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【クリスマス】シーサイドタウンのクリスマスイヴ
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●クリスマスの大観覧車(1)●
【大観覧車:ゴンドラ】
ゴンドラがゆっくりと上昇していくにつれ、浮かれた地上のざわめきが遠ざかる。
大塚 絽紗
の誘いで乗ってみた観覧車は、なるほど、確かに面白かった。
「おお、たけえ。流石に遠くまで見えるわー」
高峰 一馬
はそう言って、きょろきょろ外の風景を見回す。趣味で通っているボルダリングのジムで、高い所には慣れている高峰だが、ジムで向かい合うのはいつも壁面だ。それにクライミングでも、ここまでの高さに登ることはそうそう無い。
「ほら大塚、あっちの高台の方に、桜花寮が見えるぞ」
「えっ? わかりません、どこですか?」
最初は向かい合って座っていたのに、面白がってあちこち指差す高峰に付き合って移動しているうちに、いつのまにか絽紗と彼は隣り同士の席になってしまった。
(はっ、いけない。これはまさしくデートなのでは?)
スポーツで引き締まった肩が、彼が動くたびに触れてきて、絽紗はどきどき。でもこんな時だからと思い切って、さっきから……いやネコジマスクエアからずっと、密かに気になっていたことを聞いてみる。
「私、じつは観覧車に乗ったのはこれが初めてで、感動したというか……
……その、高峰君は、誰かとこういう所、来たことありますか?」
「あー、俺、ガキの時から高いところ好きでさぁ。
家族で遊園地とか行ったときはよく乗ったぜ」
「あ。ご家族で……良かった(ほっ)」
いや良かったと言うのも変ですが、と慌てて付け加える彼女を、高峰はきょとんと見て、
「つってもこういう、いかにもデート用って場所のは、
カップルとか多いしさっぱり……」
(って、いや、アレ? この状況もなんかそれっぽいよな!?
そーいうつもりで言ったわけじゃねえんだけど!)
うつむいて黙り込んでしまった絽紗の姿に、我に返った高峰も焦り出す。
(なんか大塚も黙っちまったし! こういう時どんな話したらいいんだこれ!?)
広場にいた時よりも、もっと気まずい沈黙が流れ……
思わず目を逸らした先にふと、隣りを降りていくゴンドラが目に入った。こちらと同様に、やはりそのゴンドラにも、2人の男女の姿が見える。話が弾んでいるようで、向こうの連中はとても楽しそうだ。勝手に中に持ち込みしたのか、2人でケーキとか食べてるし。
「でも、あれっ……?」
その2人が、誰かに似ているような気がして、高峰は思わず声を上げた。見れば絽紗の方もその人影に気付いたようで、不思議そうな顔で高峰と顔を見合わせる。
「もしかして高峰君も……何か、見えちゃいましたか?」
1周したゴンドラが地上に着き、高峰はようやく外の空気を吸って、伸びをした。今日は何だか色々あって疲れた。そもそもは寮の連中に頼まれた用事を、済ませに来ただけだったのに。
「そーいやさ、クリスマスケーキって
どこで買えばいんだろな。いや、実は……」
寮に帰ったら男連中だけで馬鹿騒ぎする予定で、と話す高峰に、
「奇遇ですね、私も寮仲間とパーティ用に
予約したケーキを取りに行く途中だったんですよ」
と絽紗もびっくりする。
「なんだ、目的一緒だったんじゃねえか」
「まるで一緒のお使いでしたね(くすっ)」
「予約はしてねえけど、俺も同じ店で買えるかなー」
じゃあ案内しますね、と歩き出した絽紗が、そういえば……と振り返って、高峰の顔を見る。
「さっき、あの隣りのゴンドラに、高峰君には何が見えました?」
「あぁ……何を馬鹿なことを、って思うかもしんねーけど、俺と大塚の姿が見えた。
すげー笑ってた。そんで、何をしてたかっつーと……」
「あっ待って、それは一緒に言いませんか?
きっと私も、高峰君と同じものを見たと思うから──せーの、」
「「大塚と/高峰君と、クリスマスパーティをしてた」」
声が見事にハモって、ぷっと2人が笑い声を上げる。絽紗には、何となく分かった。あのゴンドラに見えたのはきっと、未来の自分たちの姿だったのだ。それも──すごく近い未来の。
そして、これから自分がひと言いえば、その未来はすぐにも実現するのだ。今日最後の勇気を出して、絽紗がそのひと言を彼に伝える。
「じゃあ、桜花寮の男子と女子で、一緒に合同パーティしませんか?
