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授業風景 ~1年5組の場合~
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◆ 14:10~ ◆
この時間になると、眠気もピーク。
ゆらりゆらりと頭が揺れている生徒がいると思えば、教科書を立てた陰で机に突っ伏している生徒もいて。
教壇からみると、案外その様子は目に付くものだったりもするが……五十嵐先生は怒ることもなく、変わらないテンポで授業を進めてゆく。
「おもなげんそのげんしりょうがいすうは……」
朦朧とする頭でノートを取っていた
佐藤 英二
は、シャープペンの芯が折れる感触に、はっとなった。
「うわ……」
ちゃんとノートを取っていたつもりなのに、書かれているのは意味不明なぐるぐるした線。
気付かぬうちに、五十嵐先生の授業のとてつもない催眠効果に負けて、意識が飛んでいたらしい。
(……理系の進路は選ばないようにしよう)
文字というよりは怪しい図形になっているそれを見て、英二は固く決意した。
他の皆はと見回してみれば。
(あ、危ない……)
西野町 かなえ
の頭がぐらりぐらぁりと揺れている。椅子ごと横に倒れるんじゃないかというくらいの、かなり大きな揺れ幅だ。
近くの席なら起こすこともできるのだけれど、ここからでは無理だ。
はらはらと気を揉んでいると、案の定。
ガンッ!
バランスを崩したかなえの頭が、机に激突した。
その捨て身の音にクラスメイトも驚いたが、一番驚いたのは当のかなえ本人だ。
「わわわ! なんや!?」
何が起きたのか把握できず、かなえはきょろきょろと周囲を見回す。
「……大丈夫ですか?」
五十嵐先生に声をかけられ、
「えーと、あははー? なんでもあらへんでー」
かなえは笑ってごまかした。
「そうですか……では」
五十嵐はそれ以上追及することなく、何事もなかったかのように授業を続けてくれたので、かなえはほっとした。
(いつの間に眠ってしもうたんやろ……)
居眠りなんてするまいと、まじめに授業を受けていたはずなのに。
とりあえずしばらくはこの痛みで、居眠りすることはないだろう。
ふぅと息をつくと、かなえは額をおさえた。
(ぅー……おでこめっちゃ痛いでー)
涙目になるくらい痛いけれど、ここで痛い痛いと騒ぐのはあまりにも恥ずかしい。地下鉄の階段で大コケしたときに、痛みをこらえて平気なふりをして歩き去るように、ただ単に片肘をついているだけに装って、ずきずきする額に手を当ててひたすら耐えたのだった。
居眠りして額を机に打ち付けたかなえの姿に、自分も注意しなければと
赤禿 美雨
は気を引き締めた。
といっても、気を引き締めたくらいで眠気が飛んでくれるのなら苦労はしない。
すぐに瞼が落ち、首がカクカクし始める。
眠気をさまそうと、美雨は頬を抓ってみた。
そのときだけは眠気を忘れるけれど、手を放せばすぐにまた眠くなる。
ならば持続させれば良いのだと、美雨は両手でむにーと頬を引っ張り、目をカッと見開いた。
(うん、これならいけるじゃん!)
ナイスアイデア!
と思ったのだけれど、五十嵐先生がこちらを見ている……。
まずい、これではふざけてると思われかねないと、美雨は急いで手を放した。
(この手は使えないか……)
とにかく眠らないようにするのが最優先。美雨は落書きに集中して眠気を和らげる作戦に切り替えた。
先生から見えてしまうかも知れないと思いつつも、ノートに大好きなこけしの落書きをする。
1つ描いたら隣にもう1つ。
けれど眠さで手首の動きが徐々に鈍っていくから、右にいくほどこけしのサイズが小さくなって、まるでマトリョーシカを並べているような落書きになってしまう。
最後に豆粒のようなこけしを描くと、美雨はこけし描きでの眠気解消を断念した。
(もうこうなったら最終手段!)
