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雪暮れ湯けむり、冬の宿
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● プルス・ウルトラ!
信彦は、垣根の前にありったけの木桶を積んで階段を作り始めた。なんだかわからないが茂も手伝っている。
女湯の方から戻って来たレンズキャッツのアイに、宝がろっこん<心行遊楽猫語>を使って話しかけた。
「ふむふむ、女湯のほうはそんなことに。猫で良かったのうお主」
宝もかつては健全な少年であり青年であった。
だから、覗きがしたいという男子高校生の気持ちもよくわかる。
宝はそっと信彦に近づくと、小声で猫情報を教えてやった。
「常連さんの話じゃと『ここ』がマークが甘いそうじゃよ」
常連さんとは猫のこと。もちろん猫の話だというのは内緒である。
次に宝はもじもじしているねむるの傍に来て、学生さんは行かないのかね、と話しかけた。
「いや、僕は……」
ねむるは恥ずかしそうにそっぽを向く。その様子にニヤリとして、宝は言った。
「学生さん、浪漫について考えたことはあるかね?」
「浪漫?」
「左様。見えないからこそ浪漫があるのじゃよ。ほれ想像してみ? この垣根の先にはお主の彼女が入っておるのじゃよ?」
「彼女といわれても……」
「空想上の彼女でいいんじゃ。暖簾くぐる前にちらと見たが発育のよいべっぴんさんが多いようだったのう」
もわもわもわ……。
ねむるの脳裏にうなじの綺麗な女の子が現れる。
彼女はこちらに背中を向けて座っていて、いましも振り返らんとしている。もう少しで胸が見えそう……。
「日暮?」
修に不思議そうな顔をされ、ねむるは鼻まで湯船に浸かった。
「べ、べつになんでもないし」
ぶくぶくと、泡と一緒に言い訳をする。気づけば宝の姿はない。
さて、信彦のほかにもう一人、プルス・ウルトラを敢行しようとしていた男子がいた。
七峯 亨
である。
彼にはこんなときにぴったりなろっこんがあった。
その名も<縮身>。頭の中で「縮」と念じることで、自身を小さくできる一寸法師のようなろっこんである。
(温泉ならちょいと助平も醍醐味ってもんだ)
「縮」と念じて1センチメートルにまで縮んでしまえば、この騒ぎの中、ほかの者の目に留まるとこはほとんどない。亨は猫のアイと同じルートで、容易に女湯に忍び込んだ。
女湯はほろ酔い加減の女子たちできゃっきゃと大騒ぎだった。
水しぶきが飛び、大きな胸の女の子たちが互いに胸を揉みあっている。
その中には、亨の想い人である咲もいる。その咲が一番乱れているといってもいい。
(綺麗だ)
亨は思わず色白の咲の身体に見蕩れた。
そのとき。
垣根の向こうから信彦の声がした。
「プルス・ウルトラ! 麗しいレディのみんな、信彦さんだよ!」
木桶の階段に上り、上半身を垣根の上に堂々とのぞかせた信彦が、びしっとカッコイイポーズを取っていた。
女子たちの動きがぴたりと止まった。一瞬、信彦のろっこん<イケメンの特権>が発動した。
「紳士としてレディの美しい姿をこの目に焼き付けねばという使命にかられたのさ。レディたち、このジェンダーの壁をいまこそ取り払うべきだと思わないかい?」
「そういわれると、そうかしら?」
水樹がつぶやく。同じような気に、女子の幾人かがなった。
<イケメンの特権>が、信頼感や安心感をもたらしたせいだ。
「なはは~、なんだ、覗きかよー」
一応バスタオルで胸元を隠している朱蘭がけらけらと笑う。
子夜もたいそう物珍しそうな眼差しで、
「へぇ、あれが覗き、というのだね。一体誰を見ているのだろうね」
などと咲に話しかけ、咲も
「ふふ、それはきっと子夜の美脚よー」
と言って、またイチャイチャしはじめる。
どうやら女子たちが意外に寛容かも、という気配を察して、茂も垣根からそーっと顔を出す。
「ふむ……これは……」
パラダイス。
まさにそういっていい光景が広がっていた。
ソーダ水で酔った挙句に、揉み合う女子たち。酒池肉林とはこのことか。
(あっちが陽動になってるなら)
亨はこの隙をついて駆けると、ぴょんっとノミのように跳び上がり、子夜のタオルをはらりと落とした。
第34代寝子ヶ浜ビーチ☆スターを受賞した肢体が、男子たちの前で露わになる。
「お、おお~~」
信彦と茂がちょっとどよめく。
その瞬間に、信彦のろっこんが解けた。根拠のない信頼感や安心感は遠のき、覗かれているという現実が女子たちの目を覚まさせた。
「きゃあ! さ、最低ですっ!」
冬華の手桶がひゅんっと跳ぶ。
それは油断していた茂の頭を直撃した。
これを機に、あちこちから手桶が飛び始める。
「覗きは駄目だよーえっちぃのはいけませんー悪い子はこうだー」
咲も信彦に手桶を投げる。
「う、うわっ!」
信彦はひるんだものの、寸でのところで手桶を避けた。が、そこに咲がジャンプで飛びかかる。
「元のところに戻りなさーい!」
咲にどーんと押された信彦は、バランスを崩して後ろに仰け反る。が、そのままひっくり返るかと思った信彦は、重力の法則に反してぴょーんと上空に1メートルくらい跳び上がった!
何故ならば!
両の人差し指をピンと伸ばして手を組んだ、某ラグビー選手のルーティーンに似た体勢の
ミッシェル・ナイスゲイ
が、そーっと信彦の背後に忍び寄って、その尻の真下に構えていたからである!
「あらあら、若いわねぇ~。でも、後ろがガラ空きよん♪」
「アッーーーーーーー!!!!」
天高く響く信彦の悲鳴。
それからミッシェルの満足そうな高笑い。
空を舞った信彦は、湯船の中でむっつりを決め込んでいたねむるの傍にざんぶと落ちた。
うつぶせのままいったん湯の底まで沈んだ信彦の身体が、ぷかーっと浮かんでくる。
このままでは溺死する! そう思ったねむるは、慌てて信彦を仰向けにしてやった。
「のぶひこ君、大丈夫?」
信彦はそれこそ間欠泉のようにぴゅーっと湯をひと吹きして言った。
「こ……この世の……天国と地獄を見たよ……」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月14日
参加申し込みの期限
2016年05月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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