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『 コロシアイ 』
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【守りたいもの、故に】
下水の臭いが鼻につく。近くで何かが腐敗しているような気配。
サキリ・デイジーカッター
にとって、その光景は覚えがあった。……むしろ、過去そこで暮らしてきたのだから、馴染みにも近い。
海外の町並みの一角で、目の前の相手が、こちらへの殺気を剥き出しにどこからともなく取り出した小型ナイフ二振りをそれぞれの手に構える。
「コロシアイ……か。やれやれまったく良い趣味した兎だね。
……でも」
こういう趣向は嫌いじゃない──サキリは武器を願うことなく、自分の服に暗器として忍ばせた同じく二振りの型の違うナイフを取り出した。
高音を伴って、刃が交錯しあう。
サキリの背筋へ、恐怖ではなく恍惚を交えた熱が駆け抜けた──
「昔の自分……せいぜい楽しませて貰おうかな」
相手の振り下ろす刃をかわそうとして間に合わずに、それを刃で重ねて防いだ。甲高い音で刃物が悲鳴を上げる。
仕切り直しへと一旦離れた瞬間、影がこちらに向かい、躇い無く疾風の如く駆けて来るのがサキリの目に入った。
しかし、サキリは避ける様子も無く、手の中のナイフで、影ではなく自分の真横に強く念じて刃物を滑らせる。
そして、影がまさに刃を振り斬ろうとした瞬間。
先ほどまで居たはずのサキリの姿は見当たらない──
「──!?」
その瞬間、返礼として丁度1メートル横の死角から姿を見せた、サキリの手の中にある銀の光が煌いた。
音の上がらない僅かなうめき声と共に切り裂かれた影の腕から、血の雫が疾る。
──サキリの“斬空舞踏”は刃物を所持し、空間を切り裂くイメージと共に特定範囲の瞬間移動が可能なろっこん。距離が短ければ短い程素早い連即発動が可能となる。
サキリは確信を持った。
うさぎはこのろっこんの事を知らなかったのか、と。だとしたら、こんなもの茶番でしかない。
今の自分はろっこんにより、過去の比較にならない程強い──
しかし、
「──っ!?」
前置きも何も無く、影は懐の中に飛び込んできた。
それは、まさしくサキリと同じろっこん──心の臓を適確に狙う一筋を慌てて横に転がり回避する。
追従する様にサキリに飛び掛ろうとする影。それをサキリは──目を輝かせて見つめていた。
「昔の僕が今の僕と同じろっこんを使ってくるとは驚いた」
言葉とは裏腹に今のサキリに湧き上がるのは、研ぎ澄まされる感覚と──身を焦がすような高揚を伴ったスリルそのもの。
「ああ──実に楽しい光景だ──」
サキリも、サキリのその影も、同時に唇に笑みを浮かべたのが合図となった。
一斉に二人の姿が掻き消える。
そして、先程とは全く立ち位置の異なった二人が、左右から一斉にぶつかり合った。
透き通った刃の音だけが、二人が明確に互いの攻撃を防ぎ合った結果だと分かる。
そして、一度正面に現れては何もせずに姿を消し、再び利き手の反対側から互いのナイフを立て続けにぶつけ合う。
それは、壮絶。両者は均衡。
しかし──サキリが、絶好のタイミングを得て、ろっこん“斬空舞踏”により真上から影へ刃を振り下ろそうとした時、
影はまるでその瞬間を待ち焦がれていたとばかりに、刃物を真上に突き出した。
「──!」
動きを読まれたサキリがその刃をかわす為、中空から無理をした体勢で足をもってナイフを持つ影の手首を弾き退ける。
「……敵の方が、僅かに早い」
今までの所感を、体勢を立て直しながらもサキリは命懸けの局面で冷静に口にしていた。勿論口にしている暇等ある訳が無いが、サキリには分かっていた。
──この僅かな差が、圧倒的な致命傷に繋がる事を。負けるのは自分だと、冷静に判断していた。
先程からの斬劇で、既にあちこちから吹き出るような量の血が服から滴っている。一滴、ついに服に染み切れなくなった血が地面に落ちた。
勝てないだろう──あれこそが僕の本来あるべき姿、純然たる刃の権化だ。
ろっこんも使えずに、集中も途切れて動けなくなったサキリへ、影が歩いてくる。
受けた一撃一撃が深かった、服のあちこちが切り刻まれ身体へのダメージは深刻。
寝子島に来てから、幸せな時間を過ごした。友人も沢山出来た。
──しかし本質的な部分は変わっていない。
「(こうして……未だなお僕の心の奥底にはもう1人の血に飢えた僕がいる──)」
影が、ナイフを振りかざす。
「(このまま、負けるのだろうか)」
──心の中で冷静にそう呟いた時。
瞬間、思い過ぎったのは寝子島の友人達の事。
「(そうだ……僕は変わらなくちゃいけない)」
相手の一撃を、既に強く扱いすぎて軸が安定していないナイフで防ぎきる。
「……皆を守る為に、強くなる……!」
それは、過去には無かった思い。
がむしゃらにナイフを振るっていた時とは違う。
そこには、守りたい人達が出来たから。
圧し掛かられた相手の刃が、躊躇い無く自分の胸を突く。
──今のサキリにとって、チャンスはこの瞬間しかなかった。
サキリは、その躊躇い無い行動に重ねるように刃を相手の心臓に突き立てる。
最後の力を振り絞った捨て身の一撃は、結果として双方の急所を貫いた。
歪むように霞み始める世界の中で、己の影越しに空を見上げる。
──今はまだ届かない、でもそれで良い。
こんな安芝居で決着はつかない、いつか必ず乗り越えて見せる。
その思いを深く心に秘め……サキリの姿は影共々掻き消えた──
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月03日
参加申し込みの期限
2016年03月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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