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R&R Agency:File02:コピーする女
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● 篠田アツヒロの保護と調査・2
夜海霧 楓
は、ホテルのロビーで新聞を読むふりをしながらフロントに来る人間をチェックしていた。耳にはイヤホンマイク。グループ通話の会話は逐一拾っている。
(はじめは複雑怪奇だと思ったが、ただの偽装殺人の可能性もあるのか……?)
篠田が殺人犯の可能性を考え、契約中だから守るが早まったなー、などと思う。
(刑事が来るまで待ってればよかったぜ……ん?)
ロビーに、夜の雰囲気を纏った男が入って来た。
年の頃は三十過ぎだろうか。眼光が鋭く、身体も鍛えているようだ。短めの黒髪、青い瞳、黒のコートに黒のスラックス。スチール製のクーラーボックスを所持している。
男は人探し顔でロビーの中を一瞥したのち、フロントの女性に、ある部屋番号を告げていた。
(……篠田を匿ってる部屋じゃねえか)
楓は『男が来た』とグループ通話に一報入れると、ソファを立ち、その男の背後に立った。
「悪いんだけど、あんたは?」
「
藤堂 静
。バーテンダー。シーサイドタウンで『Holländer』ってバーをやってる。リンコという女性に頼まれて来た。俺の酒が必要とされていると聞いてな」
「確認する」
楓が仲間に連絡すると、すぐに静の携帯が鳴った。静はそれに出て二言三言交わしたのち、楓に向かって差し出す。電話の向こうからリンコの声がした。
『本人よ。通して』
「了解」
電話を切った静に、楓は軽く頭を下げる。
「失礼。悪く思わないでくれ。こちらも仕事だったもので」
「構わない、事情は聞いている。……よろしく」
静は楓と握手をする。
「部屋までは俺がエスコートするよ」と楓が言った。
「二人以上で行動することになってるんだ。犯人が誰に化けるかわからないからな」
◇
「……うぅ……いい……そこ、そこ……」
アツヒロを匿っている階につくと、廊下に男の喘ぎ声が漏れていた。
楓が部屋をノックする。念入りな確認ののち、ドアを開けたのは刀だった。
「じゃ、ここで」
静が部屋に入るのを見届けると、楓は持ち場に戻って行った。
静は持って来たクーラーボックスを置くと、部屋を見渡す。
ドアの前に無言で立つ刀。窓際の椅子に腰掛けているのはカヤ。喘ぎ声はベッドからする。
静が見たのは、アツヒロの背中に馬乗りになって身を揺する蛇那伊だった。
「あん……ここも凝ってるわ。すごい、カチカチ」
「う、うお……すげえなあんた。超気持ちい……いた、いたた」
「はいちょっとがまんね。胃が痛んでいるみたいね、ふふふ。色々と精神的な疲れが溜まってるだろうし、じっくり時間を掛けて丹念に丹念に全身を揉み解してあげるわ。――拒否権? そんなのないわよ?」
ごり、ごりり。体重をかけ、全身を使いつつも、繊細な指使いによるマッサージ。マッサージを極めるためには人体を知らなければ、と歴史の深い中国拳法の修行も怠らない蛇那伊がその特技を振るう。
アツヒロは、ぎゃー、とか、わーとか悲鳴を上げるも、さすがに疲れがたまっていたのか、悪い気はしていないらしい。だんだん表情が和らいできた。
「はー……すっげー楽になった。あんた、店開けば? 行列できるぜ」
「あら、そう言ってもらえるとやりがいがあるわ」
その間、静は無言で荷物を開き、店から持って来た自前の道具をテーブルにひとつづつ並べていた。
シェイカー、マドラー、カクテルグラスにくびれた銀のメジャーカップ。
酒もジンやウォッカ、ラムなどそれなりの種類を持ち込んでいる。
マッサージを終えてはじめてアツヒロは静の存在に気づき、喜色を含んだ驚きの声を上げた。
「お、酒じゃん! 気が利くぅ。あんたは?」
「出張バーテンダーだ。リンコに頼まれた」
「へえ、あのお姉さんもやっと分かってきたじゃん」
「リクエストは?」
アツヒロは並べられた瓶を見つめ、ウオッカベースでオススメを、と言った。
「では、定番のモスコミュールを」
氷を砕くとライムを絞って、ウオッカとジンジャーエールを順に注いでかき混ぜる。
「こっちのお姉さんにも何か作ってあげてよ」
アツヒロはカヤのことを、自分と同じか年上の女性だと思っているらしい。
静は、カヤにはオレンジをベースにしたノンアルコールのカクテルを作った。
「乾杯」
グラスの鳴る音。
カヤは、化粧や胸パットが功を奏していることに安堵しつつも、本来の人格である夏朝はこういうのは嫌いだろうなと思って内心詫びる。
(悪いけど我慢してね)
控えめに口をつける。美味しい。いつか夏朝にも飲ませてあげたい。そう思うくらい美味しい。
一方のアツヒロは、うっぷんを晴らすかのように一気にグラスを煽った。
「美味いじゃん」
「恐れ入ります」
静は恭しく頭を下げる。
ところで、静もまたもれいびである。その名も<Golden Fizz>――静が作ったカクテルは、飲んだ者の心を癒す。アツヒロは良く吼えるが、それは檻に入れられた仔犬の様に怯えているからだ。彼の心を解きほぐし、落ち着かせる。それが己が呼ばれた訳だろう、と静は考える。
静はそれをまず、見た目だけでやってのけた。
見るからに大人で無口な男性。アツヒロが過ごしてきた世界と同じ、夜の気配。
マッサージをしてもらって身体がほぐれたせいもあるだろう、アツヒロの警戒は明らかに緩んでいる。
カヤもまた流し目の演技をして、物腰やわらかくアツヒロに話しかける。それは責め立てるようなものではなく、むしろ彼が不快にならないよう細心の注意を払っているのが傍からもわかるようなものだ。
「アツヒロさんて高校時代もモテたでしょ?」
「まあそこそこ」
「トモミさんとはその頃からの付き合い?」
「いや、トモミが関内のクラブで働きはじめてからだな。俺そこでバイトしてたんだけど、トモミに手ぇ出したんで店クビになってさ。そのあと俺がトモミんちに転がり込んだっていうか?」
自分のことなのにまるで他人事のように語尾を上げて疑問形で話すアツヒロ。
カヤはかすかな苛立ちを覚えつつも、努めて穏やかに尋ねる。
「ナナコさんとは?」
「あー、ナナコはトモミのダチでさ。トモミと付き合い始めてから一緒に遊ぶようになったかな。……ふたりとも、あんなことになっちまってよ」
いままで吼えるばかりだったアツヒロがはじめて、語尾を震わせる。
静は無言で二杯目のカクテルを作りはじめた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月24日
参加申し込みの期限
2016年03月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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