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パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
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丘の上、ストロベリーソーダ色の空を見上げて
エレノア・エインズワース
は音を零した。
「ここは……隠れ里で見たクローネの空想世界を連想しますね」
冬用のロングコートが、風にふわりとはためく。
買い物の帰りに異世界へと誘われたエレノア。
コートの他はズボンにブーツ、革手袋という装いに、ボストンバッグを合わせている。
そして、彼女の端正な口元を彩るは歪な笑み。
(もしここがクローネと関係があるならば、この機会に落神に関する情報を集めたいところですね)
テオやクローネの弱みに触れることを思うと、エレノアの胸は喜びにゾクリとする。
傍らの少女の胸中には気づかずに、
サキリ・デイジーカッター
は遠くそびえ立つ巨大樹に目を凝らした。
樹には丘の上からでも臨めるほどには大きな鳥籠が吊るされており――、
「……ここからなら、よく見れば鳥籠の中に人がいるのがわかるな」
赤い双眸を細めて、サキリはそれを確かめる。
何故、この世界に人間が囚われているのか。現状わからないことだらけではあるが、
「とにかく助けに行くとしよう」
というのが、サキリの出した答えだった。
口元に弧を描いたまま、エレノアは「それでしたら」と提案する。
「私も同行しても? 宝石の森やあの鳥籠は、自室の内装に使えそうですから」
にこにことしてそんなことを言うエレノアへと、諾と応じるサキリ。
「何が待ち受けているかわからないからね。同行者は多い方が心強い」
「ふふ、そう言って頂けると有り難いですね。よろしくお願いします」
そうして2人は、丘を下った。
エレノアの希望で、先ずは丘の上からちらと臨めた苺ミルク色の小川を目指す。
甘い色の水を、エレノアは素早く手持ちのボトルに汲んだ。
「それにしても……異世界に迷い込むのは慣れっこだけど、ここは際立って異様だな」
油断なく辺りを見回して、ふとサキリは呟きを漏らす。
点在するは、苺や宝石を模した少女趣味で巨大なオブジェ。
その影には、宝石のように葉や実を煌めかせる植物が揺れている。
「彼女の空想世界というのがこんな感じだったなら、クローネが関わっている可能性は十分に考えられる」
丘で聞いたエレノアの言葉を思い出してサキリが言えば、
「仮に関係あるなら、見た目ほど牧歌的ではないでしょうね?」
と、水を汲み終わり振り返ったエレノアが、どこか楽しげに続けた。
「お待たせしました。……さて、行きましょうか」
そして2人は、宝石の森を目指して再び歩き出す。
小川から離れると、少しずつ生き物の姿が見られるようになってきた。
それは白くてふかふかの毛玉だったり愛らしい空飛ぶぬいぐるみだったりしたが、
「先を急ぎましょう」
という具合で、エレノアは関わるのも面倒だとばかりに足を速めたし、
「同感だね。経験則だけどこういうのが危険なんだ」
と、サキリはその身に警戒の色を纏わせた。
いずれも、生き物の見た目に惑わされる気は毛頭ない。
それでも、ぬいぐるみは無害を装って2人へと近寄ってこようとするので、
「やれやれ……試しに、ナイフを投げてみようか」
と肩を竦めて、サキリは身に付けているナイフを隙のない動作ですらりと抜き放つと、言葉通りの行動を、ほんの僅かの躊躇いもなしに実行してみせた。
真っ直ぐに飛んだナイフが、ぬいぐるみの胸を過たずに穿つ。
「ギィィィ!」
外見に似合わない耳障りな悲鳴を一声上げて、ぬいぐるみは地に落ちた。
もう動く様子はない、絶命したようだ。
一部始終を見守っていたエレノアが、くすりと笑みを漏らした。
「ふふ……貴方、随分と趣味がいいんですね。素敵な余興をありがとうございます」
「お褒めに預かり光栄だよ」
応じて、サキリはぬいぐるみの胸からナイフを抜く。
傷口からは、ふかふかの綿ではなくて真っ赤な血がじわりと溢れ出た。
「あら? メルヘンから一転、安っぽいホラーのようですね」
「いっそ中身も見た目通りであってくれた方が、ナイフの手入れが楽だったんだけど」
ナイフに付いた血を慣れた手つきで払って、サキリはそんなことを言う。
以降、サキリたちが森までの道すがらでぬいぐるみに襲われることは終ぞなかった。
その後遭遇した黒い騎士たちも、監視するように上空から付き纏ってこそくるものの、手は出してこない。
「サキリさんのナイフを恐れているんでしょうか?」
「だとしたら、手にしている槍が泣くね」
勿論、無駄な戦闘に時間を取られることを考えると、2人からすればそちらの方が都合がいい。
こうして2人は、殆ど滞りなく歩を進め――やがて、一頭の獣の死骸を目に留めた。
さしたる感慨もなさげにその亡骸を眺めて、エレノアが首を傾ける。
「サイズは大きいですが黒豹に似ていますね。尤も、私の知っている黒豹にはこんな翼は生えていませんが」
それにしてもこの世界に馴染まない生き物だというエレノアの言は、サキリの耳には届かない。
サキリは、翼獣の死骸に残された傷の様子を、丁寧に観察していた。
「この傷……刃物で付けられたものだな。しかも、これは結構な技だよ」
どうやらかなりの使い手がいるみたいだと、サキリの沈着な声に僅か喜色が滲む。
「大いに興味が湧くね。出来ればそいつと斬り合ってみたいと思うのは……僕の悪い癖だな」
サキリの言葉を耳に聞いていたエレノアが、堪え切れずというふうにくつと喉を鳴らした。
「サキリさん。やっぱり貴方いい趣味をしてらっしゃいますね」
「趣味? 性分だよ、これは」
応えて立ち上がり、サキリは森の方向へと足を進める。
エレノアもそれに続き、やがて2人は、宝石の森の入口へと辿り着いた。
そこで出会ったのは――刃物の使い手ではなく3人の少女だ。
「あら……サキリ君?」
「仙藤先輩。奇遇……というには場所が悪いか」
最初にサキリに声を掛けたのは
仙藤 紫
。
知った顔を見つけて、大人びた印象を与える紫の表情が仄か和らぐ。
御巫 時子
が、ふんわりと小首を傾けた。
「皆さんも、今からこの森に?」
「ええ、そのつもりです」
エレノアが口の端を上げて問いに答えれば、「それなら」と口を開くのは
大天使 天吏
。
「一緒に行動することになるかしら」
だって、と、天吏は森の入口に眼差しを向ける。
サキリとエレノアは、天吏の言葉の続きを求めて森の入口を覗き込んだ。
森の中には緑色の宝石を敷き詰めた小道が遠く続いていて――その煌めきの道筋はどこまでも一本きりだ。
「成る程、一本道か。無理にルートを外れない限り別行動は難しい、と」
得心したサキリが、それでいいかと視線だけでエレノアに問う。
「私はそれで構いません」
と、エレノアは笑った。役者が多い方が、群像劇は深みを増す……かもしれない。
「では、行きましょう」
躊躇いもなく、エレノアはじゃりと足元の宝石を鳴らす。
そうして5人は、目が眩みそうな煌めきの中へと足を踏み入れたのだった。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月21日
参加申し込みの期限
2016年03月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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