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◆
倉庫の壁面傍。
「よし、これで……!」
八神 修
は、眼前に開いた穴を前に大きく息を吐いた。
突入で騒がしくなっている間に、『分解』で脱出用の穴を壁にあけたのだ。
倉庫の正面扉よりも、人質たちの居た柱の位置には近い。
すぐさま、インカムを通じて仲間たちに連絡を取る。
「皆、脱出路を開いた! 場所は――」
修の開いた脱出路の情報は、迅速に脱出組へと共有された。
◆
「えーっと、今聞いた場所だと……オッケー、ルートはバッチリよ」
エヴァ・ブランシェ
は、自身や華菜子、碧南の記憶に天懸の侵入ルートの情報を組み合わせて素早く脱出ルートを組み立てる。
これなら、今しがた修から流れてきた脱出路の方が近いはずだ。そちらを遠慮無く使わせてもらおう。
「皆、こっちよ!」
ダンボールの迷路に身を潜め、先頭に立って進む。
途中、曲がり角に差し掛かったところで立ち止まるエヴァ。曲がり角の方をちらちらと気にしつつ、
「畑中さん、番号教えてくれない?」
「番号? スマホのアル?」
きょとんとする華菜子に、「そ」と小さく頷いて。
「テレビ電話っていう便利なアプリがあってねー」
それ自体は何の変哲もない、本当に単なるテレビ電話のアプリ。
しかし通話状態のスマホを片方、カメラだけ曲がり角から差し出せば――もう片方のスマホから、顔を出さずに角の先を探ることができる。
ライトをつけなくてもカメラ側である程度明度補正してくれるし、暗い倉庫の中での隠密行動には最適とすら言っていい。
「それは名案アル!」
ということですぐさま手筈を整えると、エヴァは自分のスマホのカメラを曲がり角の向こうへと差し出した。
いつでもろっこんは使えるように、扇子は胸元に構えつつ。
……ひとまず、この角は大丈夫。
「ここは平気ね、急ぎましょ!」
油断なく周囲も警戒を続けながら、エヴァは先頭に立って進んでいく。
そうして、何度目かの曲がり角にスマホのカメラを向けた時。華菜子が後ろで声をあげた。
「エヴァちゃん! 誰か居るアル!」
「ここまで来たら、あとはもう突き進むだけよ!」
居る、とわかっているのなら。見えてさえ、いるのなら。
エヴァは積まれたダンボールの空隙から、その先に立つ人影を睨みつけた。
その影は捕まっている際に少しだけ見た覚えのある、寡黙な印象の大柄な男――犯人グループの、リーダーだった。
だからと言って、やることは変わらない。
『タービュランス』――軍師の号令が如く、扇子を振るう。
リーダーの周囲に積み上がっていたダンボールが、ベクトル操作で押し出されるようにして吹っ飛び崩れ落ちる。
拳を打ち合わせるポーズを最後に、雪崩に呑まれたようにリーダーの姿は見えなくなった。
「今のうちに――」
行こう、と続く言葉を口にする間はなかった。
爆発じみた勢いで、崩れたダンボールの山が内側から吹き飛ばされたからだ。
「……」
ゆったりとした動作で、ダンボールをかきわけて歩み出る人影。それは紛れも無く、先ほどのリーダーのもの。
ずん、と。
ダンボールの山を震わせる足音が、一歩響いた。
ゆっくりと、しかし威圧感を伴う足取りで脱出組に近づくリーダー。
しかし、
「あーら、嫌な気配がすると思ったらドンピシャじゃない」
その行く手を阻むように、一つの影が別のダンボールの山から降り立った。
それは筋骨隆々たるオカマ――ではなく、
尾鎌 蛇那伊
であった。
夜風に吹かれながらのランニング中、たまたま嫌な気配を感じてやってきた次第。
タイミング的には遅れたような、むしろ逆にバッチリのような――ともかく。
呼吸を整え研ぎ澄ました心身、その全てをリーダーと脱出組の間の壁とする蛇那伊。
「こいつの相手はアタシがするわ。君達は行きなさいな」
振り向かず告げる彼に、エヴァが言葉を返す。
「ありがとう。――気をつけて」
「こっちから迂回して行けるかも」
碧南が見つけた別経路に向かって進んでいく脱出組。
その気配が去っていくのを感じながら、蛇那伊は油断なくリーダーと相対する。
自分からはしかけず、研ぎ澄ました五感を以ってリーダーの細かな動きを観察する。
(――来る)
重心がゆらぎ、空気が微かに唸る。
次の瞬間、弾丸のようなストレートが蛇那伊の上着の袖を掠めた。引き千切るような勢いだが、当たらなければ意味は無い。
回避ざまに踏み込む蛇那伊。
無防備に晒された正中線、そのど真ん中を拳が撃ちぬく――。
まるで、鉄の壁を殴りつけたような手応えだった。
殴ったはずのこちらの腕が痺れる感覚に、蛇那伊は瞠目する。
そしてそれは、リーダーが反撃するには十分すぎる時間だった。
ストレートが、蛇那伊の顔面を捉える。
ギリギリのところで飛び退り、直撃を免れる。――しかし、鼻先を掠めた一撃は蛇那伊の身体をなお揺らがせてあまりあるほど。
リーダーはすかさず追撃の蹴りを、
「させるかぁ!」
ザ・ストレイト――轟が、ダンボールの山をぶち破って飛び出した。
勢いのままに蹴りを放ち、リーダーの足の軌道をそらす。やはり硬質な手応えに、スーツの奥で訝しむ轟。
恐らくはろっこんだろうが――これは。
崩れたダンボールを踏み台に跳んだ轟の足元を、唸りとともにリーダーの裏拳が掠める。
そのまま牽制するように、撹乱するように周囲を「跳び」まわりながら、轟はリーダーに問うた。
「お前ら、なんで島中でボヤ騒ぎなんか起こしたんだ!」
「……むしゃくしゃしてただけだ。何もかもにいらついて、燃やして壊してやりたくなった。――それだけさ」
リーダーのアッパーカットを、大きく飛び退って轟は回避。
着地と同時に、スーツが音を立てるほどに強く拳を握りしめる。
理由はどうあれ、火を点けるなど許されることではない。ましてや、
「いらついたなんて理由なら、なおさらだッ!