美雨の全身には普段から、それとは分からぬよう全身88箇所にチョークが仕込んである。それを。
「ねむーーーい!」
シャウトと共に黒板めがけて投げつけた。
美雨の席は幸い最前列だから、生徒への被害はない……けれど。
教壇でぼそぼそと教科書を読んでいた五十嵐先生は、そうはいかない。
「…………っ」
身体に当たるチョークに驚いたあと、五十嵐はおもむろに教壇の後ろに身を隠し。
「……どうかしましたか?」
心底不思議そうに、美雨に尋ねたのだった。
「ん~、何事なのかな~」
この騒ぎで、眠っていた
夜榊 水月
も目を覚ました。
「眠気に負けそうになったんだ~、うん……仕方ないよね~、こんな陽気だし、それに今はばけがくの時間だしね~。人を眠くさせるくらいわけないよね~……うん」
「それでも授業中に眠るのは、良くないことだと思います」
精神を集中させれば、ぽかぽか陽気の5時限目でもきちんと授業を受けられる、と実際にそうしている
森 蓮
が言う。
「そうなんだけどね~……先生が眠りの呪文を唱えるから、眠くなっちゃうんだよ~。ほら、全体魔法をかけられると、眠りの耐性が低かったり、運が悪かったりするメンバーに効いたりするよね~」
「めざめのアイテムか魔法が欲しいところだね」
黒井 静
がぼそりと言う。
「化学って難しいから、ぼーっとしてくるよね。もっと分かりやすい方法で説明してくれるといいな。イラスト付きで解説してくれるとか、もっとくだけた口調で説明してくれるとか~」
湯浅 月子
の意見に先生は、
「イラスト……ですか」
と呟く。美術を苦手とする五十嵐にはイラストは荷が重いだろうし、くだけた口調でと言われても難しいのだろう。
そこに蓮が手を挙げて提案した。
「先生。以前、五十嵐先生の代わりに修さんが授業をしたことがありました。『教えることは二度学ぶこと』と言います。理解不足の点が明確になり、みなさんの眠気覚ましにもなるでしょうから、もう一度生徒に先生をさせてもらえないでしょうか」
「生徒に先生を、ですか……」
「はい。人の記憶は引き金が多い方が思い出しやすいそうです。授業で習った星座より、家族と旅行で見た星座のほうが印象に残るのが良い例です。周期表やイオン化傾向の語呂合わせを歌にしたり、錬金術から化学が生まれた歴史を詳細に発表したり、他の方が興味を持ちそうなものを色々試してみてはどうでしょう。
化学を使った手品もいいでしょう。あとは、モノマーのモノやジエチルエーテルのジ、トリニトロトルエンのトリ、オクタニトロキュバンのオクタなど、有機化学でよく使われるギリシャ数詞も、格好良さを求める思春期には受けがいいかもしれません」
蓮は皆が興味を持ちそうな内容を、色々あげてみる。
「そうですね……ではまた機会が有れば、特別授業としてやってみましょうか」
言いかけて、いえ、と五十嵐は首を振る。
「その内容でしたら、教師がいる必要はないですね……生徒で勉強会をするといいでしょう。もし実験が必要でしたら、その際にはぜひ声をかけてください」
実験も記憶に残るものだろうからと言い、五十嵐は授業に戻った。
またいつもの五十嵐のペースで授業が進められてゆく。
「それで……さきほども求めた……二酸化炭素の分子量を……」
その言葉を聞いたとき、
七海 真帆
はふと、問題を解くときに考えたことを思い出した。
「あ、先生、二酸化炭素っていえば、温暖化の原因っていうじゃない。あれって、どういうことなの?」
出し抜けに聞いた真帆に、五十嵐はどうとは? と聞き返した。
「二酸化炭素増えると、何で温暖化になるの? テレビのニュースとかでよく聞くけど。それでさ、この前南極観測船の人が教えてくれたんだけど、なんか、南極は氷が増えているっていってたの。温暖化だと氷溶けるっていってたのに違うの? あ、あと国同士が二酸化炭素の排出権売買とかって、意味あるの? 出る量減らさないといけないんでしょ? 納得できないんだけど」
それに対して五十嵐はぼんやりとした声で、
「さあ……分かりません」
と答えた。
「分からないって?」
真帆が不思議そうに尋ねると、五十嵐はぽつぽつと話し出した。
「地球は温暖化している……そういう人もいます。平均気温の上昇がそれを示している、と。逆に、PDO指数が陰転化したことと次サイクルの黒点の出現数から、寒冷化に向かっているという人もいます。その原因が、二酸化炭素によると考える人もいます。違うという人もいます……。それに対して様々な観測と実験が行われていますが、意見が統一される見通しはまだ立っていません……」
そこで五十嵐先生は、ふっと深いため息をついた。
温暖化、あるいは寒冷化に対して憂うのかと思いきや。
「こと、地球規模となると、限られた空間の実験室ではやはり限界があるのは否めません。いえ、ですがそれは実験の限界とは違うものだといえるでしょう。地球規模の実験のできる設備、それが切望されている、そう、もしそういうものができたら、是非その一員として加わりたいものです。地球規模……いえ、いっそ地球がもう1つあればそこを実験場として…………」
「先生? なんか怖いほうに話が向いてるみたいだけど……」
まずいと気付いて真帆が声をかけたが、五十嵐先生の思考は地球規模実験へと完全に羽ばたいてしまっている。しばらくは授業に戻ってきそうもない。
「……授業、脱線させちゃったかな」
まさか二酸化炭素の話がトリガーになるとは、と真帆はクラスの皆にごめんと手を合わせた。
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担当ゲームマスター
ねこの珠水
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月22日
参加申し込みの期限
2013年04月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月29日 11時00分
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