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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
R&R Agency：File02：コピーする女
● エピローグ
その夜。
エージェントと協力者たちが報告のためにＲ＆Ｒの事務所に集まっていると、中刑事が横浜は猫陽軒のシュウマイを引っ提げて現れた。
「楠真奈の自宅から、ネット配信に使用していたと思われるパソコンが押収されました。また、関内のトモミの部屋に落ちていた黒髪、これも楠真奈のものとわかりました。素顔でトモミの部屋を訪れたこともあったんですな。これから被害者とのつながりなどを改めて洗い直していくことになると思いますが、お蔭様でひとまず一件落着です。みなさんには大変お世話になりました」
胡麻塩頭の中年刑事は後ろ頭を掻くと深く一礼する。
「ブリジットさんに聞かれましてね。横浜のシュウマイといえば猫陽軒。どうぞ遠慮なく食ってください」
それでそこから、打ち上げをかねたシュウマイパーティへとなだれ込んだ。
一服している隙に自分の姿を利用されたリンコは、シュウマイを頬張りながら首を傾げる。
「それにしてもいつの間にあたしの髪の毛を手に入れたのかしら」
すると楓が膝を打った。
「そういえば俺、あの日、ここで白いスクーターを見た。エレベータを清掃してたのは真奈だったんだ」
なるほど、と修が推理する。
「真奈はアツヒロの後を付けてチャンスを狙っていた。ところが、Ｒ＆Ｒに匿われたので手が出しづらくなった。真奈は清掃員のふりをしてエレベータで関係者の髪を採取した。もともと清掃の仕事をしていた真奈だ、不自然には見えなかった……というわけか」
梨香は、やられたわねリンコ、と微笑んで、それから華菜子に声を掛けた。
「偶然同じ『華菜子』だったせいで、あなたも災難だったわね」
「災難なんて、そんなことないある。新しいお友だちも出来たアルし」
華菜子は衿花に向日葵みたいな笑みを向ける。衿花は眼鏡の奥で深い海色の瞳をゆっくり瞬かせて華菜子を見返した。新しいお友だち、そう言われて嬉しくも面食らったらしい。
「それに、」と華菜子は梨香に言った。
「面白そうな人たちとも知り合いになれたアル。私、運動能力は５段階評価の２くらいアルが、エージェント契約させてもらえないアルか？」
「ええ、もちろん」
梨香と華菜子は握手をする。
今夜またひとり、仲間が増えたようだ。
◇
やがて、打ち上げは解散となった。
ビルを出た刀は肩を竦める。
見上げれば白いものがちらちらと降りはじめている。
「う、寒っ。……なあ、桜庭、弘明寺。報酬も出たし、このあと猫島軒にラーメン食べに行かないか？」
円と能美子が頷くと、刀は肩ごしに振り返り、他の仲間たちにも声を掛ける。
「リサや夜海霧達も行くか？」
すると華菜子が張り切って言った。
「みーんな来るといいアル！ いっぱいサービスするアルよ！」
こうして仕事を終えた彼らは、旧市街の方へ歩いてゆく。
雪は静かに振り続ける。
明日はきっと、真っ白な朝になるだろう――。
＜了＞
その夜。
エージェントと協力者たちが報告のためにＲ＆Ｒの事務所に集まっていると、中刑事が横浜は猫陽軒のシュウマイを引っ提げて現れた。
「楠真奈の自宅から、ネット配信に使用していたと思われるパソコンが押収されました。また、関内のトモミの部屋に落ちていた黒髪、これも楠真奈のものとわかりました。素顔でトモミの部屋を訪れたこともあったんですな。これから被害者とのつながりなどを改めて洗い直していくことになると思いますが、お蔭様でひとまず一件落着です。みなさんには大変お世話になりました」
胡麻塩頭の中年刑事は後ろ頭を掻くと深く一礼する。
「ブリジットさんに聞かれましてね。横浜のシュウマイといえば猫陽軒。どうぞ遠慮なく食ってください」
それでそこから、打ち上げをかねたシュウマイパーティへとなだれ込んだ。
一服している隙に自分の姿を利用されたリンコは、シュウマイを頬張りながら首を傾げる。
「それにしてもいつの間にあたしの髪の毛を手に入れたのかしら」
すると楓が膝を打った。
「そういえば俺、あの日、ここで白いスクーターを見た。エレベータを清掃してたのは真奈だったんだ」
なるほど、と修が推理する。
「真奈はアツヒロの後を付けてチャンスを狙っていた。ところが、Ｒ＆Ｒに匿われたので手が出しづらくなった。真奈は清掃員のふりをしてエレベータで関係者の髪を採取した。もともと清掃の仕事をしていた真奈だ、不自然には見えなかった……というわけか」