その力はお前らのモンじゃねえ! いつかは返さなきゃならない大切な借り物だ!
そいつを誰かを悲しませるために利用するなんて許される事じゃねえ!」
「全くよ、力っていうのはそんなことのために振るうもんじゃないわ」
怒りも露わに構える轟。その隣で、蛇那伊もまた構えを取る。
そして――こつ、と。リーダーの背後から、足音。
冴え冴えとした怒りの炎を燃やす、
如月 庚
の姿がそこにはあった。
刑を告げるが如く、突きつけるように彼は言う。
「テメェらのイラつきなんか知らん。――俺達の領域に手を出した時点で慈悲の心は全くねぇ。精々後悔しろ」
三対一の状況。
しかしリーダーは、表情一つ崩さない。
自身のろっこんを信用しているのか、それとも単にそういう性質なのか。
拳を打ち鳴らし、三人を待ち構える。
「来ないなら、こっちから行くぞ」
庚が踏み込む。それに続いて、しかしろっこんの強化により庚よりも速く轟が距離を積める。
鋭角的な軌道で走り回り、拳の乱打を浴びせかける。
轟の打撃の間を縫い、更に庚の拳が繰り出される。
リーダーは大した防御姿勢も取らず、しかしまるでこたえた様子も見せない。
強化のない素手ならともかく、進化した『戦衣着装』の力を受けた轟の拳すらも通じない。
二人の乱打を物ともせず、上半身を風車のように回して裏拳。
飛び退って回避する轟。
庚も身をかわすが、しかし拳はわずかに腹を掠めた。
フルスイングの金槌を引っ掛けられたような、重く鈍い痛みが脇腹を走る。
振りぬかれた裏拳が、返すフックとなって襲い来る。
そこへ、両腕をクロスさせた蛇那伊が突き飛ばすように割って入る。
一撃を真正面から受け止め――、しかし大きくふっとばされた。
追撃が来る、と三人の誰もが予感する。
だが、リーダーは動かなかった。
低く腰を落とし、ずんと重い一歩を踏み出すだけで。
――違う、と庚は直感する。
硬質な手応え、拳と歩みの「重さ」――こいつの、ろっこんは。
「……硬質化と、それに比例しての自重の増加だな?」
ろっこんで強化された拳を受けてなお耐えぬく、鋼鉄のような硬さ。それと引き換えに、彼の身体はやはり鋼鉄のように重くなっているのだ。
だから頑丈で、一撃は重い。状況によっては、その重量によって吹き飛ぶのを防ぐこともできるかもしれない。
けれどもその重さの故に、彼は離れた敵を追撃することができない。
そして、敵の攻撃を避けることができない。
「そういうこと、ね!」
がばり、と全身のバネを駆使して跳ね起きる蛇那伊。
舐めるような低姿勢で地を蹴り、一気にリーダーに肉薄する。
リーダーはやはり動かない、動けない。
ならば、と蛇那伊を叩き伏せるように足を振り上げ、
「隙だらけだぜ!」
轟が倉庫の床を踏み抜かんばかりに踏みしめ、駆けた。
速度を乗せた右ストレートを、リーダーの脚にぶち当てる。
体勢がわずかに揺らいだその刹那に、蛇那伊が丸太ののような腕でがっちりとリーダーの腰をホールド。
「――今よ!」
「鋼鉄の身体と、岩を砕く拳。勝つのはどっちだろうな」
傷跡をなぞり、庚は『青にして蒼穹』を起動。
青く輝く神魂のエネルギーを乗せた拳を、進化能力で強化された脚力――そこから繰り出される速度を乗せて叩き込む。
およそ人が人を殴ったとは思えない、硬質で破壊的な打撃音が倉庫に響いた。
数拍の静けさと共に、疾駆によって巻き上がった埃が舞い落ちる。
リーダーの身体もまた、埃のように崩れ落ちるのだった。
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3人まで
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推理・サスペンス
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月05日
参加申し込みの期限
2016年04月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月12日 11時00分
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