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『 コロシアイ 』
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【その言葉が胸にはあるから】
「やっほー、生きてる起きてる地獄見てるぅ? ……あたしは、あん時逃げた事に負い目感じてるアンタでーっす」
それは土砂降りの雨の中。
ぞっとした。
大田原 いいな
は、楽しげに笑い声を上げる相手を見ている。
目の前に噴き出した存在を、外見的に影と呼べたのはほんの一瞬、それは瞬時に目の前にいた、いいなの姿を取ったのだ。
「……貴様、何故そんなにはっきりと儂の形を取っておるのじゃ?」
「ふっふーん。あたしはアンタだから……アンタが怖がったり負い目を感じたりすると、しっかりとした形になってくるワケ」
にやりと口許に浮かんだ余裕の笑み。それは、いつもの夢とは違う、息が詰まるほどのリアルな悪夢。
目が合うこと数秒。視線がぶつかったまま逸らせない。
脈拍の音が聞こえる──
「……ぁ……」
脈拍数90……95……100──それはあっという間に、いいなのろっこん条件を満たして発現した。
手足が伸びる。目線が一気に高くなる。そのいいなの姿は一瞬にして二十歳前後を思わせる大人の姿へ変化した。
思考が切り替わる。十五歳の今から、大人となったこの瞬間へと。
「ってことは何? ……わたしがあなたを強くしてるっていう事なの?」
影は質問には答えず、いいなの姿に目を見張る。
「へぇ、そぉんな風になれるんだ……じゃ、あたしも~♪」
両腕を頭の後ろへ、胸元を大きく反らし……影は、瞬時にいいなのろっこん“TRANSMUTE”を発現させた。
逃げるように姿を変えた自分に追い付くように、そしてその姿をまざまざと見せ付ける様に──何もかもが変わらない自分が、そこに立つ。
……吐き気がした。
「……っ、貴女まで使えるの? ろっこん!」
「だってアンタだもーん」
いいなはいつ変化してもおかしくない様に、サイズに余裕のある服を着用しているが、影は何故か、その成長を見せ付けるように、服を変化させたボディコンシャスな服を身に纏う。
「ところで……ねぇねぇ、これ、なーんだ?」
そして、その強調された胸元から出されたものは……一本の、カッター。
──今、いいなが明らかに息を呑む音が響いた。
見覚えが、ある。それは──
「答えは、義父に身体を触られたときに死のうと思って手を出したカッターでしたー♪
……さぁ、これで今度こそ死のうね?」
身の毛がよだつ。いいなの足が無意識に一方後ろに下がる。
「何で死ななきゃなんないのよ!
あの兎にいわれたからって短絡過ぎよ!」
カッターから、刃物が引き出される音が響いた。
にたぁ、と歪められた笑み。カッターを持つ影の腕が真横に動く。
裂けられたのは、胸元の衣服──
「──!」
「じゃあさ、アンタ今怖がってんのナニ? この姿、嫌いよねぇ?
『男性から女性に見られる事』がイヤよねぇ」
直接心を抉り取る様に、押し付けられる声、声、声。
いいなは堪え切れずに弾ける様にその場から逃げ出した。
「自分で何も出来ないから日記持って逃げて大人に何とかして貰って……
『女性』になれるようになったら、嫌いだった男に頼って……
ねぇ、人に頼るのは嫌いだったよね? 頼って生きて嬉しい? ねぇ嬉しい?」
逃げながら、時折後ろから耳元を掠める音はカッターが振り抜かれる音だと、気付くまでに大した時間は掛からなかった。
「(このまま逃げ続けたら服を切り裂かれるだけじゃ済まないわ……何か、手段を……)」
だが素手のいいなに勝ち目は無い。戦うには足が勝手に動いて逃げを打つ。
いつかは力尽きるだろう──そんな時、懐かしい声がいいなの心を打った。
『性別は気にするな。いいなであることには、変わりはない』
言葉と同時に、逃げるいいなの姿に、一羽織の服が現れた。
「(あれ? いつの間にか緑のコートを着てる……」
懐かしい色、それは家に大切に掛けてある一枚のコート……
──浮かぶ、懐かしい人。
彼ならば、こんな時、一体何を所持しているだろう──?
浮かんだ瞬間、手に降ってきた。それは、
「へー、釘打機? そんなんで戦えるわけが……」
いいなは、躊躇い無くそれを影の眉間へと撃ち放った。
原形しか留めていないのではないかという位に改造されていた、その容赦の無い長釘の一撃は、他愛も無く嘲笑おうとした影の眉間を砕いて突き刺さる。
戦える──いいなは見てきたのだ。実際にそれで戦おうとした存在を。
もう一人の自分でありながらそれを知らなかったのは、
ただ、無意味に……完全に、その時間が止まっていたから。
「彼ならば人に向かって打つ事も厭わないわよ……安全装置を外してね」
脳を損傷した衝撃で完全に動かなくなった影が、壊れた人形のように崩れて、そして灰の様に消えていく。
コートだけではない。この武器が、教えてくれた。
止まった時間から、溢れ出る不快感から──抜け出す為に存在してきた時間は、こんなにも強く、自分の中に確かな形として存在している事を。
「それに、人に頼っても自分のしたい事が出来れば、それで良いのよ」
──それが、生きるという事だから。
元へと戻った小さな身体。それでも、もう今の姿にも、成長した姿にも怯える必要は無い。
教えてくれたのは、あなたでした。
いいなは、いつの間にか清々しい青へと変化していた空へ。今思い描く存在へ伝える様に、己の片手を高く高く空へと伸ばした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月03日
参加申し込みの期限
2016年03月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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