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蜜より甘い夢の味!?
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超高層ビルの広々とした一室に、女たちの嬌声が響く。
質のいいテーブルの上に無造作に並べられているのは、極上の料理と高級なボトル。
豪奢な椅子に座り、その周りに妖艶な美女たちを幾人ともなく侍らせている親友――ウィクサリオの姿に、
サキリ・デイジーカッター
はほんの僅かだけ口の端を吊り上げた。
「さあ、乾杯だ! ったく、こんなに素晴らしい夜があるか、サキリ?」
「前祝いだと言うのにはしゃぎ過ぎだよ、ウィクサリオ」
よく鍛わった腕でグラスを掲げて、ウィクサリオは上機嫌だ。
「全く……まあ、僕がついてるから大丈夫だけどね」
相棒の姿に肩を竦めてはみせながらも、サキリとてある種の高揚を抱いていないわけではない。
美女たちの甘やかな声を耳に、サキリは夜空を切り取ったような窓から遥か下界を見下ろした。
(こうしていると、昔を思い出す……)
脳裏に浮かぶのは、遥か彼方にさえ思える過去の光景。
後に親友となる白人の男に出会ったのは、ドブのような裏通りだった。
ギャングや殺し屋との戦いの日々を繰り返し、血塗られた青春を2人で駆け抜けて――、
(そして僕らは、その先にある成功を手に入れた)
ゴロツキの集まりから始まったチームが、今や裏社会を支配する巨大なシンジケートだ。
今のサキリは裏社会の頂点に立つ組織のナンバー2、ウィクサリオの片腕である。
明日には大きな仕事があり、今のウィクサリオの浮かれようも仕方がないと思えるほどの大金が動く。
何もかもが順調だった。憂いなど、2人の前には微塵も存在しない。
と、その時である。
(……っ!?)
サキリの頭を、ちり、と鈍い違和が掠めた。
花を探せ、という声が、脳裏にふっと浮かび上がる。
その声は、ウィクサリオのものでも血塗れの道行きで出会った他の誰かのものでもなく。
けれど確かに、いつかどこかで自身が耳にしたものに間違いない、という感触があった。
(……なんだ、この記憶は?)
サキリがこめかみを抑えるその背後で、ウィクサリオの陽気な声がする。
「ほら、金だ! 好きなだけ取っとけ!」
どうやら彼は、札束をばら撒くという趣味のいいゲームを始めたようだった。
女たちが、恥も外聞もなしに歓声を上げるのが耳に届く。
振り返れば、彼女たちは血眼になって、飢えた獣のように金に群がっていた。
(これは、僕が夢見た世界)
でも、とサキリはふと思い出す。
(僕の父親は金持ちの酷い悪党で、僕がこの世で最も憎悪している人間だ)
なのに気づけば、自分はその父親と同じことをしているではないか。
目の前の光景が己の理想の先にあるものだと思うと、喉からくつと自嘲の笑みが漏れた。
ゆるり、赤の眼差しをウィクサリオへと戻すサキリ。
花を探せ、と謎の声は言う。探さなくては、壊さなくてはと心のどこかでサキリも思う。
そしてその花の位置を、サキリは間違いなく知っていた。
『そこ』以外あり得ない、というくらい、明確に。
花を損なえば、ウィクサリオと過ごす今が終わるという確信もある。けれど。
(……さようなら、僕の大切な親友)
サキリは、確かな意志を持ってナイフを抜いた。
そうして、親友の目の前までゆったりとして歩み寄る。
ウィクサリオが、顔を上げてサキリを見た。
その顔に、心を許した相手にこそ見せ得る屈託のないような笑みが乗る。
「どうした、サキ――」
彼がその名を紡ぐことは、叶わなかった。サキリ本人が、許さなかった。
ナイフは哀しいほど正確に、ウィクサリオの心臓部を貫いている。
「サ、キ……ど、して……」
「……今の僕の居場所はここじゃないんだ、ウィクサリオ」
散り落ちたのは、鮮血によく似た色の深紅の花びら。
花が散った今、サキリは何もかもを思い出していた。
気づかないふりをしていた不吉な予感さえ、全て真実だったということも。
「……ウィクサリオ。僕に初めて出来た、今は亡き親友」
音もなく崩壊していく世界の中で、サキリは静かに声を紡いだ。
消えていくのは、もし彼が死ななかったらというサキリの願望が生み出した夢だ。
(ウィクサリオはもうこの世にいない。僕を庇って死んだ)
それが、サキリが抱えて生きるもの。夢のように甘美ではない、しかし確固たる現実。
「――さあ、寝子島に帰ろう」
ざあと、風の鳴くような音が一つ。
サキリの目の前で、親友の幻はぶわりと掻き消えて光の粒子となり虚空に舞い上がった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月15日
参加申し込みの期限
2016年02月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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