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深倉 理紗子
のBD(
深林 真瞭
)
その日。
深倉 理紗子
は東京の青空を見上げていた。
勤務医としての激務が祟り、理紗子は秋に過労で倒れて1ヶ月の療養生活送った。ようやく今月初めに職場復帰してから、もう1ヶ月近く。
そして誕生日の今日、彼女は勤務先の寝子島総合病院から休暇を取っていた。体調がまた悪くなった訳ではない。初めから決めていたのだ。
28歳になるこの日、姉の紗智子に会いに来ると。
霊園の小道を歩き、目的の場所に辿り着く。彼女のいる場所に。理紗子は荷物を地面に置き、ひやりとした墓石にそっと触れた。そうする事しかもう出来ない。
紗智子は、この下にいるのだから。
大好きな次姉だった。いつも自分の事を気にかけていてくれた、優しい姉。
そんな姉が急性くも膜下出血で倒れ帰らぬ人となって
から、4年の月日が経っていた。
理紗子は墓の周りをゆっくりと丁寧に掃除し、持参した花を供える。そして墓前にしゃがんで手を合わせると、紗智子に話しかけた。
「今日、わたし……お姉ちゃんより年上になったよ」
実感なんかない。というか、まだ信じられない。だって、姉はいつでも優しくて、私を見守っていてくれて、私はその笑顔を見ると安心して、元気になって。
「本当は命日に来たかったんだけど……。ごめんなさい」
理紗子はきゅっと唇を引き結んだ。
その日
の事が思い出されたのだ。病院に急性くも膜下出血の患者が運び込まれ、自分が救う事が出来なかった、あの日。それは奇しくも姉の命日だったのだ。
どこに隠れていたのだろう。理紗子の目から、もう泣き尽くした、枯れ尽くしたと思っていた涙が再びぼろぼろと溢れ出た。
「……どうして、お姉ちゃん死んじゃったのかなぁ……?」
為すすべもなく自分の前で消えていった患者の命。突然自分の前から消えてしまった姉の笑顔。零れ落ちる命をどうして私は救えないのか。
冬の霊園には人影はなかった。理紗子は泣いた。姉の前で。もう年を取らない姉に甘えるように、理紗子は泣いた。
どれだけ時間が経ったのだろう。理紗子は赤くなってしまった目をこすり、お墓に向かった。
「ごめん……泣いちゃって。お姉ちゃんより年上になっても泣き虫で、わたし……本当に嫌になっちゃうね」
静かな静かな風が吹いた。理紗子が供えた花が少し震える様に揺れる。理紗子はまだ涙の乾ききらないその瞳で墓石を見つめた。
「もう帰るね。約束した通り、いいお医者さんになるから……どうか見守っていて……」
理紗子はそっと立ち上がった。
姉の残したあの言葉は、常に自分の心にある。そして自分はこれから進むのだ。姉が見ることが出来なかった、28歳からの人生を。
午後8時が過ぎた頃。あるホールでようやく楽団のリハーサルが休憩時間に入った。楽団員達が疲れた顔でざわざわと動き始めた中、ヴァイオリニストでコンサートマスターでもある
深林 真瞭
もヴァイオリンを置き、ふぅと一息つく。今日はいつ帰れるのかしらと思いながらも食事のため、席を立った。
年末年始は交響楽団にとって書き入れ時だ。真瞭が籍を置く有名交響楽団も類に漏れず、クリスマスコンサート、年末の第九、年始の新世界とその演目は目白押し。この時期の楽団員は超多忙で、休む暇など与えてもらえないのだ。その上こんなリハーサルに追われる日々なのに、
真瞭の楽団は内部がかなりゴタゴタして
おり、精神的疲労もプラスして楽団員達の疲労は計り知れなかった。
適当に食事を済ませた真瞭はちらりと時計を見た。まだまだリハーサル再開まで時間はある。真瞭はバッグからスマホを取り出した。
(今かけないと、日付が変わっちゃうわ……!)
そしてアドレスに登録してある人物に電話をかけた。
数回の呼び出し音の後。
「……はい」
その声を最後まで聞かない内に真瞭は明るい声で言う。
「はーい、りさちん! Happy Birthday!!」
「……まーちゃん?」
理紗子の少し驚いた声が返って来た。そう、今日は真瞭の大事な親友、理紗子の誕生日なのだ。
「とうとう今年もこの日が来ちゃったわね。同い年か-。あーあ、もう残念! ほんの4ヶ月だけど私の方がりさちんよりお姉さんだったのに」
自分も多忙、勤務医である理紗子も多忙。なかなかゆっくり話せない親友への電話に、真瞭の声が弾む。
「もう28歳か。え、そうすると来年って私達………………」
ふと自分の来年の年齢を頭に浮かべた真瞭がゴクリと唾を呑んだ。
「……な、何でもない! キレイなお姉さんは永遠よね!」
はははと真瞭は笑って……、ふとその綺麗な眉を訝しげにひそめた。
「……りさちん、どうしたの? 何かあった?」
受話口から大事な親友の声が聞こえなかったのだ。心配な気持ちを押さえながら、ゆっくりと理紗子の返答を待つ。何秒もの沈黙の後、親友の小さな声がした。
「……敵わないな、まーちゃんには」
ぽつりと言うと、理紗子は話し始めた。
理紗子の話を真瞭は黙って聞いていた。彼女の次姉への思い。医師という職業への思い。姉の年齢を超えてしまった彼女自身への思い。堰を切った様に話す理紗子の声を、真瞭は黙って聞いていた。
そして、また2人の間に静けさが下りてきた時。真瞭が口を開いた。
「……あんまり自分を追い込んじゃダメだよ。そうでなくても無理ばっかりしちゃってさ。今度何かあったら……私も紗智子さんに顔向けできないよ」
この離れている距離がもどかしかった。今すぐ親友の傍に駆け寄りたかった。
「紗智子さんが亡くなる数日前に、ウイーンに留学してた私にメールが来てたの」
なんだろうと思って開けたあのメール。
「……あなたのことをよろしくって、書いてあった。……虫の知らせがあったのね」
しばらくの沈黙の後。受話器越しに理紗子の嗚咽が聞こえてきた。真瞭も静かに目を閉じる。その頬に涙が伝った。
紗智子さん。もう届かない距離に行くことを、貴女はわかっていたのでしょうか。
理紗子が、泣いています。貴女を思って泣いています。
私達は28歳になった。貴女より年上になった。
これからも私達は肩を並べて生きていきます。手を繋いで生きていきます。
だから、心配しないで下さい。安心して、見守っていて下さい。
その手は届かなくても、貴女の心はずっとずっと私達の心に残っているのだから。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
25人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月16日
参加申し込みの期限
2016年02月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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