カルティック・レボリューション　武装カルタバトル！｜リアクション

カルティック・レボリューション　武装カルタバトル！

　どことも知れぬ荒野の上、御剣刀は札を構えていた。

　――カルタは、タロットと同じく、最古の魔法書に数えられる……。　

　円はバトル開始直後から、札の発動を開始。
　おそらくは彼女にふさわしい、極めつけに強烈で果敢な攻撃が繰り出されるのだろう。
「俺も負けてはいられないな！」
　その手のバトルで、円に譲るつもりはない。
「さあ、その内に込められた魔力を、存分に振るおうぜ！」

　ガアッ！
　刀の札が閃光を放ち、世界の幕が切り開かれる。
　天空の高みから、轟音を挙げて瀑布がなだれ込んでくる。
　落下する滝をさかのぼる一筋の光。それが膨れ上がる！
「龍門の滝を登り切った恋は、龍になると言う……。さあ、俺の前にいでよ、滝を登り切った龍！」

　水柱とともに、白銀の優美な水龍が現れる。
　銀の鱗をくねらせ、細い三日月にシルエットを残し、そして刀の姿は龍の頭上にある。　

「始めようか！」

　うなりを上げて飛び去る龍の傍らに、空を滑空するような八十八旗信彦。
「カルタなら任せてくれたまえよ！」
　不敵な言葉に、刀も頷く。なんだかんだで共闘することのある相手。隙の無い、徹底的に入り組んだ、ある意味素直じゃないトラップの数々は目を見張るものがあった。
「手の早さに関しては、レディ達から定評があるんだ！」
　意味が違う、と方々からの突っ込みにも、懲りる様子はない。
　レディ達か……刀は複雑な顔つきになる。おそらく、相手となるのは……。

「お？　まさか、こんなところに……」
　信彦の目が、すっと窄まる。
　勝負師の目、ではない。レディを追いかけるチャラ男の目だ。
　信彦から、チャラ彦へ。安定の推移だ。