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九夜山の険しい斜面を
サキリ・デイジーカッター
が白いジャケット姿で走る。しなやかな動きで跳躍して易々と岩場を乗り越えた。突き出した枝は反射的に避ける。野生に近い動作は銀色の髪と相俟って白狼を思わせた。
「まだだ。もっとだ」
サキリは暗がりを見据えた。黒々とした巨人のような木々の合間を走り抜ける。
一瞬、山道に出た。横目で確認して再び薄暗がりに飛び込んだ。困難な道を選んで突き進む。
朽ちた教会に出くわした。蒼然とした木々に囲まれて墓標のように佇み、絡む白い薔薇はどこか物悲しく映る。
サキリは崩れた壁の一部に腰掛けた。片方の膝を曲げて額を乗せる。自身の声に耳を傾けるかのように自然に瞼が下りた。
僕はトレーニングなんかしたことがなかった。この島にきて、初めて強くなる為の努力をしている。それまでの僕がしていたことは生きる為の努力だ。
サキリは苦しそうな表情で胸の底に沈めていた過去と向き合った。
日頃は閑散とした地下駐車場に人が押し寄せる。大半が若者で一様に酒瓶を呷り、懐のナイフをちらつかせた。興奮が抑えられない者達は好き勝手に殴り合い、気分次第で女を抱いた。
若者が群がる奥には広い空間があった。数台の車で仕切られたリングにはサキリがいた。黒革の手袋を嵌めて独特なリズムで身体を揺らす。側に付いていたのは仲間の
ウィクサリオ
であった。頃合いを見計らってペットボトルを差し出した。
「悪いな」
受け取ったサキリは口をゆすいで隅に吐き出した。車の持ち主なのか。ギャラリーの一人が口汚く罵る。
「死にたいのか」
押し殺した一言で相手を黙らせた。そんなサキリにウィクサリオが陽気に言った。
「賭け率では負けていても、俺はおまえの勝ちを信じてるぜ!」
「生きる為の戦いだ。負ける訳にはいかない」
赤い眼が対戦相手に向けられた。サキリよりも上背があり、身体も大きかった。ふてぶてしい態度で首を掻っ切る真似をした。
サキリの眼が鋭い刃のように細くなる。
ぶくぶくと太った身体で僕に勝てると思わないことだ。ストリートファイトは遊びじゃない。悪党の父親の支配から逃れた僕には生きる為に必要な戦いなんだ。
レフェリー役の青年がガムを噛みながら現れた。中央に立つと二人を指で呼んだ。いい加減なボディーチェックを経て試合は始まった。
「来いよ、ブタ」
その一言が相手の顔色を変えた。赤銅色となって大振りのフックを見舞う。素早い反応でサキリは上体を沈めた。躱した直後、無防備な腹部に拳を打ち込んだ。
僅かにサキリの表情が歪み、真横に跳んだ。敵の間合いの外で一撃を加えた拳を痛そうに摩る。レフェリーは何も見ていないという風に背中を向けていた。
買収されやがって。やってやる。この俺が本気になってやるよ。
サキリは残忍な笑みを浮かべた。赤い眼を滾らせて敵に歩いていく。敵は下卑た嗤いで待ち受けた。
そこから試合は一方的な展開を迎える。サキリの執拗な蹴りが敵の膝を攻め抜いた。苦し紛れの大振りの拳は悉く躱され、否応なく体力を削り取っていった。
「も、もう、やめてくれぇ」
敵の悲痛な叫びに薄ら笑いを浮かべた。サキリは尚も膝を攻め続ける。庇う両手は巻き添えを喰らって紫色に腫れていた。
痛みに耐え切れず、敵の大きな身体が前に倒れ込む。その時を待っていたかのようにサキリの跳ね上げた膝が顔面を捉えた。鼻骨は砕かれ、敵は白目を剥いて後方に倒れた。レフェリーが覗き込んで力なく頭を振る。
その瞬間、サキリの勝利が決まった。賭けに負けた観客達の罵声を浴びながらウィクサリオの元に戻ってきた。
「ナイスファイトだ。ナチュラルボーンだな」
「我流だけどね」
ウィクサリオの屈託のない笑顔にサキリは小さく答えた。
サキリは目を開けた。涼しい風が吹いている。
「今度は仲間を守る為に戦いたい」
朽ちた教会に誓うように声を出す。
物音がした。教会の中から黒いドレスを着た
花風 冴来
が現れた。手には赤黒い荊の輪を持っている。
「花風なのか?」
その声に驚いたように立ち止まり、サキリ、と口にして荊の輪を後ろ手に隠す。弱々しい笑みを盾に後退り、踵を返して走り出した。
サキリは判断に迷って取り残された。
「……僕は強くなる」
口にしてサキリはトレーニングを再開した。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月04日
参加申し込みの期限
2016年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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