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豚は出荷よー!
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●
旧市街有数のゲーム屋。
その一つに、豚たちの一個小隊は来ていた。
「ぶっひっひ、臭う! 臭うの! 低予算で作られたバグだらけのクソゲーのくっせえ臭いがぷんぷんしやがるの!」
「課金前提のゲームはクソ!」「バグが多いゲームもクソ!」「ソロプレイを考えてないゲームもクソ!」「自分の好みと違ってるゲームはクソ!」「思ってたより面白くないゲームはクソ!」
「全部全部、クソゲー!」
あまりにも傲慢。あまりにも理不尽。そしてあまりにも自分本位に過ぎる歪んだ価値観であった。
「うわぁあああん! こんなのクリアできないよー!」
ふと、ゲーム屋の中から幼女らしき甲高い声が聞こえてきた。豚たちはそれを聞き取り、顔を見合わせる。
「むぅ、あれなるはクソゲーに苦しむ穢れ無き幼女の悲鳴なの!」「今こそ我々が救い出してやらねばならぬの!」「あわよくば幼女と仲良くなりたいの!」
「よし行くの!」
そういうことになった。
さて、豚たちがゲーム屋の中に進んで行くと、隅っこのベンチでゲームをしている幼女が一人と少女が二人いた。
「いっくら倒しても敵が減らない! こんなのムリムリ絶対クリアできないって!」
騒ぐ幼女――
桜塚 絵理奈
は携帯ゲーム機を振り上げる。彼女がやっているちょっとレトロなゲームはいわゆるアクションゲーム。特定条件下での敵の無限湧きなどギミックが色々と仕込まれたのは良いのだが、そのギミックの解除条件の提示がロクにされておらず、ネットでは「攻略wikiを見ないと攻略不可能」とまで言われた、あまりにも不親切なゲームだった。
「な、なんたる……なんたるクソゲー!」わなわなと豚の一匹が怒りで打ち震える。「即座に、即刻破壊するの!」
「待って~! そもそも、クソゲーを実際に見た事ある豚さんはどれだけいるの?」
おお、と気炎を上げて幼女のゲーム機を取り上げようとする豚たち。そこへ
回田 はつな
が待ったをかける。豚面を見合わせ、彼らはふるふると首を横に振った。
「そもそも我々はついこの間まで家畜だったの」「家畜はゲームできないの」
「異議あり~! そんなんじゃクソゲーを叩けないよ! 私が今、ここでクソゲーを見せてあげる!」
はつなはそう言うと、鞄からつい先程自費購入してきたゲーム機を取り出す。格ゲー、であった。
「ゲームセンター寝子じ・MAX!マンボ・ON!」
ゲームの音声と共に、一人用モードが開始され、キャラクターセレクト画面に遷移する。
そこに映し出されていたのは、人間――だけではなかった。山羊、鉛筆、段ボール箱、なんかよくわからん機械――とにかくありとあらゆる有機物と無機物がプレイアブルキャラクターとして登場していた。
「よ~し、いっくよ~!」
人前でゲームを見せるなんていうことは、もちろんはつなにとって初体験だ。それが豚であれば尚更。自分にも聞こえてくるほど大きな心臓の音を無視し、緊張で強張った表情を無理矢理に笑顔にしてストーリーモードを進める。
さて、格ゲーはあくまで対戦の面白さが主な魅力であることは言うまでもない。ゆえにこの有機物無機物の入り乱れたカオスな世界観はまだ許容する者もいるだろう。しかし――。
「うひ~、何この当たり判定! その技演出でこの広範囲は無茶苦茶だよ~……」
デタラメな技演出と異常な広範囲・高火力な技。崩壊したバランス。
「やっと倒せた~! って、あ、あれっ? 画面外に飛んでっちゃった!? うひ~、降りて来てよぉ~……」
そして、随所のバグ。役満と言って差し支えないほどのクソゲーであった。
「えっと……。クソゲー、って、こんな感じ、だよ~……」
乾いた笑いを浮かべながら真っ白に燃え尽きてしまったはつな。それを見た豚たちは顔を見合わせる。
「同志……!」「クソゲーに苦しめられた貴殿はもはや我らが同志なの……!」「貴殿の活躍は永遠に我らの間で語り継がれるであろう!」「弔い合戦なの!」「このクソゲーを破壊するの!」
「ぶ、豚さん……。ら、らんぼうしないでぇ……。えと、ほら、あたしのゲーム、させてあげるから……」
