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【大晦日】旧市街の夜と朝
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【悠、先生方と会う】
「す、凄い人出……」
話に聞いて想像していた以上の光景に、
勅使河原 悠
は息を飲んでいた。
煙草屋『檀屋』に下宿している彼女は、大晦日の夜に檀屋が出店した夜店の手伝いに駆り出されていた。
もちろん無理じいではないし、姉からの遊びの誘いもあったのだが、悠はそれを断っている。
生来身体の弱い姉が、真冬の夜の寒さに耐え切れるか、妹には不安があったのだ。
「明日になったら」と楽しみを約束して、今は仕事に勤しんでいた。
しかし悠の性格は、はっきり言って接客業に不向きだった。
——慎重で、気が弱い。
周囲の店から聴こえてくるように大きな声で呼び込みも出来なければ、客を前にした時の笑顔も、金銭のやり取りも決して上手にはこなせていなかった。
それでも最低限のことは出来ている。本人もそう信じたいと思いながら、わたわたしながらも頑張り続けている。何しろ客が多すぎて、凹んでいる時間は少しも持てないのだ。
そうやって暫く——。
参道の夜店通りが開いてから一時は目が回りそうになったが、比較的落ち着いてきた時間の事だ。
ロマンスグレーの髪と和服のよく見知った後ろ姿に、悠は思わず彼の名前を出した。
「な、永田先生……!」
悠の通う寝子高校の
永田 孝文
教諭は、
雨宮 草太郎
校長と、
樋口 弥生
教諭と共に神社へ参拝にきていたらしい。
「チャオ♪ 君もお家の手伝いかい?」
既に誰か悠と同じように働いている生徒と会ったのだろう雨宮校長が、いつものフレンドリーな挨拶でこちらへ笑顔を向けてきた。
「あ、あの……えっと……」
悠が咄嗟に言葉を返せずにいると、永田教諭が「下宿先かな」と、会話に入ってくれた。彼は飲み物の保温ケースに書かれた店の名前を見ている。
「煙草屋さんですよ。俺のお気に入りで——」
「刻み煙草を買いに行くのね」
永田教諭のトレードマークと言えるパイプを思い出して樋口教諭が悠を見る。大人たちの気遣いを感じながら、悠はこくこくと懸命に首を縦に振った。
そして出てきたのが——
「ご、ごめんなさい……!」の一言である。もしかして邪魔をしてしまったのでは——と思って慌てるこの謙虚な女子生徒に、三人の教諭は微笑ましげに顔を綻ばせた。
「生徒に声をかけて貰えるってのは、なかなか嬉しい事だ」と、永田教諭。樋口教諭は苦笑いしながら悠に秘密めいてひそめた声を出した。
「私たちが通りがかると、『ゲッ』なんて言って逃げる子も居のよ?」
「そういう奴には、後ろからそーっと近づいてやるんだ」
永田教諭が意地悪心を出してニッ口の端を上げたのに、樋口教諭と雨宮校長が笑う。悠も控えめながらそれにつられて笑った。
場に慣れてきた彼女は、三人にホットコーヒーを勧めた。迷惑じゃないかなと言う気持ちが見え隠れする態度を前に、教諭たちの目尻は下がりっぱなしだ。
「さ、寒いから、丁度良いかと思って……すみません!」
「三本頂くわ」
「あの、味があるんです。普通のと、微糖と、ブラック……と、ミルクが多いのもあります」
「それじゃあ俺は——」永田教諭と樋口教諭が選んだのに続いて、雨宮校長も「普通のを」と言いかけて、はっと口をつぐむ。
「やっぱり私は微糖にしようかな?」
きょとんとした悠の前で、雨宮校長はでっぱりかけの腹をさすった。
「脂肪よ
しぼ
め!」
* * *
三人の教諭と挨拶してから暫くすると、夜も深まりいよいよ本格的に寒くなってきた。永田教諭が別れ際にくれたカイロを揉んで手をあたためていると、「そろそろいいよ」と声を掛けられた。
二階にある自室では、姉が部屋を暖めて悠を待っていてくれた。
悠にとって特別な大仕事の体験を話していると、時刻は新たな年を迎える1分前だ——。
「あ、そうだ……、お姉ちゃん、ちょっといい?」
冷気を入れないようにぴったりしめていた窓を開いた。
「年越しの瞬間にね、花火が上がるって……。もしかしたら見えるかもって教えて——」
話しの途中、背後に光を感じて悠は振り返り夜空を仰ぎ見る。
一部は建物の陰になっていたが、澄んだ空気に無数の星の花が咲いていた。
悠は視線を窓の外に向けたまま、姉の側に寄り添った。
そして膝の上に置かれた細い指の上に、ポケットから出したカイロを置く。
「……綺麗だね、お姉ちゃん」
臆病な自分だが、いつかあの頼れる先生たちのように、誰かをお手伝い出来たら——と、悠は思う。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月11日
参加申し込みの期限
2016年03月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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