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『 コロシアイ 』
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【生き続ける、と云う事は】
夜の光を放つビル群の路地裏で、目の前の影が獣の様に咆哮を上げた。
「……やれやれ……
こいつはまた面白いもんが出てきたな」
興味半分、残りは呆れ。
暗道 忍
は、その感情を天秤に釣り合わせながら影を見つめて呟いた。
忍は、影が自分のシルエットを取る前から気付いていた。それが一体何の姿を成そうとしているのかを。
故に、明晰夢など比較にならない鮮明な夢の中で、それが生まれるという仕掛けには感銘を受けたが、生まれた後に剥き出された殺気には何も感じるところは無かった。
「なんだ?
そんなにつらかったのか? そんなに悲しかったのか?」
忍が嫌悪どころから、その言葉に親しみすら込めて問い掛ける。
答えない影が何を思っているかは容易に想像付いた。
今までの自分の心、過去の自分を辿っても。ここまで我を忘れて自分を憎いと思った瞬間は、ただの一度しかない。
母を亡くしても、己の片目を失った時も、あっさりとそれを事実として承認してきた。
そんな自分にここまで陰を示す要素があったとするならば。
「尊敬できて信頼できて本気で好きだった人が目の前で逝ったんだ、そりゃ堪えるさ」
目の前で──始まりを告げるように、分厚い硝子がひしゃげて割れる様な音を聞いた気がした。
影が、容赦無く忍へと襲い掛かる。
それを忍は、まるで考え事をしている最中という空気のままに、半歩足を後ろに下げるだけで、いとも容易くかわし切った。
「まぁ今でも辛いし悲しいのは否定しねぇよ」
叫び声を上げながら、それでも適確に顎を狙って迫る影の拳を、今度は片手でどうでも良さそうに外側に払いのけるだけで軽くいなす。
忍は、思案する──あの時……自分がもう少し早く気付いていれば、お互いが無事で済んだ。
だから、あの時の絶望は本当、己への憎しみも、恨みも失望も、全て本当。
それが、今形になっている。それは、自分の中に間違いなくいた過去の自分そのもの。
「けど、後悔したところで結果は変わらない」
僅か、振り返るように目を伏せたままの言葉を置いて、忍が影の足を流れる様に払った。
影がバランスを崩し地面に倒れ伏す。
「それにな……
お前じゃ俺には勝てん」
忍は、起き上がろうとする影へと諭す様に、同時に絶対的な真理を説く様に、断言した。
「その場にとどまり、前に進むことを放棄したものが成長する事は無い。大体──」
情に流され手数少なく掴み掛かろうとする影の接近を、目を閉じてもかわせると言わんばかりに、緩慢そうに左に避ける。
「お前は」
忍は影を見て己の存在を実感する。
「俺だ」
そして、もう一度。
相手の存在を確認する様に目に入れた。
「どういった行動をとるかなんて手に取るようにわかる。
よって……過去が今に勝てる道理は無い」
対立する影に、忍が告げる。
「俺は過去にすがりつく気もなければこだわる気もない。
けどな──俺は過去を否定もしない。
過去の経験がなければ今の俺は無いからな」
そして言葉を通し、忍は宣告した。
──過去を否定しないが為に、それ故に“躊躇はしない”と。
「先ずは──残ってる眼!」
忍は、自らの意思で一気に影との距離を詰めて、その指をアメジストの義眼ではない相手の肉眼へと突き立てた。
濡れた先に突き当たる感覚、そして何かが裂けて眼孔へと抉り込む自分の指を見る。
影から、絶叫がこだました。
「耳!」
指を引き抜いた忍の声が、爆発的にたわんで相手へと叩き付けられる。
鼓膜が破れたのであろう、影がその痛みに右耳を押さえてその身を悶え打たせる。
「鼻!」
そして、蹲らんとした影の顔面に、忍が流れるような仕草で容赦無く膝蹴りを叩き込まれた。
砕ける影の鼻骨。噴出す血の赤。
それでも、まだ相手を沈めるには早すぎる。
「左腕! 右足!」
捻じ曲げた影の腕を、人体の構造上曲がらない方向へ躊躇い無く押し倒す。影の関節が外れる音と複数の靭帯が切れたのを体感で確認しつつ、忍は宣言した右膝に力を込めてローキックを入れた。
明確に潰れるのが見えた膝と共に、それがやっと地面に身体を付く事を許容する。
それでも忍は止まらない。止める気など端から存在していない。
「左足!」
倒れた相手の左太腿を己の足で固定し、踵を軸にしてつま先を外側にをねじ上げれば、不能な稼動を強いられた相手の膝はいとも容易く砕けて機能しなくなった。
──悲鳴が上がらなくなっていたのはいつからか。
「右腕!」
転がり放り出された四肢のうち、唯一残っていた右手を最後に、立ち上がった忍は、全体重をもってその腕を踏み付ける。
──派手に、骨の砕け散る音が響き渡った。
「しかしまぁいい気分ではないな。自分自身を再起不能にするのはさ」
それでも──まだ相手には息がある。
「さてトドメはどうしようか?
正直人をあやめたことは今の人生一度も無いのよね──って、当たり前か!」
忍は笑い声を上げる。
何しろ殺すのは自分、誰にも無害なこの機会。殺すのは、恐らくとても良い経験になる事だろう。
「苦しまないようにさっくり抜き手で心臓潰すか……って、苦しまないようにもなにも今さらか? ハハハ!」
片手で相手の襟首を掴んで持ち上げる。
重みなど無い。その笑顔には悪意も敵意も感銘も無い。
それはただの“事実”であり、彼が“生き続けてきた成長の証”そのものである故に。
貫かれる影の胸板。
どこからともなく、「ごちそうさま」と、深く感謝を伝える声が聞こえた気がした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月03日
参加申し込みの期限
2016年03月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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