私は女子寮の仲間を呼びますから、高峰君は男子寮の皆さんを」
「いいな、その企画! ぼっちのあいつらも絶対、泣いて喜ぶぜ!」
絽紗と高峰、2人のクリスマスはこうして、まだまだ続くのである。
【大観覧車:ゴンドラ】
「あ、確かに見える……未来のオレとにゃんこたん。
噂は本当だったんだな」
そして
鎌八 まもる
と
響 タルト
の2人もまた、別のゴンドラに自分たちの未来の姿を見ているところだった。
「ってうわ、猫と蜘蛛で大げんか!」
ろっこんで変身したそれぞれの姿で、しっちゃかめっちゃかに暴れている2匹を見て、鎌八の顔がゾッと青ざめる。蜘蛛も必死に糸を吐いたり応戦してるけど、どう見ても猫の前では劣勢だ。
「蜘蛛は間一髪で避けてるけど、あれ本気で当てにきてるな爪。
なにがあったんだろ……ちょ、いまプチッてきこえなかった?」
「あはは、気のせい気のせい〜♪」
(うわオレ、にゃんこたん怒らすのぜったいやめよ……)
むしろ指を差して笑うタルト本人の方を見て、固くそう心に誓う鎌八だ。
「かと思えば、漫画家になってるにゃんこたんがいたり……」
「あっ、ウエスタン衣装とサッカーユニフォーム着てるムッシュくんもいるね♪」
「いやどっちだよオレ!?」
あっちのゴンドラにこっちのゴンドラ、色んな未来を生きる自分たちの姿を見て、2人は手を叩いて喜んだり落ち込んだりと、もう大忙しだ。
「あっ、見て、あのムッシュくんの格好!」
そのゴンドラの1つに、ウェディングケーキをカットしている幸せそうな2人の姿を見つけて、タルトが歓声を上げる。
「え、あれもオレたち? え? 結婚すんの? 愛を誓っちゃうの?」
と鎌八の方は狼狽するけど、よくよく見れば、
「て、ちょっとまておかしいぞ。
ウェディングドレス着てる方がオレじゃん?」
「タキシード姿は僕の方だね、おいしいな〜ネタ的にw」
「ちょ、一体なにがあったんだよオレ!(窓ばんばん)」
そんなこんなで、2人の未来は波乱万丈だったけど、でもこれだけは言えそうだ。一緒にいればきっとこの先も、退屈なんてしない。それだけはどうやら、間違いなさそう。
「まあまあ、人生楽しくなくっちゃねw」
涙目の鎌八に、にっこりそう笑いかける彼女の姿を見て、
(そういえば、にゃんこたんといる時はいつもどたばただけど、
確かに楽しい。こういうのがずっとつづくのも……)
「そうだな、わるくない。
いや上等だな、上等」
そっと鎌八はそう呟くのだ。
【大観覧車:ゴンドラ】
「クリスマスにこんな所で、反省会をするなんて全く……」
そして二股がばれ、ぼっちクリスマスを敢行中の
新江 天懸
は、1人ゴンドラの中で毒づいていた。ゴンドラはまだ観覧車の頂点に差し掛かったばかりで、残りの時間はまだ半分もある。
「この島の神様……らっかみ?だっけ?
サンタの神よりひでーことするな畜生……
そりゃ二股かけていた俺が悪いんだけどさ……くそっ」
残りの時間は、まだ半分もある。
すっかり悪態にも飽き、新江は黙り込む。ぼんやり窓の外を見る。外の世界のことなど、目に入りはしない。視界に入るのはただガラスに写った、間抜け面の自分の顔だけだ。
残りの時間は、まだ半分もある。
新江は何となく、その片目を閉じてみる。
左目を瞑れば、左右反転したガラスの自分が、右目を瞑る。
そのまま身じろぎもせず、じっとその男を見つめる。
これが、姉の見ている世界。
あの姉が見てくれる時の、俺の顔……
「だーっ! くそっっ!」
だん、とガラスを殴り付け、その男の顔を消す。我慢がならなかったのは、その顔がただ怯えていたからじゃない。ほんのちょっぴり、少しだけ何かを。期待するような、懇願するような感情が垣間見えたからだ。
「何やってんだ、俺……馬鹿じゃねえの。
クリスマスに1人でこんな、クソ」
自嘲と怒りで、もういちど窓を殴ろうとした拳が、その寸前でぴたりと止まった。
「……? なんだありゃ」
そのガラスの向こう、降下を始めた近くのゴンドラの中に、ある人影が見えたからだ。
「はは、俺とそっくりな奴が1人で乗ってる……
あいつも1人で今日の反省会かよ、って」
いや、1人ではなかった。その隣りに誰かいる。あの、金髪の女は──
ガタッ。不安定なゴンドラが体重で傾き、新江はその人影を見失う。血相を変えてガラスに貼り付き、もういちど今のゴンドラを探す。もうどれだったか分からない。遠くのゴンドラに、また別の人影を見付ける。こちらを見上げたそいつと、一瞬目が合う。
あれは、野球のユニフォームを着た、自分……?
「なんだ、これは……何なんだよ!」
もっと近付いてその姿をよく見たかったが、怖くてどうしてもできなかった。新江がただ呆然と立ちすくんでいる間に、そのゴンドラは視界の死角に入り、はるかの地上に消えていった。
近くの未来も遠くの未来からも、目を遠ざけている俺はどこに行く?
答えは簡単だ、
ゴンドラなんだから元の場所に帰るだけ。
ようやく地面を踏みしめた新江は、彼を置いてけぼりにして再び回り出す、背後の大観覧車を振り仰ぐ。そのまま長い間、同じ場所で、巡る観覧車をただ見ている。
思うことは、ひとつだけ。
(俺は……このままでいいのかよ)
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1000人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月12日
参加申し込みの期限
2016年02月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月19日 11時00分
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