揺さぶられながらなので空の声はうねっている。
「う……」
「今日もノリノリで歩いてたよぉ。けっこう様になってるねぇその恰好」
「だ、だろ?」
少し照れながら、全身を空に見せる。
「いやいや、そういうことじゃない!」
空の目の前で指を一本立てるレオン。
「いいか、よく聞け。俺が女装してること、絶対に誰にも言うんじゃねえぞ!」
「ほえ?」
「俺と空だけの秘密だ、いいな!」
「分かったよぉ。誰にも言わないよぉ」
「分かったな!」
そこまで言って空から離れる。荒れた息と身なりを整える。
(はあ、なんかすげー疲れた)
「ふたりだけの秘密かぁ」
ぽやっとした表情を浮かべて空は嬉しげだ。不安で頭が痛くなるレオン。
「もう一度言うが。ぜ・っ・た・い! 誰にも言うなよ!」
「何度も言わなくても分かったよぉ」
「もう俺は行くからな。お前はあっちの路地から出ろ。それと、この恰好のときは、二度と声をかけるなよ」
「はいはい、行ってらっしゃあい」
(悪夢だったぜ)
さっきまで優雅に堂々と街を練り歩いていたレオンの足取りは自然と早くなっている。
(とりあえず一回休める場所で……頭を冷やそう)
予想外の事態に、脳内はオーバーヒート状態だ。
(はあ、絶対に言えない秘密……幼馴染に知られちまうとは。てか、あんなのが幼馴染だなんて)
また頭が痛くなり始める。
「……ふふふ」
空は思わず笑みがこぼれた。
(れおくんったら、自分のことあまりしゃべってくれないんだもんなぁ)
幼馴染の秘密を知ることができてほっこり気分だ。
(これで本当の親友って感じだなぁ)
レオンの幼馴染で良かったと、改めて思う空。再びのんびり歩き始める。
「それにしても今日はいい天気。散歩日和だなぁ」
幼馴染との距離が近づいて、さらにご機嫌になるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
小西 秀昭
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月10日
参加申し込みの期限
2016年06月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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