年賀状準備中！｜リアクション

年賀状準備中！

〒　星が丘寮　御巫邸

「ヨタカさん、雷鶏さん、遅くなりました」
　御巫時子は、郵便局でハガキを買って星が丘寮の日本家屋な家に帰ってきた。
　ヒヨコの雷鶏さんは走ってきて、ヨタカさんは炬燵でのんびり「おかえり」と迎えてくれた。
　ろっこんの力で鳥と会話できる時子は、普段から鳥たちと過ごすことが多い。
「炬燵に入って暖まったら年賀状を書き始めましょう」
「本土のお友達や両親、それに寝子島のお友達や先生ですね……」
　時子は一人一人の顔を思い浮べながら、一枚一枚を書いていく。
　謹賀新年の後に、大変お世話になりました。今年も佳き年でありますようにと達筆で記す。
　最初は面白そうに見ていた雷鶏さんだが、飽きてしまったのか時子の肩に乗ってきた。
「遊ぼう」とおねだりする。
「後で遊びましょう」
　時子はそう言いながら優しく撫でてあげた。　
（色々とお世話になることが多くて、沢山の方とお会いする機会も多くてとても充実した一年になりました。この感謝の気持ちが少しでも伝われば嬉しいです）
　特に寝子島の友人宛てのものは、書いているといろんなことが思い出される。
「あらあら」
　雷鶏さんが炬燵の上でハガキをくわえて動かしつつ遊んでいる。
「しょうがないですね」
　その様子が微笑ましくて、時子は笑ってしまった。

「尚輝先生に送る年賀状は学校宛てで良いですよね」
　先生の住所はわからないので、書きようがない。
（ただ学校はお休みですからポストに届いてるのを気付いてもらえるのか心配はありますけど）
「鳥に変身して、直接理科室の窓に届けた方が良いのでしょうか……」
　とはいえ、伝書鳩でもあるまいし鳥がハガキをくわえてきたらいくら尚輝先生でも驚くのではないだろうか。
「……それに実験に夢中で気づいてくれないかもしれません」
　悩んでしまう時子だった。
　
　いろいろ考えて丁寧に書いていると、全て書き終えるまで随分時間がかかってしまった。
　気が付けば、ヨタカさんと雷鶏さんが炬燵の近くでこっくりこっくり眠っている。
「遊んであげられなくてごめんなさいね……」
　時子はそっとささやいて、年賀状を束にまとめる。
　ろっこんのおかげで、今年はたくさんの鳥さんたちともお話することができた。
（鳥さんたちには年賀状を書けないけれど、ちゃんと感謝を伝えたいですね）
　そんなことを思いながら。

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あとがき

担当マスター：天村花海
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ご参加ありがとうございました。
皆様の個性的な年賀状を想像しながら書かせていただきました。
アイテム機能を使ってお友達にプレゼントしてみるのもいいかもしれませんね。

らっかみ！タイムの１年間、お世話になりました。
来年も皆様にとって素敵な年でありますように。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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