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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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【星幽塔】第二階層 ラッシュ・ザ・ストリーム
歩の凄惨な戦いぶりを視界の端に捉えつつ、庚は敵を見据える。
同じく、虎面の獣人。
あの 拳闘家と、同じ戦いが自分にはできるか？
同じ十字架を背負って戦えるか？
いずれ、彼のような戦いをする日も来るかもしれない。
だが、庚、今は眼前の壁に全力で挑む。
己の戦いを極める。
彼の胸にある秘策。
咆哮を上げる獣人。
とびかかろうとする相手に視線を外さず、庚は星の力を解放。
限界を超え、さらに力を爆発させる。
直視できないほどの光を放つ拳を、そのまま水面にたたきつける！
ゴォウ！
一瞬にして、水面が銀色に輝き、氷の塊ができる。
ひらりと跳躍、その直上、さらに星の力をときはなつ。
びきびきと、プールの表面が凍てつき始める。
水が嫌なら、凍り付かせればいい。
氷結させ、足場を作る。
奇想天外、不可能とも思える作戦だが、庚には確かめる価値があると思った。
人工の水路。対流が存在しない。
空気の流れも地上とは違うだろう。
氷結に要する時間は、地上とは違うはず。
さらに、彼のアイデアを擁護する存在があった。
弾かれた石の破片が、ゴーレムに激突。
あえなく砕け散ったそれらが、風に巻かれるようにふわりと持ち上がる。
まるでヴェールのように、それはゴーレムを蔽う。
次の瞬間、それらは水中に落下。あえなく沈み込んでいく。
ようやくたどり着いた八神たち。
八神のろっこん『分解』。
進化に進化を重ねたそれは、分解したものを操るという能力を得た。
その能力、極めて高度。繊細かつテクニカル。
サイコキネシスのような、石ころの念動。
こまかな破片・細片の操作。
技巧を求められるろっこん。
まさにろっこんの使い手としての思考を要求されるもの。
もれいびとして、さらに高度な戦術が必要になる。
新たな力が、すなわち新たな試練。
今回の瓦礫の紗幕も、そうした修の能力の発露だ。
だが、その目的は敵を害することではない。
水面に落ちた粒は、そのまま氷の核となる。
雪の結晶があれほど緻密なのは、芯があってのことである。
氷結が拡大し、圧倒的に巨大化。
さらに、美咲紀の魔風の力。
敵の攻撃を封じたり、鎌鼬で攻撃するには、いささか脆弱。
だが、突如凍った水の放射熱を宙に逃がすには、最適の技。
修の助言もあって、的確で地味な作業により、氷の拡大はブーストされる。
反応が連鎖。次々にプールが凍てつく。
歩、刀、利平は氷を足場にし、ゴーレムに攻撃。
庚は氷塊に跳躍、目まぐるしい八艘飛びで、氷に影を残し獣人の上空に。
――三十点。
先ほどの、アヴィケンナとかいう少年の声が響く。
――アイデアはいいけど、もう君には星の力は残ってないでしょ。
――星の力なしに、どうやって戦うのさ……。
なるほど……瞑目する庚。確かに自分の消耗は大きい。
強力な星の力は、使えば使うほど減ってしまうものらしい。ゲームのMPのようなものか。
自分に、止めを刺すことはできない。
「ところが俺は、前座でね」
――えっ？
「行け、屋敷野！」
「はいなー！」
くるりと一回転すると、蝶の身から戻った梢、クレイモアを振りかぶる。
月光を背に、大剣を構える少女。
カタパルトから射出されたよう。
完全に不意を突いた。
これが彼らの戦い方。
星の力を刀身にみなぎらせて、ゴーレムが真っ二つに分かたれた。
「参ったっていうのは、嘘だけどな、ってやつですかねー」
つぶやいてあたりを見回す。
思ったより近い距離に紋章の柱。
――よし！
心を決めた梢。ろっこんを解放。自らを蝶化。
その瞬間、刀と利平、それから歩と競り合っていたゴーレムが梢に向かう！
「ちょっと拝借します」
修の鞄からロープを取り出す月、迅速に駆け出す。
そのロープも加工済み、分解した細片を括りつけ、即席のボーラになる。
紋章を狙っていた月。だが、最適の人間がいれば自分は裏方に。
瞬時にロープを張り巡らせる。
梢めがけて跳躍するゴーレム。
その体が急に傾いだ。
張られたロープに引っかかる。
美咲紀の魔風が背中に吹き付け、鎌鼬が背を裂く。
間髪入れず、修のろっこんがを瓦礫のカーテンを展開し、ゴーレムに絡みつく！
そのままサイコガンを連射。
それ自体は力がなくても、利用の仕方で、盾にも矛にもなる。
――砂の盾。もろいと侮ると、痛い目を見るぞ！
ドオン！
氷を砕きながら、バランスを崩し横転。
その隙に刀は跳躍。ゴーレムの頭部をめがける。
上空から、飛龍のごとき一閃。鎧を貫き、相手は一瞬で全身を水に変えた。
背を向けた相手に、歩は追いすがる。
満身の力を籠めた一撃。
蝶からもとにもどった梢が、掌をぱーんと紋章にたたきつけるのと、歩がアッパーを決めるのは同時。
紋章から湧きだす青白い光が、プールを満たした。
思った以上に消耗した。
だが、まだ目指すべき存在は、水路橋の彼方。
