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守護霊が見える日
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1 霊だから知っていること。傍にいるから知っていること
「いただきますなのじゃ」
旧市街にあるお好み焼き店「うさぎ屋」の朝は、いつもと変わらず始まった。
大田原 いいな
はまだ客のいない店内で朝ご飯を食べ始め、
宇佐見 満月
は仕込みのために厨房に立つ。だが、満月は「うさぎ屋」の朝がいつもと違うのに気が付いた。柱の陰に、見覚えのあるバカったれ――死んだ兄、宇佐見 十六夜の姿が見える。大学講師だった十六夜は、36歳の時に地質調査に行った山で滑落し、死亡した。……のだが。
(……ちょっと待ってよ、何で兄貴が居るわけ?)
十六夜は、隠れているようで全く隠れていなかった。というか、隠れる気がないようだった。柱に隠れることそれ自体を楽しんでいるのか、丸見え状態でうろちょろしている。
(どういう事?)
と満月は思ったが、怖がったり過度に驚くことはしなかった。
(ここは声をかけてあげるのがマナーかねぇ?)
兄の視線は、ずっといいなに注がれている。ちなみに、彼はいいなの父だ。
「バカ兄貴、何でここに居るの?」
無遠慮に近付いて頭をぽかり――として手をすり抜けさせながらそう言うと、十六夜は飛び上がらんばかりにぎくっ! とした。分かりやすい。彼はこちらを向くと、あからさまにほっとした顔をする。
「って、満月かぁ、おどかさないでくれよぉ。…………あれ? 僕は何で満月と話しているのかな? どうやって満月は気付いたのかな?」
「見えてないつもり? ばっちり見えるんだけど」
「見える?」
きょとんとして満月を見直した十六夜は、一拍置いて「ええっ!?」と盛大に驚いた。
「僕、今、守護霊やってるから見えないはずだよ気づかないはずなんだよぉ!?」
「ほぉ、守護霊をやってるんさね」
冷めた目で満月がツッコむと、十六夜は「あ」と口を塞いだ。遅い。
「っていうか、アンタ何のつもりなんさね。もしかして、いーなの様子を見てたりするわけ?」
「……あ、う、うん……」
もじもじとしながら十六夜は答える。それはさながら、恋する相手を見ていたことがバレた乙女のようだった。
何だかもう、コメント出来な過ぎて泣けてくる。
「ここに居るって事は、送り盆の時に帰ってないって事?」
「その前から来てたよ! 4月にいいなの入学式を見に来てね。それからずっといるんだ」
十六夜はへらへらと笑う。その笑みを前にじれったくなったというかいらっとした満月は、彼に言った。
「ああもう、ここだといーなにバレるから、厨房に来るといいさね」
厨房に戻る満月の後を、十六夜は素直についてくる。
「神様に愛想でも尽かされたのかねぇ」
小声で言うと、兄は「ん?」とまたきょとんとした。
「ああいや、何でもない、何でもないさね」
適当にあしらって厨房の奥に立たせると、満月は気になっていたことを彼に訊いた。
「んで、ここに居るって事は……いーなの身に起きたことも知ってるんさねぇ?」
…………
「何じゃ、伯母上が独り言を言っているようじゃな」
朝ご飯を食べ終わったいいなは、ちらりと厨房に目を遣った。彼女の位置から、父の姿は見えない。
「……手伝えと言わぬので、宿題をやっていても良いようじゃの」
父が見えるようになっていることに気づかぬまま、いいなは自室へと戻っていった。
…………
「知らないよ。……いいなはなんであんなに悲しそうなのかな? 僕がこの世から離れていた1年半で何があったの?」
厨房の奥で、十六夜はしょんぼりとする。満月は、ひとつ息を吐いた。
「……あっそ、んじゃ簡単に教えてやるさね」
彼女は、未亡人となった十六夜の妻(いいなの母)が再婚したこと。その再婚相手と2人で妻がいいなを虐待したこと。裁判を起こし、親権が自分に来たことを簡単に伝える。
それを聞いた十六夜は、目から滝のような涙を流した。
「ああ、あああああ、いいなぁあああああ」
「……ほーらやっぱり落ち込んだ」
やれやれ、と満月は首を振った。兄はわんわんと泣き続けている。
「そおか、だからいいなは、寝子高の入学式でおどおどしてたんだぁあ」
「まあ、アンタが見てなかった期間にそんだけ劇的な変化があったって事なの! ……今は、何らかのきっかけがあって立ち直っているようだけどね」
「きっかけ? ……もしかして、それって夏前の話かな?」
「夏前?」
満月は、それには心当たりがなかった。ぴたりと泣き止んだ十六夜は、話し始める。
「うん。いいなは大切なことを寝子高生の男子から教わったみたいだね」
「はぁ? 男ぉ?」
飛び出してきた言葉に、満月の眉が跳ね上がる。姪に悪い虫が近付いていたのかと、拳を固める。妹が多少殺気立ったのに気付いていないのか、兄はへらへらと笑っている。
「最近着てるでしょ、緑のコート。あれがお守りみたいなんだよ」
「……確かにあの子、最近サイズの合っていない緑パーカー着てるけど」
満月は眉間に皺を作る。
「まさか、その馬の骨からもらったものだったとはねぇ」
着ていたパーカーを脱いでいいなに渡す男の姿が脳裏に描かれ、満月は木刀が置かれている場所まで大股で歩いていく。それを見て、十六夜も彼女の怒りに気付いたようだ。
「……ちょっと満月さん? また暴力に訴えようとしていません?」
恐る恐るという感じに訊いてくる。
「…………」
それには答えず、満月は木刀を掴むと外に向かった。だが、後ろから十六夜に羽交い絞めにされる。霊に拘束されるという不可解な状態に疑問を持つ余裕もなく(十六夜は一時的に物理干渉を可能にした)、満月は暴れた。
「やめようよ、やめよう、満月さん!」
「はーなーせーバカ兄貴! その馬の骨見つけ出して成敗してやるさねぇ!」
「その子は今、寝子島にいないし! それに暴力は何も生み出さないかr……へぶーっ!」
満月は拳を兄の顔面に直撃させた。
「だ、誰か助けてぇ!」
十六夜のヘルプは誰に届くこともなく、満月はしばらく暴れ続けた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月17日
参加申し込みの期限
2016年02月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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