梨香は、やられたわねリンコ、と微笑んで、それから華菜子に声を掛けた。
「偶然同じ『華菜子』だったせいで、あなたも災難だったわね」
「災難なんて、そんなことないある。新しいお友だちも出来たアルし」
華菜子は衿花に向日葵みたいな笑みを向ける。衿花は眼鏡の奥で深い海色の瞳をゆっくり瞬かせて華菜子を見返した。新しいお友だち、そう言われて嬉しくも面食らったらしい。
「それに、」と華菜子は梨香に言った。
「面白そうな人たちとも知り合いになれたアル。私、運動能力は５段階評価の２くらいアルが、エージェント契約させてもらえないアルか？」
「ええ、もちろん」
梨香と華菜子は握手をする。
今夜またひとり、仲間が増えたようだ。
◇
やがて、打ち上げは解散となった。
ビルを出た刀は肩を竦める。
見上げれば白いものがちらちらと降りはじめている。
「う、寒っ。……なあ、桜庭、弘明寺。報酬も出たし、このあと猫島軒にラーメン食べに行かないか？」
円と能美子が頷くと、刀は肩ごしに振り返り、他の仲間たちにも声を掛ける。
「リサや夜海霧達も行くか？」
すると華菜子が張り切って言った。
「みーんな来るといいアル！ いっぱいサービスするアルよ！」
こうして仕事を終えた彼らは、旧市街の方へ歩いてゆく。
雪は静かに振り続ける。
明日はきっと、真っ白な朝になるだろう――。
あとがき
担当マスター：
笈地 行
ファンレターはマスターページから！
ご参加ありがとうございます。笈地です。
今回は一般の人から見たらオカルト？ 寝子島の人から見たら解決可能？ という感じの事件で、
みなさんのアクションが素晴らしくて、『華菜子』もなかなかに攻めあぐねました。
どう転んでも後味悪いかなあとも思っていましたが、
アツヒロの心をほぐした点、謝罪を引き出した点はほんとに『◎』だったと思います！
そういえば、『さんまカフェ』トピックの方で
ＰＣさんが持っているのが携帯かスマホか、みたいな話がありましたね。
じつは私、人生の中で携帯を持ったことがない変わり者なのでそのへんの感覚がよくわからず、
今回は、携帯もスマホもいっしょくたに『携帯』と書いちゃいました。
スマホもいちおう携帯するものだし、記述上『携帯』でもＯＫ？ 違うのかな？
イメージするときは適時スマホっぽいものとか想像していただければ～～～（汗汗
さて、以下前回と同じですが、
今回新たにＲ＆Ｒエージェンシーのエージェントとして行動していただいた皆様は、
エージェントリストに登録され、事件の折には声が掛かると思ってください。
（依頼を受けるかどうかはあなた次第です）
Ｒ＆Ｒでは事件の内容によって、都度、向いているエージェントを募るので、
今回ご参加いただかなかったＰＣさんも今後機会がありましたら、ぜひ♪
それではまたの御縁の折には、よろしくお願いいたします！
今回は一般の人から見たらオカルト？ 寝子島の人から見たら解決可能？ という感じの事件で、
みなさんのアクションが素晴らしくて、『華菜子』もなかなかに攻めあぐねました。
どう転んでも後味悪いかなあとも思っていましたが、
アツヒロの心をほぐした点、謝罪を引き出した点はほんとに『◎』だったと思います！
そういえば、『さんまカフェ』トピックの方で
ＰＣさんが持っているのが携帯かスマホか、みたいな話がありましたね。
じつは私、人生の中で携帯を持ったことがない変わり者なのでそのへんの感覚がよくわからず、
今回は、携帯もスマホもいっしょくたに『携帯』と書いちゃいました。
スマホもいちおう携帯するものだし、記述上『携帯』でもＯＫ？ 違うのかな？
イメージするときは適時スマホっぽいものとか想像していただければ～～～（汗汗
さて、以下前回と同じですが、
今回新たにＲ＆Ｒエージェンシーのエージェントとして行動していただいた皆様は、
エージェントリストに登録され、事件の折には声が掛かると思ってください。
（依頼を受けるかどうかはあなた次第です）
Ｒ＆Ｒでは事件の内容によって、都度、向いているエージェントを募るので、
今回ご参加いただかなかったＰＣさんも今後機会がありましたら、ぜひ♪
それではまたの御縁の折には、よろしくお願いいたします！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2016年03月24日
- 参加申し込みの期限
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- 2016年03月31日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2016年03月31日 11時00分