同じく、虎面の獣人。
あの 拳闘家と、同じ戦いが自分にはできるか？
同じ十字架を背負って戦えるか？
いずれ、彼のような戦いをする日も来るかもしれない。
だが、庚、今は眼前の壁に全力で挑む。
己の戦いを極める。
彼の胸にある秘策。
咆哮を上げる獣人。
とびかかろうとする相手に視線を外さず、庚は星の力を解放。
限界を超え、さらに力を爆発させる。
直視できないほどの光を放つ拳を、そのまま水面にたたきつける！
ゴォウ！
一瞬にして、水面が銀色に輝き、氷の塊ができる。
ひらりと跳躍、その直上、さらに星の力をときはなつ。
びきびきと、プールの表面が凍てつき始める。
水が嫌なら、凍り付かせればいい。
氷結させ、足場を作る。
奇想天外、不可能とも思える作戦だが、庚には確かめる価値があると思った。
人工の水路。対流が存在しない。
空気の流れも地上とは違うだろう。
氷結に要する時間は、地上とは違うはず。
さらに、彼のアイデアを擁護する存在があった。
弾かれた石の破片が、ゴーレムに激突。
あえなく砕け散ったそれらが、風に巻かれるようにふわりと持ち上がる。
まるでヴェールのように、それはゴーレムを蔽う。
次の瞬間、それらは水中に落下。あえなく沈み込んでいく。
ようやくたどり着いた八神たち。
八神のろっこん『分解』。
進化に進化を重ねたそれは、分解したものを操るという能力を得た。
その能力、極めて高度。繊細かつテクニカル。
サイコキネシスのような、石ころの念動。
こまかな破片・細片の操作。
技巧を求められるろっこん。
まさにろっこんの使い手としての思考を要求されるもの。
もれいびとして、さらに高度な戦術が必要になる。
新たな力が、すなわち新たな試練。
今回の瓦礫の紗幕も、そうした修の能力の発露だ。
だが、その目的は敵を害することではない。
水面に落ちた粒は、そのまま氷の核となる。
雪の結晶があれほど緻密なのは、芯があってのことである。
氷結が拡大し、圧倒的に巨大化。
さらに、美咲紀の魔風の力。
敵の攻撃を封じたり、鎌鼬で攻撃するには、いささか脆弱。
だが、突如凍った水の放射熱を宙に逃がすには、最適の技。
修の助言もあって、的確で地味な作業により、氷の拡大はブーストされる。
反応が連鎖。次々にプールが凍てつく。
歩、刀、利平は氷を足場にし、ゴーレムに攻撃。
庚は氷塊に跳躍、目まぐるしい八艘飛びで、氷に影を残し獣人の上空に。
――三十点。
先ほどの、アヴィケンナとかいう少年の声が響く。
――アイデアはいいけど、もう君には星の力は残ってないでしょ。
――星の力なしに、どうやって戦うのさ……。
なるほど……瞑目する庚。確かに自分の消耗は大きい。
強力な星の力は、使えば使うほど減ってしまうものらしい。ゲームのMPのようなものか。
自分に、止めを刺すことはできない。
「ところが俺は、前座でね」
――えっ？
「行け、屋敷野！」
「はいなー！」
くるりと一回転すると、蝶の身から戻った梢、クレイモアを振りかぶる。
月光を背に、大剣を構える少女。
カタパルトから射出されたよう。
完全に不意を突いた。
これが彼らの戦い方。
星の力を刀身にみなぎらせて、ゴーレムが真っ二つに分かたれた。
「参ったっていうのは、嘘だけどな、ってやつですかねー」
つぶやいてあたりを見回す。
思ったより近い距離に紋章の柱。
――よし！
心を決めた梢。ろっこんを解放。自らを蝶化。
その瞬間、刀と利平、それから歩と競り合っていたゴーレムが梢に向かう！
「ちょっと拝借します」
修の鞄からロープを取り出す月、迅速に駆け出す。
そのロープも加工済み、分解した細片を括りつけ、即席のボーラになる。
紋章を狙っていた月。だが、最適の人間がいれば自分は裏方に。
瞬時にロープを張り巡らせる。
梢めがけて跳躍するゴーレム。
その体が急に傾いだ。
張られたロープに引っかかる。
美咲紀の魔風が背中に吹き付け、鎌鼬が背を裂く。
間髪入れず、修のろっこんがを瓦礫のカーテンを展開し、ゴーレムに絡みつく！
そのままサイコガンを連射。
それ自体は力がなくても、利用の仕方で、盾にも矛にもなる。
――砂の盾。もろいと侮ると、痛い目を見るぞ！
ドオン！
氷を砕きながら、バランスを崩し横転。
その隙に刀は跳躍。ゴーレムの頭部をめがける。
上空から、飛龍のごとき一閃。鎧を貫き、相手は一瞬で全身を水に変えた。
背を向けた相手に、歩は追いすがる。
満身の力を籠めた一撃。
蝶からもとにもどった梢が、掌をぱーんと紋章にたたきつけるのと、歩がアッパーを決めるのは同時。
紋章から湧きだす青白い光が、プールを満たした。
思った以上に消耗した。
だが、まだ目指すべき存在は、水路橋の彼方。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2016年06月28日
- 参加申し込みの期限
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- 2016年07月05日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2016年07月05日 11時00分
