文房具戦争、勃発！？｜リアクション

文房具戦争、勃発！？

●●●フラッグ奪取！　流星のこずゆき！●●●

　時は遡り、梢と由貴奈は煙幕を利用して戦線を離脱した。
　夏朝にはその間、敵を引き付けるように頼んである。

「敵影なし、視界良好ですよ、壬生先輩」
「そうだねぇ。このまま真っすぐ行こっか、こずえちゃん」

　真央ともすれ違わず、立ち昇る火柱も無視して一直線に駆け抜ける。
　2人はそのままの勢いでフラッグを奪うべく無数の穴の開いた地面を走り、戦闘を展開する。

　駆け抜けているときに梢が渡したスマホを由貴奈は操り、男子生徒と女子生徒に接触させようとする。
　スタンガンのような効果を付与したスマホだったが、三角定規から放たれた銃弾で1つ落とされてしまう。
　コンパスを持った女子生徒は地面に自ら空けた穴に入り、直撃を防ぐ。

　続けてメタルボールペンから銃弾を発生させて攻撃を続ける由貴奈。
　飛び跳ねながら穴という穴にペットボトルを撃ち込み、女子生徒を警戒する梢。
　男子生徒は由貴奈の攻撃に堪らず分度器定規のシールドを展開する。

　梢の進路にちょうど邪魔になったシールドだが、後ろを見て由貴奈に合図をする。
　由貴奈は防御用に展開していたコンパスを梢の目の前へと移動させ、盾部分を上に向ける。
　そして、ぴったりのタイミングでコンパスを踏み台にして分度器シールドを超える。
　去り際に制汗剤の煙幕を張るのも忘れない。

「これで、フラッグゲットぉ！」

　そう叫びながら梢は男子生徒の後ろに在ったキノコのフラッグを手にしたのであった。

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