口に指を咥え、上目遣いに自分のゲーム機を差し出す絵理奈。
「弔い合戦は後なの」「こちらのゲームも毒味をするの」「幼女とねんごろになりたいの」
「……」
普段なら「ばっきゃろー! 幼女じゃないもん! 大人だもん!」と怒鳴っているところだが、実年齢25歳にもなる絵理奈はぐっと我慢する。彼女は人語を話す豚と友だちになるのが目的だからだ。
彼女が豚たちに渡したのは、国家戦略ゲームだ。ゲーム内でいかに自分の国を繁栄させてスコアを稼ぎ出すかで勝敗が決まる。
「んっとね、小さな国で始めると、強い国に踏み潰されちゃうこともあるけど、そこをいかに凌ぐかってバランスがすごくいいのよ」
絵理奈の解説にほうほうと耳を傾けつつ、豚たちは驚くほど器用に蹄を使ってゲームを進める。
「おい、ちょっと楽しそうだから我々にも代わるべきなの」「あ、あと1ターンだけなの! あと1ターンだけ!」「そう言って君はさっきも代わらなかったの!」
ぎゃあぎゃあぶひぃぶひぃと豚たちは言い合いを始める。そう、絵理奈の与えたゲームは中毒患者を次々に作り出す時間泥棒の異名を誇った良ゲーであったのだ。
すっかりのめり込んでしまった豚たち。しかしその輪に入れずにあぶれてしまった豚もいる。彼らに声をかけたのは
仙藤 紫
だった。
「あなたたちもこれ、やる?」
彼女は試しにとRPG「トンテキ王子東征伝!」を差し出してみると、暇を持て余していた豚たちは――この時点で彼らは自分たちの目的を既に忘れていた。所詮は豚である――この申し出に喜んで応じた。
「……ちょっとロード長くないの?」「ま、まあ初回起動? だからしかたないかもしれないの。それまでの間に説明書でも読んでるの」
そう言って豚たちは付属品の紙の説明書を読み始める。ゆるキャラな豚の王子様が魔王ニ・クーヤを討伐するというストーリー、らしい。
「肉屋はあなたたちも苦手だろうから、ぴったりなシナリオかなって」とは紫の言葉。豚たちもそのゆるキャラ王子にすっかり感情移入したようだ。
――結論から言ってしまおう。このゲームはクソであった。
「ロード時間長すぎてクッソダルいの……」「ストーリー進行上に必要なミニゲームのデバッグぐらいもうちょっと頑張って欲しいの、多すぎなの……」「カンストするとレベル0に逆戻りって、昭和時代かよ……」「つーかそもそもこの王子、ゲーム内とパケ絵とじゃギャップありすぎなの、全然ゆるくないの……」
だよねー、と紫は胸中で頷く。妹がイラストが可愛いからとパッケージの絵に釣られて買って来たのは良いが、すぐに後悔していたのを彼女は思い出した。
ストーリーも矛盾だらけで支離滅裂。中ボスが強くラスボスが弱いという崩壊した戦闘バランス。そして極めつけは公式攻略本の情報が嘘八百や既存の情報ばかりが並べ立てられまったく役に立たない。当時は製作陣揃って精神病を患っていたのではないか、とまで言われたほど酷評された。
「もうガマンできないの!」
ブチィ、と切れたのはゲームの電源か、それとも豚たちの堪忍袋の緒か。カセットを排出すると紫に投げつけた。リノリウム張りの床にカセットが落ちる。
「このクソゲーをやらせた女を引っ捕らえるの!」
宣戦布告の言葉と共に、2匹の豚が紫へと襲い掛かる。
「やっぱりこうなるわよね!」
ひらりとかわした紫は一目散に店から飛び出すのであった。当然、2匹の豚もそれを追う。
あとに残されたのは、3匹の豚と少女が2人。
「いやー、やっぱりゲームって面白いの」
ぶひぃと満足気な豚の鳴き声が、走り去る音といやに対照的であった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
豚野郎
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
バトル
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月20日
参加申し込みの期限
2016年03月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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